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頑張れ!地獄のダイエット 【後編】
ざっくり前回のあらすじ
街の平和とテオドールの美味しいご飯により ちょっぴり(?)太ってしまったドランとリュウ。
元の身体に戻すべくトレーニングをしていると 遠くで何かが叩きつけられるような音を聞く。
暴れていたのはタコのような巨大モンスター! そこで出会ったイリヤ、アキュラと一緒に モンスターを倒そうと大奮闘。
しかし、あまりの敵の強さに大苦戦。 そこでリュウは捨て身の切り札を発動させるために モンスターの元へ飛び込んでいく…
バシッ
ドサッッ
ドラン
モンスターの方へ飛び込むや否や タコ足に弾き飛ばされ、地面に叩きつけられる
リュウ
ボタボタと口から鮮血が溢れ落ちる
リュウ
ビキ、ビキ……
再び鱗が侵食し始め、意識が遠のいてゆく
リュウ
リュウ
リュウ
右目も黒く変色していく
脳が混濁しているが、フラフラと立ち上がる
リュウ
リュウ
ぐちゃッ…
ドラン
イリヤ
イリヤ
リュウ
息きれぎれに笑う
鋭い左手の爪が人間のままの右腕を抉り 深い傷を作っていた
リュウ
リュウ
ボタボタと血が流れ落ちる
イリヤ
アキュラ
アキュラ
再びタコ足がリュウに降り掛かってくる
ガンッ
地面が急に隆起して尖った巨大な岩のように変化し タコ足を突き刺す
イリヤ
イリヤ
アキュラ
リュウ
串刺しになり動かなくなったタコ足を頬張る
リュウ
リュウ
リュウ
アキュラの助言で、昔のことを思い出した
"コイツ"が自分の中に入ってきて間もない頃
何も無い場所で、弱い身体で、 食料もなく一人途方に暮れていた
ただ、懸賞金目当ての敵が頻繁に現れた
その度に殴られ、意識が遠のき、 "コイツ"と入れ替わる
微かにその時の記憶を覚えている
………
1人、2人 敵を倒す度に力が満ちて身体が熱くなる
3人、4人 強敵にもすぐ適応できるようになっていく
5人、6人、7人、8人… 全員倒して、静寂が訪れて
意識が戻った頃には 目の前に"人間だった"残骸が転がっていた
俺は、人間を食い殺していた
被害者が増えるほど 敵は一度に大人数で自分の首を取りに来た
"コイツ"の思いのままに
_______嫌な記憶を思い出した
ただ、"コイツ"には間違いなく 食事から魔力を急速に生み出す能力がある
リュウ
イリヤ
リュウ
リュウ
イリヤ
リュウ
リュウ
ドラン
リュウ
脳内にノイズが走る 身体の内側が煮え滾るような感覚に襲われる
リュウ
ガガガガッ ガンッッ!!!
ドラン
イリヤ
アキュラ
ドランたち3人の周りに いくつかの超巨大な岩が入り組んで出現する
イリヤ
イリヤ
イリヤ
わざと隙間を多く組んだおかげで タコ足が丁度いい頻度で侵入してくる
アキュラ
アキュラ
ドラン
イリヤ
岩の隙間からリュウを見守る
リュウ
リュウ
ガンッッ
モンスターを下から岩で突き刺す
リュウ
リュウ
リュウ
ドォンッッ
リュウ
リュウ
ダァンッッッッ!
理性が飛ぶのをギリギリで抑えて"竜"に怒鳴る
先程からモンスターに喰らわせている攻撃は もはや八つ当たりでしかない
ブチッ
時々、モンスターの足を引き裂いて頬張る
リュウ
リュウ
リュウ
胴には3本の巨大岩が突き刺さっている
にも関わらず脚の動きは相変わらずだ
イリヤ
アキュラ
2人はたらふく食べてまた元の体型に戻っている
アキュラ
ドラン
イリヤ
アキュラ
アキュラ
寝ているドランを放置して またタコ足に視線を戻す
アキュラ
アキュラ
イリヤ
ゴソゴソとリュックを漁り 塩をイリヤに手渡す
イリヤ
パラパラ
塩をタコ足に振りかける
イリヤ
きゅー
30cm程の太さのタコ足は 気の抜けるような音を立て3分の1程度に縮んだ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
持ってきていたのは携帯用容器に入った 僅かな量だけだ
イリヤ
ぱくりと口に入れる
イリヤ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
またもやリュックを漁り、魔力のこもった 携帯用ミニ火力弾を出す
小さな焚き火のように簡単に火が出せる優れモノだ
イリヤ
アキュラ
ジュワワワ〜
泡を出しながらどんどん縮んでいくタコ足
アキュラ
イリヤ
アキュラ
このまま小さくなるのかと思いきや 先程と同じく3分の1程度で収縮が止まった
しかもこれ以上熱しても焦げることもない
アキュラ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
じゅるり
後ろで涎をすする音が聞こえる
イリヤ
ドラン
イリヤ
ドラン
ぱくっ
じゅじゅッッ
微かに焼けるような音と共に口から煙が出る
ドラン
ドラン
ドラン
イリヤ
ドラン
アキュラ
アキュラ
ドラン
イリヤ
アキュラ
2人は目を合わせる
イリヤ
イリヤ
アキュラ
ドラン
頑張れドラン!
