テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

一覧ページ

あの子に勝つために

第7話 - あの子に勝つために#最終話

2019年10月23日

#連載

#日常の闇

#ライバル

#怖い画像ないよー

#髪ばっさり

#こっっっわ！

ゲスト

唯

鈴華ちゃん！

唯

やっぱり鈴華ちゃんだ。

唯

全然変わらないんだね。

鈴華

ごめんなさい。

鈴華

私変われなかった。

鈴華

でも、これからは変われるように努力する。

唯

違うの。

唯

そのままの鈴華ちゃんでいて。

鈴華

え？

唯

だって鈴華ちゃん、謝ってくれたんだもん。

唯

ありがとう。

鈴華

そんな、

鈴華

お礼を言われるようなこと全然してない！

唯

私はどんなときも正直な鈴華ちゃんが大好きだよ。

唯

確かに、死ねばいいなんて言われたときはかなしかったけど、

唯

謝ってくれたから何とも思ってないし、

唯

それより、鈴華ちゃんが私のことライバルだと思ってくれたことが本当に嬉しかった。

鈴華

私、事務所をクビになったの。

鈴華

芸能界にはもう戻れない。

鈴華

それに、学校に行ったって、

鈴華

みんなに嫌われちゃったし、

鈴華

私の居場所はないの。

鈴華

やっぱり唯は私とは違うよ。

鈴華

みんなを幸せに出来るモデルさん。

鈴華

私は人を不幸にするモデルだった。

鈴華

ファンや周りの人も大事にしなかったから。

鈴華

私は唯には勝てない。

唯

私は鈴華ちゃんが憧れだった。

鈴華

お世辞なんて要らないよ。

唯

本当だよ。

唯

鈴華ちゃんの誰にでも真っ直ぐに、

唯

どストレートに行く鈴華ちゃんが憧れで、

唯

私もそんな人間になりたかったから、

唯

鈴華ちゃんと同じモデルになれば、強くなれるかなって思って、

唯

事務所に入ったの。

唯

でも、私はまだ鈴華ちゃんのようにはなれないよ。

唯

アンチにへこたれそうになるし、

唯

いつ来るか分からない仕事のオファーにも戸惑うし、

唯

でも、鈴華ちゃんはそんなのに屈しない。

鈴華

私だって辛かったよ。

鈴華

頑張って強がってただけ。

唯

そうだよね。

唯

私に相談してくれてありがとう。

唯

でも、それでも鈴華ちゃんは強いよ。

唯

私は頼りないかも知れないけど、

唯

誰も鈴華ちゃんの良さが分からなくたって、

唯

私が鈴華ちゃんの居場所になりたい。

唯

いや、なってやる！

鈴華の目からは次から次へと涙が溢れていた。

鈴華

涙でスマホ画面が見えないよ😭

唯

泣かないで

唯

やっぱり正直に教えてくれるね☺️

鈴華

はは。

鈴華

ありがとう。

鈴華

唯。

唯

こちらこそ。

唯

ありがとう。

唯

鈴華ちゃん。

わたしのことを分かってくれる人がちゃんといたことに、今更ながら気づいた。

なんで今まで気付かなかったんだろう。

翌日

担任の先生

えー、悲しいお知らせですが…

担任の先生

うちのクラスの鳩咲鈴華さんが転校することになりました。

クラスメイト

嘘だろ？

クラスメイト

まじ？

担任の先生

そこで皆さんに聞きたいことがあるんですが…

担任の先生

鳩咲さんをいじめようと企てた生徒は誰ですか？

担任の先生

いや、

担任の先生

鳩咲さんへのいじめに加わった生徒全員、挙手しなさい。

私はあれから、先生が来てくれたお陰で体育館倉庫を抜け出すことに成功し、

唯に言われた通り、正直に先生に全てを話した。

そのあと、先生達とカツラを探しに行った。

ゴミ箱に入っていたから、先生たちでお金を出しあって、新しいカツラを買ってくれた。

前よりも可愛いからとても気に入っている。

そして、転校することも話した。

先生にはもう一度考え直してほしいと言われた。

