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テヒョンside

今日は仕事がオフってことで、俺たちはリビングのテレビの前でぐうたらしてた。

グク

ゲームでもします?

ナムジュン

お前らやり過ぎだろー。

ナムジュン

オフだからって夜中まで、

ジミン

つい楽しくって。

グク

だからジミニヒョンの部屋汚いんですよ〜

ジミン

いやそれ関係ないじゃんっ!?

なんて騒いでるジミナからリモコンを奪い取って、何となくチャンネルを回す

テヒョン

あ、

丁度止めたチャンネルに映ったのは、ホソクさんだった。

テヒョン

うわぁーっ!

テヒョン

これホソクさん主演のドラマじゃないっ?

グク

あの人俳優もやってるって言ってましたもんね。

クールに言ってるジョングガも興味あるみたいで、俺の隣に来てテレビを見た

グク

…すごいですね。

グク

仕事で見る彼とは全然違うっていうか、

グガの言う通り、テレビの中のホソクさんはどんな俳優よりオーラが人一倍輝いて見えた。 綺麗な目から流れた涙も本当に綺麗で、演技には見えないくらい。

テヒョン

すごいなぁー

テヒョン

…ねっナムジュニヒョン。

ナムジュン

そのヒョンの目が、ホソクさんだけを追っていたのはすぐ分かった。 その目が、彼に惹かれてしょうがない、男の目っていう事も。   ヒョンはホソクさんのことを嫌ってる。 でも、ジンヒョンとケンカしたあの日から、ヒョンはなんだか様子がおかしかった。 具合が悪いんじゃなくて、浮かない顔が多くなった。

ナムジュン

あー、俺ちょっと作業室行ってくる。

グク

えぇー行っちゃうんですかぁ?

グク

んじゃ俺も行ってきます。

立ち上がったグガも、ヒョンの後を追っていった。 俺たちはそれを見送ってから、またテレビに顔を戻した。 隣では、なんか言いたそうなジミナ。

テヒョン

ジミナぁ、まだホソクさんのこと嫌いなのー?

ジミン

僕は軽い人が苦手だから…
とにかく、恋愛で遊んでることがやなの。

テヒョン

…結構食いついて見てるくせに、ドラマ。

ジミン

…、役者としての彼はすごいと思ってるだけ!

ほっぺを膨らませてすねたジミナ。可愛いやつ。 その後も、つけっ放しのホソクさんのドラマを見た。

〝______どうして…置いてくの…?お願い…僕を一人にしないでよ…… …君がいなかったら……僕…愛なんて、知らないのに……______〟

噂が本当なら、なんでこんなに、ほんとに泣きそうな顔するんだろう。

テヒョン

あれ?

ジミン

何?

テヒョン

そういえばホソクさんのフルネームって、なんだろ?

ジミン

そんなの知るかっ。

グクside

作業室に入ると、ヒョンはもう音楽をかけて作業を始めていた。

ナムジュン

おぉーグガ、このメロディ良くないー?

グク

ん?

俺たちは即興でメロディーを作ったりして聴き合いっこした。 作曲してる時、一番楽しそうに笑ってるナムジュニヒョン。 でも、今日のヒョンは、なんだか楽しくなさそうだった。

グク

…ナムジュニヒョン。

ナムジュン

んー?

はぁとため息をついて水を飲むヒョン。

グク

…ホソクさんと何かあったんですか?

ナムジュン

……えぇ?