その頃デパートでは…
オリヴィア
オリヴィア
テオドール
オリヴィア
オリヴィア
テオドール
テオドール
オリヴィア
オリヴィア
服屋に入っては背伸びでテオドールに 色々な服をあてがう
テオドール
周囲がザワついているのを感じる
女性客
女性客
女性客
女性客
女性客
女性客
テオドール
テオドール
オリヴィア
テオドール
テオドール
テオドール
テオドール
お嬢、楽しそうでよかったね!
そして戦いに戻る
リュウ
リュウ
どれだけ攻撃しても再生するモンスター
様々なパターンを試し、弱点を探る
リュウ
リュウ
リュウ
リュウ
身体が巨大なため、リュウの下からの攻撃を 避けることは不可能だ
しかし、中心部を狙った攻撃だけは 毎回数m横にヌルリと逸れるのだ
リュウ
リュウ
リュウ
ヒュンッッ
リュウ
バシンッッ
リュウ
引き裂いたタコ足をまた頬張る
テオドール
テオドール
テオドール
テオドール
リュウ
リュウ
リュウ
リュウ
リュウ
ドンッッ
リュウ
リュウ
切り口から入った土は水分を吸収し泥状になる
リュウ
パキッッ
リュウ
一連の流れを手早く行い、いったん距離を取る
シン…
リュウ
蘇生の封印に成功し、少しだけ安堵する
ズキン
リュウ
頭が割れるように痛む
どんどん鱗が拡がっている
リュウ
リュウ
だんだん焦りが募る
岩の中の3人…
ドラン
ドラン
チロチロと掌からちいさな火が出る
アキュラ
ドラン
アキュラ
イリヤ
イリヤ
ガァン!ドォン!!
イリヤ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
イリヤの反応に焦るアキュラ
アキュラ
アキュラ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
ドラン
ドラン
ドラン
イリヤ
ドラン
また黙ってもきゅもきゅとタコ足を食べるドラン
アキュラ
イリヤ
ガンッッ!!!
リュウ
イリヤ
壁となった岩を突き抜けて地面に叩きつけられる
リュウ
リュウ
アキュラ
リュウ
ボタボタと血が地面を赤く染める 立ち上がることもできずにただもがく
いつの間にか身体のほとんどが鱗に覆われている
ドラン
ドラン
リュウの身体を起こす
リュウ
ドランの手を引き剥がそうとしているようだが その腕は力なく宙にからぶるだけだ
アキュラ
ドラン
ドラン
ガンッッ!!
アキュラ
思い切りリュウに頭突きするドラン
リュウ
イリヤ
ドラン
ガンッッッッ!!!
ドサッ
倒れて完全に動かなくなるリュウ
イリヤ
ドラン
ドラン
イリヤ
ガラガラガラ…
アキュラ
リュウの作り出した巨大な岩壁が 急に音を立てて崩れていく
イリヤ
イリヤ
イリヤ
【TIPS】永続型・供給型能力 リュウのような物体を操る能力にはいくつかのパターンがある。 今回は地属性能力を例とする。 ①元からあるものを集め、形作る(永続) 例)土を集めて大きな岩にする、圧縮して硬くするetc… ②元からあるものに魔力を加えて状態を変化させる(永続) 例)少ない土から巨大岩を生み出す、泥にするetc… ③魔力のみで無から物体を生み出す(要供給) ◎能力者の力量次第で様々なことができる
永続型は1度形作れば基本的にはそのまま物体として残り続ける。 供給型はそれを維持するのにも魔力が必要。 一度に多くの維持をするには相当の魔力を要する。 自由度が高く強度も継続的に盛ることができる。 一応、さらに魔力を込めれば永続化させることも可能。
イリヤ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
ガシュッッ
またもや襲ってくるタコ足を大剣で切り落とす
アキュラ
イリヤ
ちらりとドランとリュウの方を見る
イリヤ
ドラン
イリヤ
突然大声を出すドランに驚く
ドラン
ドラン
イリヤ
イリヤ
ドラン
リュウの右腕に拡がった鱗へ触れる
ドラン
カリカリ…
グチッッ
イリヤ
イリヤ
ドラン
鱗を剥がした場所から血が溢れ出る
当然である。
ドラン
イリヤ
イリヤ
自分の鱗に覆われた大きな尻尾を押さえる
ガァン!!
