貴方を奪うのは…

~当日~

男なのに…こんなことするなんて、なんか恥ずかしいような…

みんなの鋭い視線とこの空気…何かあったのだろうか…

もしかして、オレの働きが足りないのか…？

なら、頑張らなければ…！

ふざけてるようだが、何だこの氷ついた寒いような空気は

これをスベったと言うのだろうか？

そんなことより、オレがやらなきゃいけないなんて…

オレなんかがやっても気持ち悪いだろうに…

BLカフェって…こういうものなのだろうか…？

元々よく分かっていなかったし、BLがなんのかする分からない…

とりあえず、流れに乗るしか…

壁ドン…

類を思い出してしまう… あの時…というかオレはどうすればいいのだろうか…

ドンｯ

瑞希は司に近づき、急に壁ドンする

暁山は何故か少し笑った 理由は分からないが、昨日洋服を買いに行った時と今じゃまるで別人のように見えた

暁山なはずだが…何でこんなに熱くなってるんだ…？

これはただの演技なのに何故こんなにドキドキするんだ…？

オレはどうすればいいか何も分からなく、ただ流れに乗ることしかできなくなっていた

暁山は耳元でそっと囁いた

そう言うと暁山はオレの頬にキスした

返事…、これは演技？現実？混乱して頭の中がぐちゃぐちゃだ

けど、あの雰囲気は…本当な気がした

2人は物凄い勢いで走って行ってしまった

普通に考えて男と男が付き合ったところで…だが、

みんなの気持ちに応えたい…！ なら…やっぱりやるしかないか

親にも好かれないような人が…みんなに好かれる…？

みんなは…優しいな…けど、オレがあそこに居たって意味なんてないよな

みんなが笑えるならそれでいい…