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ナムジュンside

それから話し合いが始まった。 今回の曲は、彼の今度の映画の主題歌として使われるらしい。

ホソク

コンセプトは大まかに “光と影” です。

ホソク

主人公の男性はFBIなんですけど、彼には犯罪歴があって、心の中に正義と悪を持っているんです。

ホソク

その感情に挟まれて、苦悩しながら捜査にあたっていく。

ホソク

というのが簡単なあらすじです。

ナムジュン

今回はアクションも強くて、
主に銃を使う演出が多いんですよね?

ホソク

はい。

丁寧に内容を教えてくれる彼。 彼も、アクションなんてするのかな。

ナムジュン

ではベースは少し暗い荒々しい曲調にしましょうか。

ホソク

それがいいと思います。

ユンギ

んじゃそれぞれ混ぜて歌詞も考えるか。

ホソク

そうですね。

ホソク

光と影で分けて歌詞を考えるのもいいと思います。

ホソク

影の入った光じゃなく本当の光を表せるように。

ユンギ

なるほどな…じゃあ、

一気に仕事モードに入ったユンギヒョンは、彼との話し合いにのめり込んでいた。 話をする彼は誰より真剣で、撮影や収録の時の愛想笑いが一切なかった。 そんな彼の話に、ただ聞き入ってしまった。

ホソク

あの、それじゃあ
光の表現をナムジュンさんにお願いしてもいいですか?

ナムジュン

えっ?あ、俺ですか?

ジン

ラップライン二人とも暗めだよね(笑)

俺が光? どっちかって言うと暗めの方が得意なんだけど…

ホソク

はい。ナムジュンさんなら光の雰囲気を出せると思います。

ホソク

それに…ナムジュンさんはBTSの光ですから。

そう笑顔で言った彼。

ジン

確かに、、ナムジュナは光だなぁぁ、、

ナムジュン

え⁉︎

ユンギ

ナムジュナー、頼んでいいか?

ナムジュン

全然いいけど…俺でいいの?
光ってイメージなくない、、?

グク

ユンギヒョンよりかは光ですよ。

ユンギ

おい。

ホソク

ナムジュンさんのミックステープ聴きました。

ナムジュン

思わず顔を上げると、微笑んだ彼と目が合った。

ホソク

なんていうか、
ナムジュンさんの歌は暗い歌詞の中にも、希望があるんですよ。

ホソク

心が前向きになるような…

ホソク

ナムジュンさん自身が愛をちゃんと知ってるから、あんな曲が作れるんだと思ったんです。

ホソク

だから、お願いします。

頭を下げた彼に、調子が狂ってしまう。 同時に、彼の言葉を嬉しく思ってしまった自分がいた。

ナムジュン

…俺でいいなら、精一杯やります。

ホソク

ありがとうございます。

その時の笑顔は、彼の素顔のように見えた。

テテ

いやーすごかったねぇホソクさん、
話止まんないんだもん。

ジミン

…仕事には熱心なんですね。

テテ

だから絶対いい子だって〜

ジミン

どうせ仕事だからだよ。

打ち合わせが終わって、クオズたちが話していた。

ジン

ヤーユンギヤ、
お前あの子のこと気に入ったんじゃないの?

ユンギ

…曲を作る奴としてなら。

彼と話すヒョンはいつもより楽しそうだった。

ナムジュン

…実力はあるんだよな…

あの四次元とお爺と長男め……イチゴミルクとコーヒーとミルクティーとコーラって、一つ多くない!?

グク

ま、ジャンケンで負けたんですし。

グク

悔しいから後でジンヒョンに奢ってもらいますけど。

なんて言うジョングガと一緒に、買った飲み物を持って廊下を歩いていた。 すると廊下の隅に、ナムジャアイドルの子たちが集まっていた。

グク

うわぁー…俺ああ言うのダメなんですよね。

ナムジュン

どういうのだよ、話してるだけだから、ほら。

ジョングガの前を歩いていくと、自然と聞こえてくる彼らの会話。

男1

マジであり得ねぇんだけど…!あいつは俺の彼女なのに!

男2

マジであのホソクと?

