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うーーー好き… 青くんも赤くんも黒さんを守ろうとしてるのもちょっとばちばちなのも大好き… あまねさんの作品ってどれも呼吸忘れそうになるくらい見入っちゃう大好き
あ〜……ヤバイナニコレエグクネ?とにかくなんか読み終わった後に色々な感情が湧き出てくる。赤も青も黒もそれぞれ何と言うか深い思い的なものがあるんだなって、なんか映画を一作見終えた様な感覚になった。すごい作品(*´▽`人)アリガトウ♡あまちゃ
青
黒
いつかに拾った少年は
少し稽古を付けると
あっという間に強くなっていった
青
青
黒
黒
専門的な事まで知ろうと 自学や聞き込み等々…
身体面は手がけているも 知識は全く入れ込んでいない
自分から学びたいと 思ったのだろうか。 あまり深堀はしないが。
青
薄くなる体の傷と 柔らかくなる彼の表情
それを見る度少し嬉しい、なんて
感じたような気がしないでもない
青
にこりと笑って出ていく青髪
愛おしそうに目を細める表情は どこか儚くて
黒
守りたくなる、なんて
柄じゃないのに。
黒
時計を見ると午後の8時
今日は特に依頼も無く ボスを殺した アイツ の場所を探ろうと
作業に没頭していた
黒
1人暮しならカロリーメイトで終わりだったものの
調教中の彼がいる。 ご飯も気を遣わなければならない
黒
そうため息をつくと
ドンッ
醜い音が脳を刺した
音を聞くに 場所は玄関
訪問者か いやそれは無い
なら ifになにかあったのか
いや、体力もあって 才能もあった彼が 負けるなんておかしい
相手は強者か
グルグルと渦巻く頭のなか
上着に忍ばせた ポケットナイフに手をかけた
ガチャッ
黒
ニタリと不気味に笑う男と
青
黒
頭から血を流して 座り込む
守 る べ き 人
青
身に覚えの無い金額と
素早く噛み付く彼の声
「あにき〜!」
青
黒
青
青
口から垂れる血液
蹲る彼の横腹に
ドンッ
青
蹴りがはいる
ifの髪を乱雑に引っ張った
青
そっと俺は ifの髪を掴んだ手首を握る
バキッ
黒
加わった力なんて気にしない
今は
怒り
以外の感情がわかない
黒
嘘つきめ
友達なんかいない
唯一いた友達
黒
にたり 笑う笑顔に吐き気がする
隼人、そいつはもう
6年前に死んでいる
黒
元々 金なんか借りるような性格じゃない
青
折れた腕の反対の腕で
屈むifを引っ張る
黒
ずっと疑問だった
何故ifはここまでボロボロなのか
こんな男に 負けるような人じゃないのに
それが明らかになった
細くて小さい少年が 彼の腕の中にいて。
抱え込むようにうずくまっていたのは
ここまで彼がボロボロなのは
少年を守った おかげ か
青
そう言うと 鼻で笑う
黒
自分でも驚くような低音で
黒
気に食わなかった
アイツの爪がギリギリと
ifの腕に食い込むその様が
赤髪の少年を 侮辱したその様が
黒
長い髪は首を流れる
アイツの折れた腕はだらりと下がったまま
青
ぎゅぅ、と力が加わったあいつの手
ifの腕から
たらりと
血液が
垂れる
黒
息がつまりそうだった
タッ
ドンッ
段差のある家の玄関
5段くらいの階段
その上から
俺ごと
飛び乗るように
押し倒した
青
ドサッ
ジャリジャリ_ッ
遠心力で打ち付けられた体が熱い
振り下ろされる手に恐怖は無い
パンッ
乾いた音
足の下で男はひゅっ、と息を飲む
黒
黒
こいつらに触れんな
胸ポケットから大金をばらまいた
青
淡々と手当をこなした彼
今はただ じっと包帯の巻かれた俺の腕を見ていた
青
赤髪の少年はお風呂に入っていて 今はこの部屋に2人だけ
黒
無表情、というよりは 悲しそうな虚ろな目をしている
青
あぁ頼むから
黒
そんな顔をしないでくれ
青
黒
青
濡れた頬を気にもせず
淡々と言葉を紡ぐ
黒
黒
腕を握る手がすこし震えていて
青
青
結果として 心配かけたのは事実
アイツが誰だかしらないが 折られた手首を世に晒されれば 勝ち目は無い
一瞬だった
一瞬に見えた
彼が出てきて
事が終わるまで
今すぐにでも「死ね」と 言い出しそうな程に怒った彼を
最後まで俺を
俺を庇ってくれた姿を
死ね も 殺す も 彼の口から1度も聞いた事がない
過去に何があったのかなんて 聞く事は到底出来なかった
黒
今頃死んどったぞ
苦しい程に 感情の籠った声に 吐息を漏らす
青
黒
黒
黒
黒
黒
そう言って俺の腕から手を離す
青
俺はすかさずその手を握った
黒
青
黒
申し訳なくて 悔しくて
苦い気持ちを噛むように 言葉を音に乗せる
ぴくりと動いた瞼と
動く唇
アイツを前にした時は あんなにスラスラ言葉を並べたのに
今は 開いては閉じてを繰り返す
黒
泣くなよ
無理だ だって
青
黒
あっという間に越した 身長
昔は見せなかった表情
追ってきた背中
守りたい人 尽くしたい人
笑う時も 怒る時も 悲しむ時も
全部全部君がいい
黒
君が そんな事言わないで
俺が
青
青
青
零れた雫に愛とつけるか哀とつけるか
大好きな彼を 守る為に
黒
いつか面と向かって 好きだって ありがとうって
伝えられるように
憧れの貴方に並べるように
黒
黒
トクリと跳ねた鼓動は 俺だけの秘密
カチャッ…
黒
そうこうしているうちに 赤髪の彼が部屋に入ってくる
焦るようにわたわたと頭を下げる
焦る顔がなんだか可愛らしい
黒
黒
昔、向けられた事のあるような瞳
笑顔では無い
それでも穏やかだった
そう言うのを聞いて
黒
黒
赤髪を優しく撫でた
青
いいなぁ、なんて 思ってしまう
彼の前だと 色々な感情が渦巻くんだ
黒
青
黒
黒
黒
ふわりと笑う笑顔
開かれた腕に 無意識で飛び込む
黒
ぎゅっと抱きしめられる
痛くない 苦しくもない
ただただ
幸せだ
青
青
肩に顔を埋めると
ぽんぽんっ、と優しく撫でられる
黒
心がきゅうっと温かい
もう
独りじゃない
クイッ
黒
青
控えめに
悠佑の袖をひく
青
今、なんて?
黒
君もにこにこ笑わないでよ
青
しまった 連れて帰ってくる時に
そんな事を言っただろうか
「俺はifだよ」
「世界で1番大事な名前。 大好きな人に付けてもらったの」
黒
黒
黒
黒
青
気がついたら声が出ていた
ただ、彼が名前を付けるのに 気に食わなかった
黒
黒
笑顔が可愛いんだ、もう何も言い返せない
黒
赤
ふっ、と呆れたように笑う赤髪
青
赤
黒
青赤
不思議な家
加わった色彩
1つ また新しい世界が切り開けそうだ
恋のライバルなんて あってないようなものだし、な
黒
大切な人が増えちゃったな
The third Alice