ニキ
朝食を食べながら俺は尋ねる
白井
白井
ニキ
予定がないというより なくしたに近いが…いいのか?
まあ、白井が良いと言うなら良いんだろう
ニキ
白井になら、言ってみてもいいだろうか
ニキ
大丈夫、白井なら、きっと聞き入れてくれる
ニキ
沈黙が続く
俯いた白井の顔は見えない
ニキ
白井
ニキ
ニキ
俺は窓の外に目を向け、庭の小鳥を追う
白井
こ、れは…無理な時の反応か…?
白井
ニキ
白井
ニキ
白井
すごい。強いな
今までの奴なら既に主人に告げ口されていただろう
ニキ
振り返って、小さく微笑んだ
小洒落た喫茶店に来ていた
1階に小さなダンスホールがあって レコードが優雅な音楽を奏でている
ニキ
紅茶を片手に息をつく
ニキ
ニキ
時の流れがずっと遅く感じる
人々の笑い声や話し声
屋敷の中じゃ縁の無いものが沢山で
街のすべてが興味を引いた
白井
白井
ニキ
ニキ
ありがとう、そんな言葉では言い表せない程
白井
白井と出会い、付き人となって約3年
白井が俺の言うことに逆らった事は、 おそらく一度もない
正直、怖いくらい従順だし
俺の意見や気持ちを優先してくれる
だからこそ
居なくなった時
きっと今までとは比べ物にならない程 大きな穴が開く。
それに、最近分かってきたものがある
「嬉しい」
「楽しい」
「好き」
そういった正の感情
たぶんそれも、
白井のおかげ
だからずっと白井と居られるように
これまで以上に
”良い子”
でいなくては
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