アキュラ
アキュラ
ひたすら大剣でタコ足を防ぐアキュラ
ドラン
ドラン
ボウッ
やっと炎と呼べる程の火力になってきた
ドラン
イリヤ
イリヤ
ドラン
ドラン
何かを思い出したように リュウのズボンのポケットを漁る
ドラン
イリヤ
ドラン
イリヤ
イリヤ
ドラン
ドラン
イリヤ
ドラン
ドラン
イリヤ
ドラン
リュウ
イリヤ
ドラン
息絶え絶えだが、ゆっくりと言葉を発する
リュウ
ドラン
わかりやすく目を逸らす
リュウ
ドラン
ドラン
ドラン
リュウ
リュウ
イリヤ
リュウ
リュウ
リュウ
イリヤ
リュウ
リュウ
リュウ
イリヤ
リュウ
リュウ
イリヤ
イリヤ
塩や炎で敵を縮ませることができそうだと 簡単に説明する
ドラン
リュウ
イリヤ
リュウ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
リュックから激辛デスソースを取り出す
イリヤ
イリヤ
少量でも相当辛いため、容器はとっても小さい
リュウ
リュウ
ドラン
ドラン
やっと反撃開始…!?
ゴォォォ!!!
ドラン
ドラン
しゅううぅぅ
アキュラ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
ドランの炎により、見込みと同じく 3分の1程度まで縮むモンスター
「キルギュアァァァッッ!!!」
後方から咆哮が轟く
ドラン
ドラン
ドラン
イリヤ
イリヤ
細くなったタコ足 しかし、先程よりスピードが増している気がする
イリヤ
アキュラ
ガシュッ!
先程と同じように大剣で捌く
アキュラ
アキュラ
アキュラ
イリヤ
アキュラ
切るやいなや高温の湯気が吹き出す 触れてしまった箇所は赤く水膨れになっている
イリヤ
イリヤ
イリヤ
ドォン!
バットを振り回す
熱風が周囲に広がる
イリヤ
イリヤ
イリヤ
ヒュンッッ
アキュラ
アキュラ
ものすごいスピードでモンスターの頭部に飛びかかる
イリヤ
ドラン
ドラン
イリヤ
イリヤ
ドラン
ドラン
アキュラ
アキュラ
ザシュッ!!
リュウの先程よりも強力な一撃が モンスターの頭部を引き裂く
リュウ
リュウ
しかし切り裂いた箇所から熱気が吹き出す
イリヤ
イリヤ
リュウ
リュウ
グチュッ、ガシュッ!!
熱に怯まず奥へ、奥へと傷を抉っていく
アキュラ
アキュラ
イリヤ
ヒュッッ
ガァン!!!
バットから出た大きな刃が足を切り裂いていく
アキュラ
イリヤ
熱気や落ちてくる熱いタコの肉片に苦しむ
イリヤ
アキュラ
ドラン
リュウ
ガシュッ、ガシュッ!!
時折苦しそうな鳴き声が聞こえるが 着実に深いところまで攻撃が届いている
イリヤ
アキュラ
再びモンスターの目が3人を捉える
ぶしゅぅぅぅぅッッ!!
