黄
僕が中学二年生の頃。僕は生意気だった。
別に楽しいとも思わないし、やりたくないものはやらないという、中途半端な生活、日々を送っていた。
あまり関わりも無い桃君に、ある日死にたいことを告げられた感覚は
いまも痛々しいほど覚えている。
なんで、彼がそう思ったのかはよく分からない。
ただ、ただ、辛かったんだね。
そう思えたのは最近のことだった。
黄
生徒
生徒
生徒
黄
黄
この時は自分に害はないだろうと思っていた。
今気づいたんだ。
人は皆、自分だけが大切なんだ、と。
他人はどうでもいいことに気づくのではなくて、人間の本能なんだろう。
そう思えるようになってから変わったんだ。
先生
ガタガタ
先生
先生
黄
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
ガラガラ
黄
信じられなかった
こんなに死が近いもんなんだって。
黄
僕はあまり人との関わりもなく、特に部活に入っていなかったため、人付き合いが少ない。
いわゆる、陰キャに該当する。
そのため必死聞き耳を立てた。
生徒
生徒
生徒
生徒
人間って醜いね。改めてこの感覚を痛感した。
同じ分類を貶すなんて。まぁ、仕方ないかとも思った。
でも、まだ誰かはわかっていない、
あー、僕はそんな情報が伝達されにくいんだ。
黄
そんな自分に嫌気がさしながらもずっと聞こえる時まで待っていた。
生徒
黄
僕は後ろの席の人に話しかけられた。
黄
生徒
黄
生徒
さとみ?
桃…
桃。
黄
黄
理解するのに少し時間がかかった。
あまり、不審に思われないように、すぐ答えを返す。
黄
黄
これで良かったのか、途中で思ったが、後には引けない。
生徒
生徒
黄
黄
心の中で安堵を抱きながらも、なんで桃くんが死んだのか考えた。
今日は確かに、特徴的なあのピンクの髪色の桃くんを見ていない。
僕はここで、中一の夏の記憶を思い出した。
桃くんは、1度死にたいと考えた。
僕は必死に止めた。その時は助かった。
また、溜め込んだんだなと考えた。
それより、あまり桃くんと関係がない僕が、あのとき泣いたのかが気になった。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!