もう一度の人生

ﾄﾞｺﾞｯ

後頭部から鈍い音がした

体を地面に叩きつけられたような痛みが走る

頭で理解するが、段々と意識が朦朧とする

最後に視界に入ったのは

泥だらけのサッカーボールだった

ハッと目を覚ますと

視界は真っ黒だった

誰かが目の前で楽しそうにボールを蹴っている

周りには沢山人が居た

皆何かに取り憑かれたかのようにボールを追っている

誰も答えてくれない

見覚えがあった

けどみんなの顔が見えなかった

手を伸ばしたがその手は届かない

ﾄﾝｯっと背中を押される

振り向いたがやはり顔は見えない

ただ眼鏡をかけていて細身の人だった

その人は俺に何か伝えている

そんな気がする

そう言われた気がした

あ、起きなきゃと思った矢先

電源が切れたかのように映像が途切れた

俺は思い出した

前世の記憶とやらを

ブルーロックプロジェクトに参加し

ストライカーになるためにサッカー漬けの日々を送った

色々あったがノアのいるバスタードミュンヘンに籍を置き、プロとして活動した

しかし俺の25歳の誕生日の日に

ドイツのミュンヘンでファンに刺されて死んだ

チームの皆やブルーロックの面子達が開いてくれたのだ

ｸﾞｻｯ

凛が見た景色は血の着いたナイフを持った男と

血も流している潔

玲王の声に気づきゾロゾロと中から出てくるメンバー

そして潔はそっと目を閉じる

潔は大好きな戦友に囲まれて

25歳という短い人生が幕を閉じた

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