TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

教室1-B

渡部 創太(高2)

石田 舞(中2)

須田 美優(中3)

…帰りたい

渡部 創太(高2)

志賀野 真波(高1)

と、とりあえず

志賀野 真波(高1)

2人を、別室に…

渡部 創太(高2)

これで何人だと思ってる…

石田 舞(中2)

理(中2)、唯さん(高2)、一華さん(中3)、柴さん(高3)、井出くん(小5)、大和さん(高2)…

石田 舞(中2)

6に…

渡部 創太(高2)

分かってるしそしてそれを教えて欲しいわけじゃないだから黙って欲しいお願い言わせないで。

石田 舞(中2)

すみません…

志賀野 真波(高1)

は、運びますね…

 井出を抱きかかえる志賀野

志賀野 真波(高1)

軽い…

渡部 創太(高2)

まだ…11歳だぞ…

渡部 創太(高2)

大和お前…

渡部 創太(高2)

どうしてだよ…

渡部 創太(高2)

信じられないよ…

渡部 創太(高2)

唯もいない…

渡部 創太(高2)

石田 舞(中2)

…創太さん

石田 舞(中2)

諦めちゃダメです。

石田 舞(中2)

私たちが諦めたら…

石田 舞(中2)

一体誰がこの事件を終わらせてくれるんですか?

石田 舞(中2)

実は私は、

石田 舞(中2)

理のことが好きでした。

石田 舞(中2)

だから…

石田 舞(中2)

その犯人を許せません。

石田 舞(中2)

そして犯人を許せないという思いは、

石田 舞(中2)

創太さん。

渡部 創太(高2)

石田 舞(中2)

須田さん。

須田 美優(中3)

石田 舞(中2)

みんな、同じはずです。

石田 舞(中2)

井出くんの死体を運びに、

石田 舞(中2)

さらっとこの教室を出て行った志賀野さんの思いは知りませんけど。

渡部 創太(高2)

…え?

須田 美優(中3)

…?

石田 舞(中2)

私、やっぱり志賀野さんが怪しいと思ってます。

渡部 創太(高2)

ちょっと待ってよ。

渡部 創太(高2)

さっきもそれ言ってたけどさ、

渡部 創太(高2)

志賀野さん犯人じゃないってことも、石田さんが言ってたじゃん。

渡部 創太(高2)

これは全部、今2階にいる犯人が仕組んだこと。

渡部 創太(高2)

それに変わりはないよ。

石田 舞(中2)

思い返せば、いくつものおかしな点があります。

渡部 創太(高2)

た、例えば?

石田 舞(中2)

一華さんが見つかる前に聞いた、カキーン、と何かを殴るような音が、1階と2階それぞれで聞こえたことです。

石田 舞(中2)

創太さんの言うように、

石田 舞(中2)

この塾には階段が1つしかありません。

石田 舞(中2)

そしてその時、私と須田さんと月島さんはずっと一緒にいました。

石田 舞(中2)

つまり、1階と2階それぞれに

石田 舞(中2)

犯人がいた、ということです。

渡部 創太(高2)

立てこもりの犯人が複数犯ってだけじゃないか?

渡部 創太(高2)

っていうか、

渡部 創太(高2)

こんな状況でよく死体を運べるよな…

石田 舞(中2)

そこです。

石田 舞(中2)

志賀野さんはおかしいんです!

須田 美優(中3)

じゃ、じゃあ

須田 美優(中3)

一華を殺したのは、

須田 美優(中3)

志賀野さん…?

石田 舞(中2)

そうだとしか考えられません。

石田 舞(中2)

もし、創太さんがいうように

石田 舞(中2)

立てこもりの犯人が複数いたとして、

石田 舞(中2)

大声出している私たちを、こんなに放っておきますか?

石田 舞(中2)

そして志賀野さんと柴さんは、

石田 舞(中2)

お互いに教室を入れ替えていたんですよね?

