テラーノベル
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ガイド🦈×センチネル🙂⑧
午後になり 総統会談へ出発した二人は
周辺の屋内で 会談場を探っていた
いつものように手をつないで 感覚を制御してもらい
スマイルは場内の様子を窺う
スマイル
シャークん
スマイル
シャークん
シャークん
スマイル
二人は向かい合うと 両手をつないだ
触れる場所が 多ければ多いほど
繊細にケアを 行えるようになる
初めてスマイルの暴走を おさめた時のガイディングが
シャークんにとって トラウマになっていた
だから二人は両手をつなぐ以上の 触れ合いは
あれ以来したことがなかった
シャークん
シャークんは シールドを駆使して
感覚を共有しても ある程度は防ぎつつ
スマイルの感覚を 徐々に開いていく
シャークん
シャークん
シャークん
スマイル
シャークん
シャークんはスマイルの視覚を 完璧に閉じた
目の前が真っ暗になったスマイルは 音に集中する
スマイル
スマイル
シャークん
スマイル
シャークん
スマイル
シャークん
スマイル
スマイル
シャークん
その作業は 会談終了まで続けられ
終わった頃に二人は 車に移動した
シャークん
スマイル
シャークん
スマイル
スマイル
シャークん
スマイル
スマイル
シャークん
スマイルは目を閉じて眠った
休息は大事だ
脳に負荷をかけすぎると 身体的にも良くない
スマイルは能力を使った後
適度に休むことを心掛けていて
シャークんもそれを 理解していた
シャークん運転の元 二人はホテルへと移動した
スマイル
シャークん
スマイル
シャークん
シャークん
スマイル
シャークん
二人は手をつなぐと スマイルは窓を凝視し始めた
シャークん
スマイル
シャークん
スマイル
シャークん
スマイル
シャークん
窓を見ていたスマイルは
くい、とシャークんの手を 引っ張った
シャークんはスマイルの感覚を 正常に戻し
二人は椅子に座った
スマイルは通信媒体を取り出して そこに文字を打ち込み始めた
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
シャークん
スマイル
シャークん
シャークんは ガイドの顔写真を指差した
スマイル
シャークん
スマイルはシャークんに 手を伸ばした
シャークんは スマイルの手を取ると
聴覚を開いた
スマイル
スマイル
スマイル
シャークん
スマイル
シャークん
スマイル
スマイルは着替え始め ホテルマンの衣装を着た
スマイル
スマイル
スマイル
シャークん
スマイルは先に部屋から 出て行った
シャークん
足音で特定されないように 靴を履き替えたシャークんは
部屋を出て 遅れて厨房へ向かった
食事を持って出てきた スマイルと合流して
シャークんはキッチン台車の 下に潜り込んだ
そのままスマイルは キッチン台車を押して
エレベーターに乗り込んだ
極力音を消していたとしても
息遣いや布ずれで 二人いる事はバレているだろう
何なら心音すら 聞いているかもしれない
最上階に辿り着いて
スマイルはキッチン台車を押して 部屋の前に立った
最上階に部屋は一つしかない
とんとん、と扉をノックした
スマイル
出てくるのは 護衛であるガイドだろう
スマイルは手に持っていた銃を 扉に構えようとしたが
中から聞こえてきた音に その手を止めた
スマイル
スマイル
スマイルはこつこつと 台車を蹴った
出てくる人の合図――
何もなしならガイド
一回ならパーシャル
二回なら総統
シャークんに伝わった
シャークん
ガチャッ――
扉が開いたと同時に シャークんは台車から飛び出した
出てきた人間の足に 体当たりすると
バランスを崩した総統は 床に倒れた
スマイルは銃を構えて 室内に押し入り
ガイドに銃を構えた
その間にシャークんは 倒れた総統に注射を刺した
あっという間だった
正直拍子抜けだ
だが――
バタン――
ドアが閉まって シャークんが振り返ると
そこには パーシャルが立っていた
パァン――!
スマイルが発砲した
ひらりと避けられて スマイルは再び発砲する
パンッ!パンッ――!
腕を掠めたそれに ガイドが声を上げる
スマイルの銃は麻酔銃だ
ほどなくすれば ガイドは眠りにつくだろう
パーシャルの相手をしていた シャークんはナイフで応戦していた
いくらシャークんの 身体能力が高いとは言え
視覚聴覚パーシャルは
その動きを見て 音を聞くことによって
先読みに匹敵する能力を得る
シャークんは苦戦していた
しかし今はガイドが 眠りにつくまで
スマイルはガイドに 集中しなければならない
接触されれば 感覚を閉じられる可能性がある
スマイル
パンッ――!
シャークん
乾いた音と共に シャークんの悲鳴を聞いて
スマイルはそっちに 意識が引っ張られた
パーシャルが撃った銃弾が シャークんの足を打ち抜いていた
互いにガイドを傷付けられ――
パーシャルは表情を 怒りに染めていた
団長
団長
パーシャルはスマイルに銃を構える
スマイルもパーシャルに銃を構えた
スマイル
シャークん
シャークんは傷ついた足を動かして パーシャルに飛び掛かる
団長
スマイル
スマイルは振り返って ガイドを見る
その瞬間――
ガイドが スマイルに飛びついてきた
スマイル
おそらくケアするために 飛びついてきたのだろうが――
並大抵のガイドは スマイルのケアに高確率で失敗する
スマイルの感覚は センチネルの中でも異常だ
ケアに失敗したガイドは
スマイルにとって 格好の餌食だ
そのシールドを突破して 完全に感覚を共有させる
どうやら相性は最悪らしい
スマイル
スマイル
団長
シャークん
スマイル
シャークんは指示に従って パーシャルの視覚と聴覚を完全に閉じた
団長
シャークん
パーシャルは完全に 闇に閉ざされた
無力化できただろう
スマイル
スマイルは思わず ガイドの手を離した
本名の情報は 漏らさなかったはずだ
ガイドと見つめ合って
スマイルは目を見開く
スマイル
スマイル
その瞬間―― ガイドは白目を剥き
その場に倒れた
麻酔銃が効いたらしい
スマイルは恐る恐る ガイドに近付いた
スマイル
スマイル
スマイル
その瞬間――
パァン――ッ!
乾いた音が鳴り響いて
スマイルは振り返る
それと同時に――
シャークんが 床に倒れる瞬間が
スマイルの目には
スローモーションで映っていた
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