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警察官
警察官
私は、形のいい唇を三日月にして答える
清白 凛
清白 凛
警察官
清白 凛
警察官
警察官が、訳の分からない顔でこちらを見てくる
訳が分からないのはこちらの方だ
清白 凛
女生徒
清白 凛
女生徒
清白 凛
警察官
清白 凛
清白 凛
女生徒
警察官
清白 凛
私はまた笑う
だが、疑問だ。なぜ逮捕されなくてはならないのだろう。なぜ?
私は頼まれたからやっただけ──
半年くらい前──
女生徒
清白 凛
ガラガラ…
清白 凛
女生徒
花美 琴音
そこには、胸部分がさらけ出された琴音を、恐らくやったであろう女生徒が撮っているという地獄絵図があった
清白 凛
女生徒
女生徒
女生徒達はそう言ってぎゃあぎゃあ騒ぎながら出ていった
清白 凛
花美 琴音
清白 凛
そう言って私は琴音に服を着せた
一方の琴音は、先刻の真っ赤な顔とは違い、真っ青な顔で俯き、震えていた
清白 凛
花美 琴音
清白 凛
清白 凛
花美 琴音
その時の琴音は少し、顔色がよくなってきていた
その後も幾度か琴音から相談を受け、ある日、話があると屋上に呼ばれた
清白 凛
花美 琴音
清白 凛
その時の琴音は悲しそうに笑っていた
清白 凛
清白 凛
花美 琴音
押す?琴音を?
清白 凛
花美 琴音
清白 凛
琴音は今、フェンスの端っこにいる。わかった瞬間、背中の毛が逆だった
清白 凛
花美 琴音
清白 凛
花美 琴音
清白 凛
花美 琴音
その時の私は酷い顔をしていただろう。鼻水と涙で顔はぐしょぐしょ。手で頭を掻き乱して髪型もぐちゃぐちゃ。呼吸が荒くなって、俯いている
決断できない。判断できない。私は琴音にいなくなって欲しくない。ずっとずっとそばにいて欲しい。でも琴音は違う。楽になりたい。琴音は楽に──
清白 凛
私は琴音にいつまでも笑ってほしいから。ずっとずっとずっと、楽しそうにしていて欲しいから。だから──
そう考えると、体が前へ前へと進んでいた
花美 琴音
清白 凛
琴音は笑う、私も笑う。いつもみたいに綺麗じゃなくて、くしゃりと紙が縮んだみたいに
花美 琴音
清白 凛
琴音は消えた
私の前から、消えた
目には綺麗な青空が写っている
清白 凛
その時のことを見ていた生徒がいた。そして、先生に言った。警察が来た
清白 凛
パトカーの中から見える景色を眺める
清白 凛
清白 凛
清白 凛
警察官
清白 凛
私、多分ね、すぐそっちに行けると思うよ