須田 美優(中3)

え、どういうことですか…?

渡部 創太(高2)

あのなぁ…

石田 舞(中2)

ありえない考えじゃないですよね?

石田 舞(中2)

あの音は志賀野さんと柴さんによって引き起こされたという考察は。

渡部 創太(高2)

もし仮に、1階の受付で聞こえた音が、志賀野さんによるものだとしても、

渡部 創太(高2)

その時に犯人と対峙しかねないだろ…

渡部 創太(高2)

そしてそうする意味も、分からないし…

志賀野 真波(高1)

あの、何か?

石田 舞(中2)

志賀野さん。

石田 舞(中2)

正直に答えて下さい。

志賀野 真波(高1)

なんですか?

石田 舞(中2)

殺しましたよね?

石田 舞(中2)

一華さんのこと。

石田 舞(中2)

そして、理も!

志賀野 真波(高1)

そんなわけないでしょ。

渡部 創太(高2)

落ち着け!

渡部 創太(高2)

焦るの気持ちは分かるけど、情報が錯乱して、うまくまとまってないよ。

渡部 創太(高2)

もう一度ちゃんと考えよう。

渡部 創太(高2)

大和の死体だけ、動かそうか‥

石田 舞(中2)

創太さんもおかしいですよ。

須田 美優(中3)

や、やめましょう…

須田 美優(中3)

疑うのは、よ、よくないです…

志賀野 真波(高1)

そうだよ、頭冷やして。

志賀野 真波(高1)

みなさん、傷付いているんですから。

渡部 創太(高2)

教室1-B

渡部 創太(高2)

運び終わった。

渡部 創太(高2)

よし、事件の整理をしようか。

志賀野 真波(高1)

そうしましょう。

石田 舞(中2)

須田 美優(中3)

あの…

渡部 創太(高2)

はい?

須田 美優(中3)

け、警察はまだなんですかね?

渡部 創太(高2)

そういえば、

渡部 創太(高2)

受付に行った時、パトカーが1台も止まっていなかった…

志賀野 真波(高1)

どういうことですか?

渡部 創太(高2)

立てこもり事件ってメディアが報じている時点で、マスコミはもちろん、

渡部 創太(高2)

警察もいるはずなのに…

須田 美優(中3)

そ、そういえば、そ、創太さんは事件のことをニュースで知ったとおっしゃっていましたよね…

渡部 創太(高2)

そうだね

須田 美優(中3)

う、嘘だったりして…

渡部 創太(高2)

え?

渡部 創太(高2)

俺を、疑ってる?

須田 美優(中3)

いやいや!そんなこ、ことはないですけど

須田 美優(中3)

デマだったりして…

石田 舞(中2)

なんですか、その適当な考えは…

須田 美優(中3)

よ、よくドラマとかであって…

須田 美優(中3)

スマホに細工をすれば、

須田 美優(中3)

その端末を自由に遠隔操作ができる、っていう…

渡部 創太(高2)

俺の、スマホが?

渡部 創太(高2)

か、仮にそうだとしてもだよ?

渡部 創太(高2)

石田さんが通報してるんだよ?

須田 美優(中3)

そ、そうですよね…

渡部 創太(高2)

いやでも確かに、おかしいよね。

渡部 創太(高2)

外に誰もいないっていうのは。

志賀野 真波(高1)

もう1回見てきたらどうですか?

渡部 創太(高2)

そうだね。確認してみよう。

石田 舞(中2)

危ないですから、もうそのドアを開けないでください。

石田 舞(中2)

このまま殺人が進めば、

石田 舞(中2)

いつか私たちも殺されます。

石田 舞(中2)

次の犠牲者になるかもしれないんですよ。

志賀野 真波(高1)

でも、さっき井出くんと月島くんを運んだ時、なんともなかったよ

石田 舞(中2)

たまたまですよねそれ。

渡部 創太(高2)

とりあえず、受付に行ってみよう。

渡部 創太(高2)

外の様子を確認するのと、先生たちの安否も確認したい。

渡部 創太(高2)

立てこもり事件が本当だとしても、嘘だとしても、

渡部 創太(高2)

先生たちが悲鳴を聞いて、ここに駆けつけてこない訳がない…

渡部 創太(高2)

あ、そういえば…

志賀野 真波(高1)

何ですか?

