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爽良
そう私が呼ぶときょんちゃんこと響華ちゃんはこちらを向く。
響華
ただピアノのお稽古で、一緒になっただけの関係だけど。
それなりに仲良くって、お喋りもしたりする良き友人だと思っている。
爽良
響華
響華
にこりとこちらに笑いかけてくれる。
そんな彼女との年の差は3つ違い。
最初は緊張していた彼女との会話だが、最近は少しずつ慣れてきたと思う。
今日もレッスンが始まる。
響華
爽良
レッスンは楽しい。
だけどきょんちゃんと喋るのは、もっと楽しい。
花が咲くように笑った顔が。
困った事があった時に眉をひそめているきょんちゃんが。
笑いのツボに入った時に、くつくつと笑うきょんちゃんが。
大好きで、大好きで堪らなくて。
今日も楽しいレッスンを終えて、大好きなきょんちゃんとお喋りするんだ。
爽良
響華
響華
爽良
爽良
爽良
響華
響華
爽良
響華
へらり、きょんちゃんは可愛らしく笑った。
がたん、ごとん。
人の少ない電車で、私ときょんちゃんはお喋りする。
ふと、思ったから。
今まで避けていたはずの質問が口からこぼれた。
爽良
きょんちゃんとは3つ違い。
私は中学2年生。
きょんちゃんは高校2年生。
花のJK。
彼氏がいたっておかしくない。
でも、心のどこかではきょんちゃんには彼氏なんていないと思っていた。
そう、都合のいい様に思い込んでいた。
のに。
響華
がたん。
電車の音が遠く感じる。
なんだかすべてが崩れていくみたいで。
でも、やっぱり分かっていた事で。
私が、勝手に思い込んでいただけで。
それもそうだよね。
私も、きょんちゃんも女の子なんだ。
結ばれなんてしない。
全部、全部。
爽良
ずきずきと痛むココロを隠して、にこりと笑う。
爽良
爽良
響華
響華
私は、今の私の精一杯の笑顔で、
爽良
爽良
響華
響華
〜♪
車内アナウンスが流れて、ここが私の最寄り駅だと気付く。
爽良
響華
爽良
ぷしゅー、と音を鳴らして電車の扉は閉まる。
きょんちゃんは扉の向こうで、笑顔でこちらに手を振っていた。
私も、笑顔で振り返した。
それが笑顔だったのかは、分からないけど__。
あのー、参加型を書く気力がなんか今ないので、暫くは短編づくしになりそう。 でも近々参加型あげます。 そこから更新速度落ちるかもですので何卒よろしく。