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星来

………ちゃん!

星来

…姉ちゃん!

星来 『お姉ちゃんってば!』

【空虚】No.3 南部にて

経過時間3時間25分

夜城カレン

……っ!

星来

あ!
お姉ちゃん!

夜城カレン

はぁ…
はぁ…。

星来

ねぇ、
お姉ちゃん大丈夫!?

夜城カレン

…。
ここ…は?

私は意識が 朦朧としながらも 辺りを見渡す。

夜城カレン

(…あぁ、そうか。)

夜城カレン

(私確か、
ここに迷い込んで…)

星来

良かったぁ。

星来

急に倒れちゃうから
びっくりしたぁ。

夜城カレン

……。
ご、ごめんね…。

夜城カレン

心配かけて。

夜城カレン

(さっきのは一体
何だったのだろう…。)

夜城カレン

(フラッシュバック?
何かの記憶だった…)

夜城カレン

(けど…
思い出せない。)

夜城カレン

(あんなの
知らない…。)

夜城カレン

(ではなぜ…?)

星来

…あれが放送で
言ってた『トリップ』
なのかなぁ?

夜城カレン

『トリップ』?

星来

あ、うん。

星来

お姉ちゃんも
聞いたでしょ?

星来

ビー!!
ビー!!

星来

って音

夜城カレン

そういえば…
そうね。

思えばあの警告音を 聞いたあとの記憶が無い。

いや…確か 遮断されたかのように プツンと意識が…。

夜城カレン

(ますます気味が
悪い場所だわ…。)

夜城カレン

(この子も一体
何者なのかしら?)

星来

あの音が鳴るのはね

星来

過去の記憶が
よみがえりそうに
なった時か、

星来

「新たな生命体」?
っていうのがここに
現れた時なんだ。

夜城カレン

(過去の記憶…ね)

夜城カレン

(でも私はあんな体験
したことが無いのだけれど)

夜城カレン

(…何か変だわ)

夜城カレン

(そもそも…
…って)

まさか…!

夜城カレン

記憶喪失…?

星来

なぁに?
それ

夜城カレン

ねぇ、星来ちゃん

夜城カレン

その『トリップ』
っていうのは所謂

夜城カレン

''自分,,の過去の記憶
なのよね?

星来

うん。
そうみたい。

星来

私もね、
''今,,は無くなったけど

星来

お姉ちゃんみたいに
うぅ…! ってなった
時があったよ。

夜城カレン

それは…
覚えている?

星来

え?

夜城カレン

最初にその
『トリップ』
をした時

夜城カレン

自分はそういう
体験したっていう
記憶…

夜城カレン

ある?

星来

…最初は
思わなかった。

星来

''あんなの知らない,,

星来

…そういう記憶を
思い出せなかった(?)

夜城カレン

(やっぱり
そういうこと
なんだ!)

夜城カレン

(ある意味これは
記憶喪失者って説が
濃厚になってきた。)

夜城カレン

(じゃあそれは
もしかして…)

 コ コ       【空虚】にいるせい なんだとしたら…?

夜城カレン

(あり得る…!)

夜城カレン

…どうやら私達、

夜城カレン

ここ【空虚】を
もっと知らなければ
ならないようね。

そうと心を決めた私はまず 手始めに、生まれた時から ずっとこの【空虚】に 住んでいると教えてくれた 星来ちゃんの事情聴取を行った。

夜城カレン

ねぇ、星来ちゃん?

星来

なぁに?
お姉ちゃん。

夜城カレン

今から私は
星来ちゃんに
色々聞くから

夜城カレン

星来ちゃんは
それに正直に
答えてほしいん
だけど…イイ?

星来

…うん。
良いよ。

夜城カレン

(何か嫌な顔
された…)

夜城カレン

じゃあ、いくよ?

夜城カレン

星来ちゃんは、
ずっとここに
住んでいるんだよね?

星来

そうだよ

夜城カレン

じゃあお父さんや
お母さんはどこに
いるのかな?

星来

知らない…。

夜城カレン

え?

星来

前にも言った。

星来

私''一人,,だけ
だって

夜城カレン

そ、そう…。

夜城カレン

ごめんなさい。

夜城カレン

あぁ、じゃあ
お家とかは?

星来

お家?
なにそれ?

夜城カレン

住む場所だよ??

夜城カレン

屋根があって、
大きくて…

夜城カレン

そこで暮らしたり
寝たりする場所

星来

無いよ?
聞いたことない。

星来

それに

星来

眠くなったりとか

星来

お腹空いたりだとか

星来

そんなのも
全部無いって
放送で…

夜城カレン

そう!
その放送に
ついては?

