テラーノベル
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けぺ
けぺ
けぺ
けぺ
けぺ
けぺ
目が覚めた
ギフン
どれほど殴られたのか、顔が酷く痛む。
イノ
ギフン
ギフン
イノ
イノ
ギフン
イノ
ギフン
ギフン
イノ
イノ
ギフン
イノ
ギフン
両手が後ろに回され固定されている。手錠は背中側で首輪とハーネスのように繋がっているらしく頑丈だ
イノ
イノ
そこまで紡いでイノは滑車のついた全身鏡を押してきた
ギフン
そこに映る自分の姿は
ギフン
両頬は腫れ、唇は切れており見るに堪えない
しかしそれは些細なことだった
ギフン
頬にはちょうど火のついたタバコを押し付けられたような痕があった
身に覚えのない傷に困惑しているとイノが開口する
イノ
イノ
イノ
ギフン
イノ
イノ
イノ
ギフン
ギフン
イノ
イノ
イノ
イノが足を見遣る
足は拘束されていないが、今は逃げるチャンスなんて当然ないため座り込んでいる
イノ
ギフン
ギフン
ギフン
ギフン
ギフン
イノ
イノ
イノ
イノ
ギフン
ギフン
イノ
イノは嬉々として道具を並べ出す
普遍的な包丁、タオル、ガーゼ……
それらが目前に整然と並べられる度に心臓の鼓動が早まっていく
ギフン
ギフン
ギフン
ギフン
ギフン
イノ
ギフン
イノ
イノが包丁を拾い上げた
ギフン
ギフン
イノ
イノ
イノ
イノが包丁を向けつつ笑顔で話す
もうどうすることもできなかった
ギフン
ギフン
イノが足首を掴む。その手は異常なほど冷たかった
ギフン
ギフン
ギフン
ギフン
ギフン
刃先が足首を撫でる
ギフン
ギフン
ギフン
イノ
イノ
ギフン
包丁は肉を切り裂いてブツン、となにかをいとも簡単に切断した
ギフン
ギフン
ギフン
ギフン
イノ
イノ
イノがもう片方の足を掴もうと手を伸ばす
ギフン
床を這って逃れようとする様子にイノは思わず破顔してしまう
イノ
イノ
ギフン
イノ
イノ
ギフン
イノの足が這っているギフンの片足を踏みつける
ギフン
ギフン
ギフン
イノ
イノ
ギフン
イノ
ギフン
イノ
イノ
イノの手で片頬を無理やり上げられる
ギフン
ギフン
ギフン
痛みで朦朧とする意識のなか、懸命に笑顔を作ろうと努めた
イノ
イノ
ギフン
仄かな希望の炎が揺らいだ
イノがニコリと微笑む
ギフン
なんとか言葉を紡ぎ、笑顔のままのイノに治療を訴えた
ギフン
イノ
イノ
イノ
鈍色に赤の液体の迸った包丁が再度足首に宛てがわれた
ギフン
ギフン
踏みつけられていた足は痛覚を失っているように錯覚されたが現実はそう甘くはない
その包丁が体を穿つときの痛みの壮絶さは失神してもおかしくないほどだった
イノ
イノのその一言を最後に刃が激痛を伴って侵入してくるのを感じた
ギフン
悲痛な叫びは紡がれることがなかった
ギフン
ギフン
ギフン
ギフン
ギフン
イノ
イノ
イノは柔らかく微笑んで動かせない足にガーゼを巻き始める
ギフン
消毒やら止血やらをしないと後々酷くなる、と言おうとしたがこの傷に消毒など考えるだけでおぞましかった
イノ
イノ
ギフン
イノの手が割れ物を扱うように優しく頭を撫でる
イノ
イノ
ギフン
イノ
イノ
イノ
イノ
イノ
イノが人差し指で掬うように目許の涙を拭った
ギフン
イノ
イノの瞳の奥、呑み込まれるような深い闇に見つめられる
ギフン
ギフン
脱出はもう不可能だと悟り、諦念して眼目の男に屈服するしかない
イノ
イノは優しく唇にキスを落とした
けぺ
けぺ
けぺ
コメント
2件
イノに痛めつけられてるギフン⋯最高ですね、めちゃめちゃ可愛いです(*´`)