黒留
彼女が深い眠りについてから… 1週間と2日が過ぎた…
このまま…彼女は…目を… 覚まさないのか…
俺達を置いて… 逝ってしまうのか…
胸が痛い…彼女が…あんな状態に… なっているなんて…そう思う だけでも…苦しい…
これが…
愛した罰か…
黒留
黒留
そんなことばかり…考えてしまう…
神は…俺が幸せな生活を… 送ること…を…拒んで…いるのか…
黒留
黒留
黒留
俺は彼女と2人でそれぞれの片耳に着けていたピアスを外し…
最後のお見舞いへ行く…
黒留
黒留
レイ
相変わらず昏睡状態の…妻…
もう…二度と会うことはないだろう…
黒留
最後に…声だけでも聞きたかった…
彼女の…妻の声を…
黒留
黒留
黒留
黒留
人が…昏睡状態になって…こんなに… 泣いたのは…初めてだった…
それほど愛していたのが…自分でも… わかる…
黒留
…彼女にありがとうを伝えて… 別れる…覚悟を…決めようと…
そして…彼女にありがとうを… 伝えようとした…
今まで…一緒にいてくれて… ありがとう…と…
俺の…感情を…思い出させてくれて… ありがとう…と
黒留
その時…
『僕の方こそ…ありがとう… 愛してくれて…大好きだよ…』
そう…はっきり聞こえた…
彼女の…感謝の声が…
また…幻聴か…と思った…
でも
俺が握っていた…彼女の手が…少し…
動いた
そんな気がした
黒留
レイ
まるで…俺より先に… 別れを告げたかのように…
もう…会わないようにしよう…
妻が…苦しまないように…
黒留
黒留
黒留
レイが目を覚ましてくれますように 俺は…そう願った…
もう
会うことなんて…
出来ないのに
黒留
そう言い…俺は病院を後にした…
黒留
気付けばもう夕方…結構な時間… レイの傍にいた…
大好きな妻の傍に…
黒留
もう…彼女の笑顔が見れないのか…
あの…優しく…楽しそうな笑顔を…
そう思いながらも…家に帰る…
子供達も…みんな…泣いていた…
抱き合って…泣いていた…
黒留
それなのに…俺は…1人… 部屋に篭ってた…
誰にも…顔を見せずに…泣いていた…
苦しかった…ずっと…ずっと…
俺は…子供達を置いて…家を出た…
コメント
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辛いよねこんなことになったら