聞こえてきた名前に、思わず足を止めた。

男3

うわーホント最悪だねあの男。

男1

マジで許さないねぇ…っ!

男2

でも今はあのユナさんと付き合ってるんじゃないの?

男1

はぁ!?

男3

あいつ何人と寝れば気が済むわけ…

そんなひどい会話に、止めに入ろうかとも思ったけど。彼のことに口を出す義理はない。 そのまま通り過ぎようとした時、もう一つ聞き慣れた声が聞こえた。

ホソク

どうしたんですか?そんなに声上げて。

ああもう、なんで君はまたそうやって……

男1

~っお前だろっ!?俺のミナ奪ったのは!!

ホソク

ミナ…ああ、あの背の低い…

男1

あいつ、お前のことが好きになったって…

男1

お前と寝たからもう俺とは付き合えないって…っ!!

男1

俺のミナを返せよ!!

ヒートアップする彼に、俺たちは足が動いた。 でも、

ホソク

確かに彼女には食事に誘われましたけど…でも俺は断りましたよ?

ホソク

彼は僕を満たしてくれる人じゃないと思ったので。

ホソク

でも、そんなこと言われるなんて……

ホソク

彼女、あなたの事そんなに好きじゃなかったんですね。

バシャアッッ

ナムジュン

…!

その子は持っていたペットボトルの水を彼にかけた。

男1

ふざけんな!

男1

ミナのほうから俺に告白してきたのに⁉

男1

なのに俺のこと好きじゃなかったってっ!?

男1

お前さえいなかったらそんな事…っ!!

水をかぶった彼は、何も言わずにその子を見据えていた。 なんで何も言わないの?違うなら違うって、ちゃんと言わなきゃ…

ホソク

………良かったですね。

ホソク

…愛してるって、言ってもらえて。

小さなその呟きが、俺の耳にスッと入ってきた。

男1

この…っ!

その子が手をあげようとすると、奥から駆け付けたスタッフに止められた。

マネージャー

ホソクっ!

ナムジャの子たちはスタッフに連れて行かれて、なんとか事態が収まった。 マネージャーさんは、彼の濡れた髪や顔をハンカチで拭いていた。

マネージャー

全くお前は…っああもう服も…っ監督には少し遅れるって伝えるから…

ホソク

大丈夫。このままやるから、衣装だけ着よう。

マネージャー

は…っ?何言ってるの駄目に決まってんだろ⁉

マネージャー

そんなんじゃ風邪ひく、

ホソク

撮影まで時間ないでしょ?今日のイメージならこれでもアリ。

ホソク

監督も僕だったら許してくれる。

笑顔でそう突き通した彼に、マネージャーさんは溜め息を大きく吐いた。

マネージャー

…っ早く着替えなさい。

そう言って、マネージャーさんは歩いていった。

ホソク

……衣装じゃなくてよかった。

そう呟いて、彼は俺たちの方にくるっと向いた。

ホソク

ごめんなさい、こんな所見せちゃって。

ホソク

それじゃ、またよろしくお願いします。

俺は作業室にのソファに一人で寝転がっていた。

ナムジュン

ちょっと!

あの日、濡れたまま撮影に行こうとした彼を、俺は引き留めた。

ナムジュン

そんな状態で撮影なんて無理だよ!風邪ひくって。

ホソク

これくらいなら大丈夫ですよ?

ナムジュン

君が良くても他の人がっ

ホソク

今日の撮影、スポーツドリンクのCMの撮影なんです。

ホソク

だから、濡れてる方がずっとよく撮れると思って。

ナムジュン

…っ

ふっと笑った彼はまた熱っぽくて、俺は目を逸らした。

ナムジュン

…撮影なんて、酷い時は夜までかかることもあるでしょ。なのに、

ホソク

ふふ…心配してくれるんですか?

ナムジュン

は…

俺の肩に手を置いた彼は、背伸びして俺の目の前に顔を近づけた。

ホソク

CM、よかったら見てくださいね?

ホソク

ナムジュンさんのこと思いながら、撮るので。

彼はいたずらっぽく笑って、そのまま撮影に向かっていった。

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