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太宰
あの地下鉄の一人劇から数日
変わらぬ日々を過ごしていた
なるべく1人になりたくなくて、考えたくなくて、、、今を裏切りたくなくて
織田作が与えてくれた選択肢を無下にしたくなくて
蓋をしようとした
乱歩
乱歩
太宰
太宰
国木田
嫌な予感
どうか踏み込まないでくれないだろうか
せめて蓋を仕切るまで
国木田
国木田
敦
鏡花
その思いは儚く打ち砕かれた
どう切り抜ければ良いのか、しばらくまともに動いてくれない頭をフル回転させる
太宰
太宰
絞り出した一言
国木田
太宰
国木田
ダメだった
心も限界だったんだ
小さな声だと思いたい、私の反骨精神から出た言葉は
周りにいた与謝野、敦くん、社長、鏡花ちゃんらの視線がこちらに向いてる気がする
太宰
国木田
いい切る前に私は席から立った
国木田
太宰
私は部屋の外へと走って出た、、、逃げた
だいぶ走って見知らぬ場所まで来てしまった
酷い顔をしていることだろう
苦しい
苦しい、、、辛い
あの頃はこんな風な苦しさはなかった
太宰
ぽつりと声が漏れる
そして
太宰
社長や乱歩さん、国木田くんや敦くん、賢治くんよりも先に口から出たのは
ポートマフィアの面々だった
手すりにしばらく項垂れていた
あたりはすっかり暗く、街灯もろくにないこの橋に人は来ない
そう思っていたのに
中也
太宰
聞き覚えのある声
懐かしい声
大嫌いで、、、相棒の声
中也
中也
中也
太宰
中也を見て、涙がボロボロとあふれた
中也は「てめぇー何いきなり泣いてんだよ!!?、?!」
と慌てていたが、すぐに背中を摩ってくれた
中也
中也
中也
太宰
中也
私が黙っていると、中也はどこかに電話し始めた
どうやら森さんに電話しているようだった
中也
中也
電話が終わったのか、中也がこちらに向き直す
中也
何処に?
中也
私の顔を見て察したのか、取り敢えず着いてくるように促す中也
太宰
中也
私の言葉を遮って中也は腕を掴んでくるとスタスタ歩き始める
歩いて数分
黒い車がそこには止まっていた
太宰
中也
名前を呼ぼうとすると静止された
視線の先 車の運転手だろうか、此方に、、、細かくいえば、私、太宰治に銃をむけていた
中也
運転手らしき男は躊躇っていた
おそらく、私が武装探偵社の社員なことを知っているのだろう
中也
男は今度は躊躇わず、すぐに銃を下ろした
中也に促されるまま車の中に乗った
中也
私の泣き腫らした瞼が落ち始めた頃、中也は目も合わせずにそういった
太宰
太宰
中也
何となく、寂しくなって、変なことを言ってしまったんだ
気の迷い
気の迷いだから
太宰
中也
少しびっくりしたのか動向が開いたように見えた
中也
中也が此方に無を向けてくれる
太宰
心底安心してしまった
変わらない彼との距離感に