渡部 創太(高2)

大和が死ぬ前に、山内くんの悲鳴を、

渡部 創太(高2)

女みたいな悲鳴って言ってたよね

志賀野 真波(高1)

確かに、言っていましたね

須田 美優(中3)

あの悲鳴…

渡部 創太(高2)

確かに言われてみれば、

渡部 創太(高2)

あの悲鳴が山内くんがあげた声じゃない、とも考えられるよね…

須田 美優(中3)

あ…

須田 美優(中3)

もしかして、

須田 美優(中3)

一華の悲鳴だったんじゃ…

須田 美優(中3)

うぅ…

志賀野 真波(高1)

泣かないで。

渡部 創太(高2)

仮に一華さんの悲鳴だったとしたら…

石田 舞(中2)

だとしたら?

渡部 創太(高2)

一華さんと山内くんは、

渡部 創太(高2)

同じタイミングで襲われた…?

須田 美優(中3)

…え?

須田 美優(中3)

え、ど、どういうことですか?

志賀野 真波(高1)

創太さん

志賀野 真波(高1)

とりあえず、受付に行きましょう。

渡部 創太(高2)

そ、そうだね

渡部 創太(高2)

すぐに戻ってくるから。

石田 舞(中2)

…私は知りませんよ

須田 美優(中3)

き、気をつけて下さい。

1階 受付

渡部 創太(高2)

外からオレンジの光が差し込んでる…

渡部 創太(高2)

普段なら、黄昏ていた時間帯だった

志賀野 真波(高1)

そうですね…

志賀野 真波(高1)

分かります…

渡部 創太(高2)

知ってた?黄昏時、人の判断力は鈍るらしいんだ。

志賀野 真波(高1)

そうなんですか?知らなかったです…

渡部 創太(高2)

ごめんね 関係ない話だった

志賀野 真波(高1)

いえ…お気になさらず…

渡部 創太(高2)

…そしてやっぱり

渡部 創太(高2)

マスコミも警察もいないね

志賀野 真波(高1)

一体、どういうことなんでしょうか…

志賀野 真波(高1)

志賀野 真波(高1)

あの、創太さん…

渡部 創太(高2)

ん?

志賀野 真波(高1)

講師控え室のあの、ドアを…

渡部 創太(高2)

ん?

渡部 創太(高2)

何か気になる?

志賀野 真波(高1)

そのドアの下から、

志賀野 真波(高1)

血が漏れ出してないですか…?

渡部 創太(高2)

…あっ!

渡部 創太(高2)

まさか!

1階 講師控え室

渡部 創太(高2)

失礼します。

志賀野 真波(高1)

失礼しま…

渡部 創太(高2)

あっ…

志賀野 真波(高1)

いや…そんな…

渡部 創太(高2)

あ、あ

渡部 創太(高2)

て、手塚先生!!!

志賀野 真波(高1)

きゃっ!!

志賀野 真波(高1)

死んでる…!!!

手塚 甲大(講師)

渡部 創太(高2)

くそ…

渡部 創太(高2)

犯人の野郎…

渡部 創太(高2)

ふざけるな!!!!!

志賀野 真波(高1)

渡部 創太(高2)

なんで……

渡部 創太(高2)

うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

犠牲者:手塚 甲大(講師 本日担当1-A) 児玉 凛菜(講師 本日担当1-B) 小木 透(講師 本日担当2-B) その他 笹野 浩二(事務員) 間木 さくら(講師)

次の犠牲者はあなたです

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

52

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