グク

あったんですね。

ジニヒョンの次に分かりやすいからなぁー。

グク

ヒョン、曲作ってても楽しくなさそうでしたもん。

ナムジュン

…っ…はあぁー…よく見てるなー。

ヒョンは苦笑いをして、背もたれに寄り掛かるように座った。

ナムジュン

……どうでもいいんだって。

ナムジュン

彼、周りから嫌われても、変な噂流されても、興味ないんだってさ。

ナムジュン

……俺には理解できなかったよ。

そう言ったヒョンは、ただ宙を見つめてた。

ナムジュン

確かに実力もプロとしての意識もすごいと思う。

ナムジュン

見習う所も多い。……でも

ヒョンは顔を歪めた。

ナムジュン

……いろんな人と遊んで、人の大事な人を奪って……それが悪いことだなんて全然思ってない。

ナムジュン

むしろそれを面白そうに笑ってたんだ。

ナムジュン

……人のこと傷つけて笑ってられる人なんて、
……やっぱ好きにはなれないよ。

ヒョンはいつも他人想いで優しくて、人の悪口を言うのを一番嫌がってる人。 だからこそ、あの人のことを悪く言う自分も、許せないんだと思う。

グク

……でももし、その噂がウソだったら…

言いかけた俺に、ヒョンはやっとこっちを向いてくれた。

グク

……あの人、傷ついてないのかな。

ナムジュン

グク

疑われても、嫌われても平気な人なんて……ホントにいるのかな。

俯いたヒョンを、俺は見降ろした。

グク

あの人、仕事の時はいつも笑ってるし、
平気そうな態度してるけど……

グク

そんなのいくらでも取り繕えるじゃないですか。

俺はあの人のこと、何も知らないし親しくもない。 でもやっぱり俺には、あの人が本当に悪い人だなんて、思えないんだ。

ナムジュン

……やー、随分気に入ってるんだな。

顔をあげたヒョンは、いつもの笑顔だった。 てっきり、厳しく言われるかと思ってたのに。

ナムジュン

はぁーあ……俺もお前たちみたいに、
思えたらいいんだけどなー

困ったように笑ったヒョン。 ヒョンも本当は、あの人のこと悪く言いたくなんてないんだ。 でも、あの人とヒョンは正反対すぎて、くっつけない。 まるで月と太陽みたい。

バンッッ!!

テヒョン

ひょぉーんっ!!

ナムジュン

うわっっ!?

勢いよくドアを開けたテヒョイヒョンに、腰を抜かしたナムジュニヒョン。

テヒョン

聞いて聞いてっ!ジョングギもっ!ニュースニュースっ!

グク

ニュースって?

テヒョン

えっとねっ、えーっとねっ?

なかなか説明してくれないヒョンの後ろから、苦い顔をしたジミニヒョンが顔を出した。

ジミン

えっとね…?その、ホソクさんとのMV、撮ることになったよ。

突然のニュースに、俺もヒョンも言葉が出なかった。

ナムジュンside

新しいMVの打ち合わせのために、俺たちはレコーディングの作業室に集まっていた。

マネージャー

今回は、何卒よろしくお願いします。

ナムジュン

こちらこそ、精一杯やらせていただきます。

ホソク

よろしくお願います。

マネージャーさんと一緒に挨拶する彼。 今日は黒のスキニーに深緑のダボッとしたニットを着ていて、いつも仕事で見る彼とは全く印象が違った。

テヒョン

わぁー、ああいう格好も新鮮でいいよねぇ。

グク

そーですねー。

テヒョン

いっつも大人っぽいのに今日は可愛い感じ。

ジン

こらお前たち。

テヒョアたちの会話が嫌でも耳に入ってくる。

ジミン

ヒョン、緊張でもしてるんですか?

ナムジュン

えっ?な、なんで?

ジミン

だってなんか、そわそわしてるから。

ナムジュン

やー、なわけないだろー

とか言いながら、どうしても目は彼を見てしまう。

ホソク

またバッチリと合った目。 彼はいつもと変わらない笑顔を浮かべた。

『キスされるって思いました?』

ああもう…何気にしてんだ俺…

『……あの人、傷ついてないのかな』

ジョングガの言葉をふいに思い出した。 …もし、もしも、それがホントだったら……もしかしたら彼は傷ついて……

ホソク

ナムジュンさん、今日もよろしくお願いします。

ナムジュン

…はい。

絶対ないね。

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コメント

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ユーザー

グゥちゃん!! なんて発想だ! その調子で プラスな方をナムさんに 教えていってくれ … 😖😖 ナムさんの気持ちもジミンちゃんの気持ちも分からんでもないんですよね 🥹 ホソクさんは 魔性的ですね 🥹🥹💗 次回も楽しみにしてます! 無理のないように頑張って下さい! 💪

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