誕生日前日。うちの家に綺麗な服を着た大人が2、3人やって来た
鵜鳥
えらい綺麗な服やなぁ...目ぇがチカチカするわ
鵜李
こん人達だれぇ...?、かあちゃ達何話しとるん?
鵜鳥
ちーっと難しい話や。大丈夫すぐ終わるが
炉鵜
姉ちゃんの誕生日前やっちゅうのになんか変な感じやな...
鵜鳥
そうか?
かぁちゃ(母)
...鵜鳥。こっちきぃや
鵜鳥
?はーい
職員①
!君が鵜鳥くんかな?
鵜鳥
そうや。正しくは『ちゃん』やけどな
かぁちゃ(母)
鵜鳥、敬語つかってぇや💦
職員①
アハハ(笑)大丈夫ですよ。元気なのはいい事だ
鵜鳥
...(おっきな箱...?なんやこれ)
職員②
車です。見るのは初めてですか
鵜鳥
おん...わっぜデカイな
鵜鳥
売ったらいくらするんやろか
職員②
さぁ...貴方よりは安いと思います
鵜鳥
鳥肌たったわ。やめてぇやそげチビる話
正直、『あ、案外いい人達なんやな』って思った。 ウチと職員さんが話しているうちに両親も話し合いが終わった
職員①
じゃあ鵜鳥ちゃん。この車乗ろうか
かぁちゃ(母)
かあちゃ達も行くけぇ、大丈夫や
鵜鳥
おん
鵜鳥
うわぁぁぁ!✨✨
鵜鳥
かあちゃ!鉄が立っとるよ!すげぇぇ!✨
かぁちゃ(母)
すごいなぁ...ほんま
鵜鳥
(うちここで何すんやろなぁ〜✨)
職員①
......
車...っていう箱に乗って数時間移動して うちらは真っ白な施設に着いた
鵜鳥
真っっっ白やないかッ!目ぇが!!
かぁちゃ(母)
すみません。暗いところに慣れてしまってるもんで、💦
職員①
大丈夫ですよ。
職員①
それじゃあお母さん。もしくはお父さん
こちらの書類にサインを
こちらの書類にサインを
とぉ(父)
...はい
職員②
『君』はこっちに行きましょう
鵜鳥
?(腕を引っ張られる)
かぁちゃ(母)
ま、待ってください!
鵜鳥
かあちゃ?
うちが職員に連れて行かれる時、かあちゃが急に飛びついてきた。 『抱きしめる』っちゅう行為
鵜鳥
どしたん?
職員②
...お母さんそろそろ
かぁちゃ(母)
鵜鳥ッ...ごめんね、こんな家に生んでッ、
こんな所に...ッ(泣)
こんな所に...ッ(泣)
とぉ(父)
鵜鳥...ッ、
鵜鳥
泣かんといてや〜行きづらいやん(笑)
鵜鳥
かあちゃととぉが思っとるほど鈍く無いけぇ
大丈夫や!けど鵜李と炉鵜達はそんまま育ててやってな!
大丈夫や!けど鵜李と炉鵜達はそんまま育ててやってな!
かぁちゃ(母)
ッ、ええ...大丈夫よ(泣)
とぉ(父)
じっちゃもばあやも、鵜李も炉鵜も
とぉ(父)
鵜鳥の事、ちゃんと覚えとってくれるから
とぉ(父)
鵜鳥も......忘れんでなッ!
鵜鳥
大の大人がそげん泣かんでよ〜(笑)
鵜鳥
うちは大丈夫や!じゃあな〜!
職員②
...では
うちを引っ張る職員さんの手は鉄みたいに冷たかった。 最後にかあちゃ達の手を、ちゃんと握っとけば良かったと。 後から禿げるほど後悔した
うちはあそこで過ごしていくうちに家族の事を忘れてしまった






