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絢夢を倒して数日

影はあれから一切現れなくなり、平和な日々を過ごしていた

月影 未彩

っはー…平和だねぇ〜

アリス・シア

そうね、ここしばらく毎日のように戦っていたのが嘘みたいだわ

吟羽 舞夢

ほんとだね

星川 悠斗

それはそうと、舞夢は他の世界とかじゃなくこの世界でよかったのか?

吟羽 舞夢

……うん

アリス・シア

当然でしょ

アリス・シア

舞夢ちゃんの故郷があんな姿になった以上、舞夢ちゃんの故郷はここ同然よ

アリス・シア

私が舞夢ちゃんの故郷をここだと主張するわ

吟羽 舞夢

あはは…ありがとう

絢夢を倒した後、舞夢は故郷の世界を見て回っていた

吟羽 舞夢

……

舞夢は、歩いても歩いても崩壊した建物と瓦礫が転がってる世界を見て、落ち込んでいた

六月 真奈

舞夢ちゃん…

そして、しばらく呆然と立ち尽くした後、ポツリと呟いた

吟羽 舞夢

……帰ろうか

六月 真奈

え…?

吟羽 舞夢

それぞれの故郷に、帰ろう

吟羽 舞夢

ここにいても、もう何も無いよ

星川 悠斗

でも、お前の故郷って…

吟羽 舞夢

アリスさん、未彩、前に言ってくれたよね

月影 未彩

……!

アリス・シア

…えぇ、ちゃんと覚えているわ

月影 未彩

帰ろっか!

吟羽 舞夢

うん、私達の、世界へ…!

それから各世界から集まった人達は、各々が帰りたい世界へと帰ることに

六月 真奈

ねぇ、アリス様、悠斗くん

アリス・シア

どうしたのかしら?

六月 真奈

私達の世界って、もう3人しかいないでしょ?

鏡狂 悠斗

そうだな

六月 真奈

だったら、舞夢ちゃんが行こうとしてる世界に行っちゃダメかな?

吟羽 舞夢

え?

鏡狂 悠斗

いや、そんな迷惑だろ…

月影 未彩

えー、私は大歓迎だけどなー

星川 悠斗

俺も、拒否する程じゃないと思ってるぜ

アリス・シア

私はなんでもいいわ

アリス・シア

うーん…それじゃあお邪魔しようかしら

六月 真奈

ほんと?わーい!

吟羽 舞夢

ということは、まだ真奈と一緒にいられるんだね…!

六月 真奈

わーい!舞夢ちゃん!

六月 真奈

これからも一緒だよ!

鏡狂 悠斗

…ま、あの世界に3人だけよりは、他の世界で大人数で暮らした方がいいか

アリス・シア

そうね

優來 はる

凪紗、お前はどうするんだ?

白町 凪紗

僕は…

白町 凪紗

……

凪紗が言葉に詰まる

月影 未彩

本当はこっちに帰って来たいんじゃない?

白町 凪紗

……!

白町 凪紗

……でも、えっと…

月影 未彩

ほらほら、はるくんも何か言ってあげて!

優來 はる

は…?何かって…

優來 はる

……ま、来てもいいんじゃないか?

白町 凪紗

ほんとに…いいの?

優來 はる

まあな

優來 はる

俺は、元々お前を探しに……いや

優來 はる

……お前は帰りたいんだろ?

白町 凪紗

……!

白町 凪紗

そう…だね、帰りたいよ

優來 はる

じゃあ、来い

白町 凪紗

うん…!

月影 未彩

話はまとまったみたいだね

月影 未彩

それじゃあみんな、ここでお別れかな

月影 未彩

そうだね〜

月影 未彩

じゃあみんな、ばいばい!

吟羽 舞夢

うん、ばいばい

月影 未彩

ありがとねー!

由乃

それでは、舞夢さん達の方は私が送ります

アリス・シア

えぇ、ありがとう

星川 悠斗

お前も、世話になったな

吟羽 舞夢

由乃、助けてくれてありがとう

由乃

いえ、私は私にできることをしたまでです

由乃

それでは、また…

由叶

由乃

……

由乃

きっと、彼女らとはまたすぐ会うことになりそうですね

由乃

ですよね?“由叶”

由乃は背後に立っていた人物に話しかける

由叶

ふふふっ

由叶

どーかなぁ?

由叶

でも、あの子達には“お礼”しないとね

由叶

じゃあね〜

由叶はそれだけ言うとどこかへ去ってしまった

由乃

……

舞夢達は、影と初めて対峙したこの世界を救った直後のように、4人で茶会をしていた

月影 未彩

なんか面白そうなことないかなぁ…

未彩がそう言った瞬間、遠くから声が聞こえる

吟羽 舞夢

……?

星川 悠斗

……おや

舞夢の真正面に座っていた悠斗は、舞夢の背後から駆け寄ってくる気配を視認して、声を上げる

そして、聞き馴染みのある声が聞こえる

六月 真奈

舞夢ちゃん!!

振り返るとそこには、こちらに向かって走ってくる真奈

そして、少し離れたところに苦しそうに悶えるはるを背負う凪紗と、彼らと同じ世界出身の未彩がいた

星川 悠斗

どうかしたのか?

悠斗は座っていた席を立ち、はるの様子を見に向かう

白町 凪紗

さっき、急に右目を抑えて呻き出したんだ…

白町 凪紗

これまでにも、右目を痛そうに気にしてたことはあったんだけど、こんなことは初めてで…

凪紗は若干顔を青ざめながら叫ぶ

吟羽 舞夢

(そういえば、最初会った頃も右目を抑えてることが多かったな…)

凪紗の説明を舞夢は、過去を思い返しながら聞いていた

六月 真奈

それでさっき、舞夢ちゃんと私に伝えに来ようって思ったみたいで、こっちの未彩さんが2人を連れてきてくれたの

月影 未彩

一体はるくんどうしちゃったの…?

