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森って現実でも危ないからなぁ…二人とも無事でいてほしい…
昔の私は平民で、ただのノエルだった
お母様と二人、贅沢なことは何一つ できないが慎ましく穏やかに過ごしていた
ある日、お母様がこう言った
お母様
ノエル
お母様
そして私はお母様が お父様と呼ぶ人の家へ訪れた
お母様
お母様
ノエル
そして私のお姉様は
リゼ
綺麗で美しいカーテシーをした
ノエル
リゼ
リゼ
ノエル
そして私はロールドレートの一員に
ノエル・ロールドレートになった
私とお姉様はあっという間に 仲良くなった
姉と妹ではあるが同い年で歳が近い という事もあったのかもしれない
一緒に遊び、学び
日々を二人で過ごしていた
お姉様の髪は長くきれいだった
それに憧れて髪を伸ばした
お姉様は何でも知っていた
それに感嘆し、様々な事を学んだ
お姉様は礼儀作法が洗練されていた
それに圧倒され、私もマナーを極めた
いつだってお姉様は私の憧れだった
違和感を覚えたのは ロールドレート邸に来てから暫くした頃
その日はお姉様と二人、森で遊んでいた
ノエル
ノエル
リゼ
リゼ
ノエル
リゼ
ノエル
私はひとりで森の奥へ足を踏み入れた
おねえさまにきれいな花を 見せたくて忘れていた
森には魔獣が住んでいて危険な事を
眼の前に現れた自分よりも大きい魔獣を 眼の前に私の頭は真っ白になり、 足は震え、動かなかった
ノエル
ただ、小さく、声がこぼれるだけ