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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

悠真

…ごめんなさい。

ない💕

え…?

ゆうす💛

悠真…?

悠真…いつの間に目を覚ましたんや…? もしかして、今までの会話とか 聞こえてたんかな…?

急に謝罪の言葉を 述べた悠真に対して、 俺たちは驚きを隠せなかった。

ゆうす💛

悠真…何で
謝ってるんや…?

悠真

僕…寝ている間に
何かしちゃったんでしょ…?

悠真

だから2人を
困らせちゃってるん
だよね…?

悠真

…僕、寝ている間の
ことは覚えてないけど…

悠真

何かしたことは
ちゃんと分かるよ…?

ない💕

悠真…

俺たちは何を言えばいいのか 分からず仕舞いだったが、 悠真は何かを察して もう一度謝罪の言葉を述べた。

悠真

迷惑かけちゃって、
ごめんなさい。

そう言うと悠真は、 丁寧にお辞儀をして 静かにリビングから姿を消した。

ゆうす💛

あッ…

ゆうす💛

行ってもうた…か。

ない💕

自分の部屋かな…?

ゆうす💛

多分そうやろな…
悠真も気持ちの整理が
ついてないんやと思う…

ない💕

…ごめん、俺が
大きい声出したから…!

ゆうす💛

いやいや!💦
今回のことは誰も
悪くないんやから!

ゆうす💛

ない💕も、自分を
責めすぎなや?

ない💕

わ、わかった…

悠真の部屋

悠真

…一緒にいるのが辛くて リビングから出てきちゃった…

また失敗か、と肩を落としながら ベッドに座って壁にもたれた。

悠真

いつになったら…
僕はみんなに
恩返し出来るのかな…

もう、僕の目の前は真っ暗だ。 何も考えられないし、 希望なんて見つからなかった。

悠真

愁くん…ボソッ

とっさに僕は愁くんの名前を呼んだ。

来てくれないのは 分かっているはずなのに。 どうすればいいか 分からなくなってしまって、 届かない声を漏らしてしまう。

すると…僕の心臓が 強く鼓動を打った。

悠真

ドクッ!
ッ…!!

お!悠真~!
久しぶりだな!

悠真

愁くん…

…そっか、愁くんが ここにいるってことは 僕の感情で姿を作り出しているから… 僕には今、感情がないんだった。

…もしかして悠真、
俺の名前…呼んでくれた?

悠真

あ…ごめん。
迷惑だったよね…

いやいや!
全然迷惑じゃないから!

ちょっと俺の心が
温かくなった気がした
からさ…もしかしたらって
思って!

悠真

名前呼ばれるの…
嬉しいの?

そりゃ嬉しいよ!
前にも話したかもだけど、
俺には仕事仲間はいるけど
友達とかはいないんだってw

だから名前とか
呼んでくれる人は
少なくてさ~…でも今日、
悠真が名前を呼んでくれたから
俺は嬉しかったってこと!

悠真

へ~…

相変わらず
リアクション
薄いんだなw

…で、悠真が
俺の名前を呼んだって
ことは、何か悩み事とか
相談があるって事だよな?

悠真

そう…実は
お願いがあって…

お願い…?
どんなやつ?

悠真

…僕をさ、
愁くんのいる場所に
連れて行ってほしい。

悠真

…僕をさ、
愁くんのいる場所に
連れて行ってほしい。

…は?

何を言ってるんだ、悠真…? 俺のところに来るってことは…

タヒぬってことだぞ…?

悠真

…知ってるよニコッ

そう言って悠真は 作ったような笑顔を見せた。

悠真

僕は…改めて思った。
生きてちゃだめだ…って。

き、きっかけは…?

悠真

…最近ね、不思議な
夢を見るんだ。

不思議な夢…?

悠真

そう。僕はね、
その夢の中で
たくさんの悪口を
言われるんだ。

悠真

耳を塞いでも
その声は聞こえてくる。

悠真

その後は誰かが
僕に近づいてきて、
僕の首を締めて
殺そうとしてくるんだ。

誰だよ…
そんなことする奴は…!

悠真

…それが僕だった。

え…?

悠真

…今まで気づかなかった。
僕は、自傷行為だけじゃなくて
無意識の中で自分を殺そうと
してたんだ。

悠真

夢の中で首を
締められている時は、
現実で僕が自分の首を
締めていたんだ。

そん…な…

悠真

…その行動のせいで
身の回りの人達が
悩んで、苦しんで、
悲しんでいるんだ。

悠真

僕の身の回りの人には…
笑っていてほしいんだ。
僕がたくさん悲しませて
きてしまったから。

何か…解決策は…?

悠真

…ない。
僕がタヒぬだけ。

悠真の話を一通り聞いて 俺が絶句していた時、 悠真が口を開いた。

悠真

…愁くん。

どうしたの…?

悠真

…僕がみんなと
シェアハウスする時、
愁くんは『お試し期間』を
作ってくれたよね。

そうだったな…w

悠真

確かあのお試し期間は…
1週間だったはず。

悠真

もう僕たちがシェアハウス
してから、1週間以上は
経っているよね…?

…うん、
とっくに
過ぎてるよ。

悠真

あの時の約束…
まだ覚えてる?

…もちろん覚えているよ。

『辛かったらまた
俺のところに来たらいい!』…
だろ?ニコッ

悠真

そうだね…ニコッ

…じゃあ悠真、
ずっと俺のところに
来るんじゃなくて、
1週間だけ俺のところに
いたらいいんじゃない?

悠真

…!!
何で…!?

…悪いけど、これは
『生とタヒの境』に
行くことの条件なんだ。

『生とタヒの境』に
1週間以上いると、
悠真は無理矢理にでも
『天界』に連れていかれる。

『生とタヒの境』の更に奥…
要するに『天界』には
一度入れば出てくることは
出来ないんだ…

そこに行けるのは
人生を生き抜いた者…
…病気や殺された人、
何かしらの理由がある
人だけなんだ。

…でも悠真の事を
『必要と思っている人』が
いるみたいだね。

だったら天界に
連れていくことは
出来ないんだ…
ごめんね、悠真。

悠真

…大丈夫、愁くんは
悪くないよ。

悠真

ごめん、僕ちょっと
疲れてるみたい…ニコッ

悠真

変なことばっかり
話しちゃったね、
ごめん。

大丈夫だよ、悠真。

1週間だけ、
俺のところへおいで!

また楽しい話、
いっぱい聞かせてよ!

悠真

そんなに
たくさんないよ…

…まぁ、それは
置いておいて!

じゃあ悠真、
ベッドに横になって?

悠真

ん…(寝転んだ)

…リラックスして
深呼吸をしながら
目を閉じて~…

そうして俺は、悠真を 生とタヒの境へと誘(いざな)った。

この作品はいかがでしたか?

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コメント

2

ユーザー

( ˙꒳​˙ )oh...... みんなが心配するじゃないか(・~・)💦

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