夜城カレン

何か知らない?

夜城カレン

(さっきやたら
それに詳しかったから)

夜城カレン

(何か重要な
手がかりが
あるかも…!)

すると星来は黙り こくってしまった。

そして

星来

し、知らない…。

夜城カレン

え?
でもさっき

夜城カレン

トリップとか
警告音とか
色々と…

星来

知らない
知らない!!

星来

もうなんにも
聞かないで!!

夜城カレン

…っ!?

夜城カレン

あぁ、
ちょっと…!?

そう急に怒り出して 走り去って行って しまった星来。

質問する前から嫌な 顔をされいたが、

それと何か関係があるのだろうか?

夜城カレン

私、聞いちゃ
いけないことまで
聞いちゃったのかな?

夜城カレン

…とにかく
謝んないと!

私は走り去る彼女の 後を追いかけに行った

【空虚】No.3 北部にて

夜城カレン

はぁ…
はぁ…

夜城カレン

待って!

夜城カレン

星…
星来ちゃん!

星来

はぁ…
はぁ…

ガシッ

夜城カレン

(捕まえた…!)

星来

嫌っ!

星来

放して!

夜城カレン

ごめんね?
星来ちゃん…
私何か気に…

星来

うるさい!
もう嫌だ!

星来

なんにも
聞かないで!

夜城カレン

(本当に…
急にどうし
ちゃったの?)

夜城カレン

(…!?
この子…)

私がふと彼女の顔を見ると 彼女は泣いていた。

夜城カレン

(何で泣いて…)

星来

うぅ…
ぐすっ。

夜城カレン

……。

夜城カレン

分かった。
もう何も聞かない
から!

夜城カレン

ね?

星来

ぐすっ。
ぐすん。

星来

本当…?

夜城カレン

…ええ。

夜城カレン

だからもう
泣かないで?

そう言い私は 彼女を抱きしめた。

夜城カレン

(まだまだ長く
なりそうね、)

夜城カレン

(名残り惜しいけど
ここは一旦引くしか
ないわ。)

夜城カレン

(……。)

夜城カレン

(ここについて、)

夜城カレン

(そして、この子の
存在について。)

夜城カレン

(まだ分からないこと
だらけだけれど、)

夜城カレン

(いずれ分かる時が
来るのかしら?)

夜城カレン

(はぁ、せめて
何かここに在れば
いいんだけれど…。)

そう思ったその時だった。

キラッと何かが向こう側で 光っているのを私は見つけたのは

夜城カレン

(…何? あれ。)

私は彼女を抱擁するのを 止め、その光る何かに 歩みを寄せる。

近づいてみるとそこには ガラスの破片のようなものが プカプカと浮き輝いていた。

夜城カレン

(何これ!?
さっきまで何も
無かったはずよ!)

夜城カレン

(どうなっているの⁉)

そう思いながらも 私はそのガラスに手を 当てた。

その時だった!

???

⬛⬛⬛⬛⬛
⬛⬛⬛⬛⬛⬛。

女性の声

⬛⬛⬛⬛⬛
⬛⬛⬛⬛
⬛⬛⬛⬛⬛…。

男性の声

⬛⬛⬛⬛⬛
⬛⬛⬛⬛⬛!!

???

⬛⬛⬛⬛
⬛⬛⬛⬛⬛
⬛⬛⬛⬛⬛⬛。

女性の声

⬛⬛⬛⬛。

女性の声

⬛⬛⬛⬛⬛
⬛⬛⬛⬛。

男性の声

⬛⬛⬛⬛!
⬛⬛⬛⬛?

男性の声

⬛⬛⬛⬛!?

男性の声

⬛⬛⬛⬛⬛
⬛⬛⬛⬛⬛。

女性の声

⬛⬛⬛⬛。

???

⬛⬛⬛⬛⬛。

!!!

星来

お姉ちゃん?

夜城カレン

ハッ…!

夜城カレン

今のは…?

星来

また考え事?

夜城カレン

…え、えぇ。

夜城カレン

そんなところ…。

夜城カレン

(さっきのは一体?)

夜城カレン

(あれも
『トリップ』?)

夜城カレン

(ってことは、
私の記憶なのかしら?)

夜城カレン

(…でも
あの時と違って
変な冷や汗や
胸糞悪さは
感じない…。)

夜城カレン

(それに最後の
アレ…。)

アレは…。 あの声は…

星来

…?

星来

…どうしたの?
お姉ちゃん?

星来

こっち見て。

間違いなく 星来の声だった。

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