ー後日談ー
日比谷 里夏
et
唐突だった。今年度も終盤に差し掛かり,短縮日課も増えた頃。
色々なことがあったが,友達……いや,親友の日比谷 里夏にそんな話を投げかけられたのだ。
rn
et
ざわついたクラスの一角,割と目立たない私の席を囲い
rnまでも食い気味に聞いてくる。
et
一時期は,嫌いになりかけていた。
けれど今は……。
ya
et
日比谷 里夏
rn
里夏との一件があってから,二人は意気投合。
素の性格が似ているからか,すっかり仲良くなった。
日比谷 里夏
et
とはいっても,里夏もだいぶ丸くなった。
crptとして関わることはないけれど,それぞれの友達としての関わりが増えた。
rn
日比谷 里夏
二人とも至って真剣だ。
真剣だからこそ,あまり間に受けられない自分もいる。
et
……yaくんの気持ちは,きっと私に向いていないから。
私はあの人を見ているだけで十分なんだ。
ya
et
その日の放課後。yaくんからは珍しく
下校のお誘いを受けた。
正直,rn達との話があったから,あまり関わりたくはなかったんだけど…。
et
ya
自分の欲に負けてしまうのも事実。
仕方なく了承した。
ya
下校時刻。
遠くから息を切らしたya君が走ってくる。
そんなに時間は経っていないのに,こうして急いで来てくれたことに,ya君の気遣いを感じた。
et
ya
帰り道,久々に家までの帰路を二人並んで歩いた。
et
ya
心なしか,いつもよりもぎこちない。
怪しさMAXのya君に,私は更に追い打ちをかける。
et
ya
都合よく逸らされて,私も追求するのは良くないだろうと諦める。
___どうせ大したことないだろうし。
ya
ya
唐突なお誘いに断れるはずもなく
私達は,あの日の朝に会った公園へと足を運んだ。
et
ya
もちろん,怒ってなどいない。
それらも含めて,yaくんとの思い出だから。
et
私がそう聞くと,ya君はぴくりと肩を鳴らした。
ya
先ほどまでの柔らかい雰囲気が嘘だったかのように
しんみりとしたぎこちない態度をとられる。
et
ya
et
ya
___それは里夏との一件のことだろう。
et
ya
今度はしっかり,目を見てくれた。
本当に気にしてなどいない。
けれども本人にとっては,どれだけ謝っても謝りきれないようなことなのだろう。
……それだけ優しい人だから。
でも,本当になんで急にこんなはなしを…
ya
ya
里夏とya君の家庭環境は酷く似ていた。
そんな中で,里夏に同情してしまうのは無理がないと思う。
ya
ya
et
唐突な「好きじゃない」宣言に困惑しながらも
ya君の真剣な話に耳を傾ける。
ya
et
少し間が空いてからのその一言に,余計困惑した。
だってそんな素振り,見せたこともなかったじゃないか。
et
ya
ずっと前からって,どんぐらい前?
なんで私を?
思考がぐるぐるする。
照れ隠しなのか,単なる焦燥感なのかわからないが。
ya
et
見ると,耳を真っ赤にしたya君がそこにいた。
もしかして本当に____?
ya
ya
いや…本気なのは十分承知してる。
でも……。
ya
et
だめだって分かってた。
でも,止めないわけには行かなかった。
et
早足でその場から去ろうとするya君のそでを
ぐっと掴んだ。
ya
et
et
ya
じんわりと,視界が滲んだ。
瞼の裏が熱くなる。
ya
絶対に,嫌われてると思っていた。
ここで自分の気持ちに
区切りをつけるつもりだった。
et
et
et
俺の腕を握る力が,強くなった。
痛くはないのに,気持ちをすべてぶつけられているような
そんな感覚。
et
et
ya
et
……今,俺が夢にまで見た光景と対面している。
…今,彼女と通じ合ってる。
今……
ya
et
俺は夢を,掴み取ったんだ。
~end ~
コメント
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完結おめでとうございます〜!! 影でひっそりと応援させてもらってました! 里香ちゃんとetさんとrnさんが仲いいとこめっちゃ大好きですッッッ イラストも髪の毛とか細かくてすんごい… これからも頑張ってくださいっっ!!!
完結おめでとうございます㊗️ 里香ちゃんと仲良い姿を見れてホッとしました!にしても、やはりまころさんは絵が上手い…(゚∀゚)最後のetさんのイラストは髪とか繊細で…本当に尊敬します✨