ドラン
イリヤ
黒い液体が3人の視界を塗りつぶす
アキュラ
アキュラ
必死に顔を擦る
リュウ
ゴキッ、ぱき
リュウの叫び声、そして嫌な音が響く
ドラン
ぼやけた視界で声の方を見る
複数のタコ足がリュウの身体を締め付けていた
ドラン
疲れ切った羽根を力いっぱい動かし どうにかタコ足を剥がしに向かう
リュウ
加熱する前より硬く細くなっているタコ足が どんどん身体に食い込み、鈍い音を立てる
血の焦げたにおいが強くなる
ドラン
ガシュッ
………ドサッ。
イリヤ
ドランによってタコ足は切られ2人で地面に落ちた
リュウ
ドラン
ドラン
追加でリュウに少しだけ回復薬を飲ませる
ドラン
ドラン
リュウ
力無い鳴き声が口から漏れる
ドラン
イリヤ
イリヤ
ドラン
アキュラ
アキュラ
大剣を握り直し、モンスターの方を向く
イリヤ
イリヤ
イリヤ
ガタガタガタガタ
イリヤ
アキュラ
アキュラ
アキュラ
ゴンッ
大剣が手から滑り落ちる
イリヤ
大剣を持ち上げてアキュラの手に持たせ その手を両手で包み込む
イリヤ
アキュラ
アキュラ
イリヤ
立ち上がって軽く伸びをする
イリヤ
イリヤ
イリヤ
ドラン
イリヤ
アキュラ
栄養補給はバッチリ!!
ドォン!!
ガァンッッ!!
足を引き裂きながら少しづつ敵へと近づいていく
イリヤ
アキュラ
イリヤ
ヒュンッッ
バシィンッッ!!
思い切りバットを振り翳すと 刃が頭部の傷を胴の下部分までさらに抉る
アキュラ
イリヤ
イリヤ
ドクン…ドクン…
胴の左側面を通るように開いた傷
まだ肉体に覆われているものの、 もう少し内側で何かが一定の速さで動いている
グチュリ…
イリヤ
イリヤ
しかし、すぐにそれを隠すように 上から膜が再生してしまった
イリヤ
アキュラ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
アキュラ
アキュラ
アキュラ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
武器を構える二人
アキュラ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
ガシュッ!!
またバットから大きな刃が放たれ さっき塞がった傷を、もう一度抉る
イリヤ
イリヤ
その瞬間、アキュラもタコ足の方へ走り出す
アキュラ
タコ足の動きにも慣れてきて 捌くのが明らかに上手くなっている
アキュラ
アキュラ
ドラン
リュウ
ドラン
丸まって眠るリュウのいびきが響く
ドラン
ドラン
ドラン
リュウのさらりとした髪を静かに撫でる
心做しか、さらに鱗が広がっている気がする
ドラン
オリヴィア
オリヴィアの言葉を思い出す
ドラン
太もものベルトに付いたポケットケースから 携帯端末を取り出す
ドラン
ドラン
楽しそうに話すオリヴィアを思い出し 連絡を躊躇する
ドラン
イリヤ
イリヤ
ズッッッ
露出したタコの臓器を切り裂く
ブシュッッ
イリヤ
イリヤ
突如、モンスターから青い液体が吹き出す
アキュラ
焦りながらも一旦モンスターの状態を確認する
じたばた苦しむように足が動いているが こちらに向かってくる様子はない
アキュラ
アキュラ
青い液体にまみれ、よたよたと立ち上がるイリヤ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
すんすんと服に付いた液体の臭いを嗅ぐ
アキュラ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
先程の強烈な一撃によりまたもや身体が痩せていく
イリヤ
イリヤ
するりと落ちたスカートを拾いながら話す
アキュラ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
そういいながら先程切り裂いた臓器を確認する
どうやら再生の兆候はみられない
イリヤ
イリヤ
アキュラ
アキュラ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
2人が安堵した時…
アキュラ
ヒュッッ
その頃のオリヴィアたち
オリヴィア
オリヴィア
様々な雑貨が並ぶ店で タコのゆるいキャラクターのぬいぐるみを手にする
オリヴィア
テオドール
若い女の子が好むような 簡略化されたデザインのキャラクターだ
テオドール
テオドール
テオドール
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
テオドール
テオドール
オリヴィア
オリヴィア
テオドール
ぬいぐるみの足をじたばたさせる オリヴィアを見て微笑む
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
テオドール
テオドール
テオドール
オリヴィア
静かにぬいぐるみを元の場所へ戻す
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
テオドール
オリヴィア
オリヴィア
いたずらっぽく笑う
オリヴィア
