私の彼氏は記憶喪失になった__ 「完」

ー数週間後

あれから毎日ドラケンが写真を持ってきては、話をしてくれた

体調も回復したので、今日で退院する

あの日から、「玲奈」は1度も病院に来なかった

そんな事を思いながら、病院の入口に向かって歩き出した

病院の入口を出ると、声をかけられた

不安になりながらも、アパートの階段を登っていく

部屋の前に辿り着き、ドアノブに手を掛ける

だが、手を掛けたらドアが開いた

ゆっくりドアを開けると、中からはしゃぐ声と共に、ふと下を見ると女性らしき靴があった

気になりながらも、部屋に入る

奥からルナとマナが走って来て、抱きつく

すると、ベランダのドアが開く

ふと前を向くと、ベランダから洗濯物を持ってくる「玲奈」が居た

もっと、違う言葉があったはずだ

違うんだ。

泣かせたい訳じゃない

違う

そそくさと、荷物を整理して三ツ谷の横を通っていく

その言葉を最後に、ドアが閉じた

アイツって……あんなに……

細かったか？

それに………

なんで、傷だらけなんだ？

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