月影 未彩

影の影響はもう終わったはずだよね?

吟羽 舞夢

そのはずだけど…

星川 悠斗

右目だっけか…

星川 悠斗

ちょっと前髪どかすぞ

悠斗は、前髪で覆い隠されている右目を診るため、前髪を掻き上げ、目をこじ開ける

すると…

星川 悠斗

……!!

六月 真奈

ひっ!

吟羽 舞夢

っ…?!

白町 凪紗

っ……

星川 悠斗

眼球が…ない?

はるの右目の瞼の下には、空洞があった

本来あるはずである球体の臓器がまるっきり存在していないのだ

星川 悠斗

これ…どういうことだ?

星川 悠斗

舞夢や凪紗達は知ってるのか?

吟羽 舞夢

私は…知らなかった…

六月 真奈

私も…

悠斗の質問に首を振る舞夢と真奈だったが、凪紗と未彩はなんとも気まずそうな顔ではるを見つめていた

星川 悠斗

その顔は、何か知ってるんだな

悠斗にそう言われると、凪紗と未彩はしばらく顔を見合わせ、そして口を開いた

白町 凪紗

…実は、はるは昔からとある宗教を信仰していたんだ

白町 凪紗

その宗教の決まりが、体の一部を捧げることで…

凪紗は、何かを思い出すかのように、生身でない左腕をさすった

月影 未彩

私達の世界では、結構色んな人がその宗教を信仰してるんだ

月影 未彩

はるくんの家庭もそうで、きっと、物心ついた時から信仰してたんだと思う

未彩ははるを憐れむように見た

六月 真奈

でも、そのこととはるくんの今の状況って何か関係あるの…?

白町 凪紗

それはわからないけど…

アリス・シア

待ってちょうだい

真奈と凪紗の会話を、手を頬に当てて考えていたアリスが止める

アリス・シア

その宗教って、なんて名前なのかしら?

月影 未彩

えっと…確か…

白町 凪紗

リドール教って言ってたよ

吟羽 舞夢

そういえば、リドール教って、2つの派閥があるんだよね?

六月 真奈

そのうち、はるくんが信仰しているのはルン派閥って言ってたような…

アリス・シア

なるほど…

アリス・シア

未彩は何か知らないかしら?

アリス・シア

あなたの神社、変な人いっぱい来るでしょう?

アリスは未だ席に座って菓子を貪る未彩に問いかける

月影 未彩

あー確かに、変な人いっぱい来るわ

星川 悠斗

お前は認めんなよ

月影 未彩

んっとねー…たまにそのリドール教の人から勧誘来るんだよねー

月影 未彩

確か…臓器を捧げたらそれを通じて啓示が貰えるとか何とか…

星川 悠斗

……!

月影 未彩

でもどういうことだろうねー

月影 未彩

臓器が喋る訳でもないのに

未彩が独り言を話している近くで、悠斗は顎に手を当てて考える

六月 真奈

臓器が喋ったらそれは怖いな…

吟羽 舞夢

確かに…

星川 悠斗

“啓示”ってまさか…痛覚を通じてるんじゃないか…?

アリス・シア

痛覚?

星川 悠斗

痛みだとか、癒しだとか…そんな感じので物事の善し悪しを伝えるのを啓示だとすれば…

白町 凪紗

はるが目を抑えてたのって、それを耐えていたからってこと…?

星川 悠斗

恐らくな

六月 真奈

じゃあ、どうして今回は気を失うまでになっちゃったの…?!

星川 悠斗

そこまではわからないが…

悠斗達が議論を続けていると、はるが起き上がる

優來 はる

……

白町 凪紗

はる!!

月影 未彩

はるくん!起きたの?!

優來 はる

……

はるは、虚ろな目で誰とも視線を合わさずにいる

白町 凪紗

はる…?

凪紗がはるの顔を覗き込むと、はるは手を凪紗の胸に当てる

白町 凪紗

……?

その場の全員、疑問に満ちた顔ではるを眺める

次の瞬間

ドカン!!

白町 凪紗

がはっ……

吟羽 舞夢

?!

はるの手からは雷が放たれた

六月 真奈

凪紗くん!!

星川 悠斗

回復…!!

真奈と悠斗は凪紗に駆け寄り、回復魔法を施す

月影 未彩

どうしたの!はるくん!

はるは近付いてくる未彩に見向きもせず、ボソボソと呟きながら凪紗達の方へ近付く

優來 はる

…ひとつ……

優來 はる

人は運命を生きよ…

月影 未彩

はるくん…?

優來 はる

怪我も病気も神に与えられた試練なのだ…

優來 はる

神を信じればいずれ完治するだろう…

星川 悠斗

しっかりしろ!凪紗!

六月 真奈

凪紗くん!!

優來 はる

魔法や医療の力で治すのは…

甘えだ!!

優來 はる

【ヴィンボウ】

ドカーン!!

六月 真奈

きゃああああああ!!

星川 悠斗

うわぁぁぁ!!

吟羽 舞夢

真奈!悠斗!凪紗!!!

────

由叶

由叶

ふふっ、ついにこの時が来た

由叶

ルン様を信仰していない人物は不要なんだよ

由叶

さぁ信徒達よ

お掃除の時間だよ

異世界旅路〜失われゆく世界を旅する少女〜

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