瞬間移動するみたいに僕はそらるさんの膝に行った

ｶﾞﾝｯ

ははは、と笑いながらそらるさんは言った

わざと明るい声を出して言ってみた

本当はちょっと、痛いけどね。

そう言ってそらるさんが僕の傷を探す

手が、傷に触れた

僕の顔を覗きこんだ

そらるさんの顔が見える

ポンッ、とそらるさんの膝が鳴った

僕は膝に座る

そらるさんの温かさが伝わった

少し恥ずかしそうな顔

そんな所も、好きだなぁ……

少しふざけて言った

焦らすように、そらるさんが言った

ぎゅっ、とそらるさんを抱き締めた

びっくりしたように、声をあげた

耳元で、暖かい声が流れる

それは、幸せな笑い声

少し慌てて、僕は言った

首を振るそらるさん

少しかすれた声が聞こえた

緊張して、口が乾いたのかな。

照れ隠しみたいな言葉を使った

機嫌を損ねたみたいに、そらるさんが抱き締めている手を放した

ちょっと顔を赤くしてそらるさんが言った

もう一度、そらるさんを抱き締めた

やっぱり………大好き。

笑いながら、そらるさんが言った

まだ少し赤いあなたの顔が

やっぱり、

愛しかった。