もちろん、私の日々の発言がいじめに繋がったことを理解してもらった上でこう言った。

鈴華

優しい先生たちには本当に申し訳ないと思ってます。

鈴華

でも、陰湿な生徒が沢山いるこの学校には、もういたくないし、

鈴華

私は陰湿な人間では無く、正直な人間になりたいです。

鈴華

今までお世話になりました。

そこまで言うと、先生達は本当に気付いてあげられなくて申し訳なかったと謝っていた。

でも、先生達は本当に優しいし、謝る人でもない。

でも、

担任の先生

私たちも、陰湿な生徒では無く、正直な生徒として育てられるように、

担任の先生

また鳩咲さんが戻って来たいと言って貰えるくらい、徹底していきたいと思います。

担任の先生

正直に教えてくれてありがとう。

と言ってくれた。

鈴華

そしたら、翌日の夕方にチャットメールが来た。

万理華

ちょっと待ってよ！！

万理華

転校するって本当なの？

鈴華

先生が言ったの？

葵

そうだよ。

葵

なんで行っちゃうの？

鈴華

分からないの？

万理華

だって、今まであんたが愚痴ばっかり言ってるからでしょ！？

万理華

だから、あんなことになるんだよw

葵

そうだよw

葵

自業自得じゃんw

鈴華

確かに悪いと思ったよ。

鈴華

ごめんなさい。

鈴華

でも、これ他の友達にも見せて貰ったよ。

鈴華

万理華

うそ…

葵

誰だよばらしたの…

鈴華

私は、こんな陰湿なことしたことないし、

鈴華

こんなに何人かに協力してもらっていじめるなんてしたことない。

鈴華

一人じゃ何も出来ないんだね。

鈴華

残念だよ。

葵

でもさぁ、

葵

万理華は何も言わなくても私はちゃんとあんたに口には気を付けなとか言ってたじゃんw

葵

そもそも私はカツラとか取ったりしてねーしw

万理華

はぁ？

万理華

唯、あんた裏切る気かよ！

葵

万理華が言い出したのが悪いんじゃん！

鈴華

だから、それが陰湿だっていってんの。

鈴華

先生の話ちゃんと聞いてた？w

鈴華

結局、私のいじめに賛成してるし、

鈴華

そもそも、チャットで他の奴等と悪口言ってたんだから、葵だって同罪だよw

葵

ごめんなさい。

万理華

ごめん鈴華。

万理華

もう一回戻ってきて。

鈴華

自分の保身でしょ？

鈴華

いい加減止めてよ。

鈴華

ていうか、もう信用できない。

鈴華

また同じこと起きても守ってはくれないだろうなって。

鈴華

正直な人間になってね。

鈴華

ばいばい。

万理華

鈴華！

万理華

鈴華まって！

葵

不在着信

葵

ダメだでないよ！

鈴華が退出しました。

万理華

え！？

そのあと、下の名前を「すずか」明記に変えて、違う高校に転校した。

新しい友達も出来た。

ありのままの私を大好きって言ってくれる友達。

ついでに、芸能界はまだ諦めていない。

一旦、芸能界を引退して、モデルを勉強していこうと思う。

唯とは、今も連絡を取り合っている。

かつてのマネージャーさんも、芸能界に戻ってきたら、また私のマネージャーになってあげるって言ってくれた。

今の出会いを大事にして、第二の私を生きていくんだ。

そして、いつかは自分の力でスーパーモデルになってみせる。

鈴華

これで、この話はおしまいです。

最後までご覧頂きありがとうございました、

この作品はいかがでしたか？

1件

すごく感動しました😭

ゲスト

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

あの子に勝つために

第7話 - あの子に勝つために#最終話

作者の他の作品すべて見る

#連載の新着小説
一覧

関連するタグ

あの子に勝つために

第7話 - あの子に勝つために#最終話

作者の他の作品すべて見る

#連載の新着小説一覧

関連するタグ

#連載の新着小説
一覧