オリヴィア
テオドール
オリヴィア
オリヴィア
テオドール
少しずつ空がオレンジに染まり始めている
カランッ
イリヤの武器であるバットが地面に落ちる
イリヤ
アキュラ
アキュラ
瀕死状態まで追い込んだはずモンスターの足が 一瞬で2人を捕らえ、思い切り締め付ける
アキュラ
アキュラ
抉った傷を見ても"脈打つように動いていたもの"は 完全に停止している
イリヤ
イリヤ
アキュラ
アキュラ
悲痛の声をあげるイリヤを前に どうにか触手から抜け出そうともがく
しかし、腕ごと胴の真ん中あたりに巻き付かれて ほとんど身動きが取れない
ドラン
ドラン
ドラン
ドラン
リュウ
ドラン
バシッ、バシッ
どうにか寝ているリュウを叩き起こそうとする
ドラン
リュウ
しかしどれほど強く叩いても反応はない
それに起きたところで動ける身体でないことは ドランにもわかっていた
ドラン
ドラン
モンスターと、捕らえられた2人を見て わからないなりに考える
ドラン
ドラン
弾力のある身体に殴る蹴るの物理攻撃は ほとんど意味を成さない
加えて今の身体の状態では 2人の二の舞を演じるだけだ
ドラン
立ち上がり、ポケットに手を入れる
ドラン
ドラン
ドラン、リュウ、オリヴィア、テオドールの 携帯端末を4人一斉に電話で繋ぐ
アキュラ
かろうじて掴んでいた大剣が じりじりと手から滑り落ちていく
アキュラ
アキュラ
イリヤ
アキュラ
数メートル先のイリヤの声に顔を上げる
イリヤ
イリヤ
アキュラ
アキュラ
アキュラ
柄を握る左手に少しだけ力が戻る
イリヤ
顔色が悪くなっているが、いつもの笑い方をする
イリヤ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
アキュラ
アキュラ
アキュラ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
細い身体にギチギチと触手が食い込む 無駄な肉がない分、余計キツそうだ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
イリヤ
アキュラ
イリヤ
アキュラ
イリヤ
アキュラ
ぼろぼろと流した涙がゴーグルに溜まっていく
アキュラ
アキュラ
アキュラ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
アキュラ
ずるり……
アキュラ
アキュラ
涙でぐちゃぐちゃの視界の中、あることに気付く
ずず……
巻きついた触手が締め付けていく影響で
アキュラ
イリヤのワンピースのように伸びたインナーが
アキュラ
ついでに少しずつ上へと引っ張り上げら
アキュラ
イリヤ
突如大声で叫びだしたアキュラから 魔力が急激に体外へ放出される
アキュラ
それと同時に急激に身体がやせ細り 触手から抜け落ちる
アキュラ
叫びながらゴーグルを上げて宙に飛び、
ザシュッ!!
一瞬のうちに周囲の触手を大剣で切り刻む
そして落ちてくるイリヤを空中で お姫様抱っこのような体勢で抱える
イリヤ
アキュラ
アキュラ
怒った表情をするも、涙の跡が残っている
イリヤ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
アキュラ
アキュラ
べしゃ。
イリヤ
イリヤ
地面に足がつくと、結局下敷きになるアキュラ
アキュラ
イリヤ
慌ててアキュラの上から立ち上がる
アキュラ
アキュラ
ドォン!!
一息付く間もなく 触手を地面に叩きつける音が鳴り響く
アキュラ
イリヤ
アキュラ
テオドール
ドラン
ドラン
ドラン
オリヴィア
ドォン!!
爆音が電話越しに届く
テオドール
オリヴィア
ドラン
リュウ
オリヴィア
リュウの携帯端末が微かにいびきを拾う
普段リュウが就寝時は静かだということは 3人とも知っている
能力を酷使した時にだけ 竜の鳴き声のようないびきをかくのだ
オリヴィア
テオドール
テオドール
ドラン
ドラン
テオドール
オリヴィア
オリヴィア
GPSで2人の位置情報を把握する
ドラン
オリヴィア
ゴトッ
携帯端末を地面に置いたであろう音が聞こえる
オリヴィア
ドラン
この時、まだ2人は触手に捕らえられていた
巨大なモンスター、立ち上る砂埃 ふと昔のことを思い出す
……紫の髪の、小さな女の子
ドラン
ドラン
ドラン
ピッ
オリヴィア
ドラン
オリヴィアの端末から強制的にスピーカー再生にされ 爆音で声が鳴り響く
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
ドラン
ドラン
黄色い瞳がきらりと輝く
テオドール
テオドール
テオドール
オリヴィア
オリヴィア
テオドール
テオドール
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
テオドール
オリヴィア
スピーカーから2人の叫ぶような声が 交互に聞こえてくる
ドラン
ドラン
たら……ジュッッ
口から唾液が垂れるかと思いきや 一瞬で音を立てて蒸発する
顔が紅潮し、全身から湯気が立ち上る
ドラン
ドラン
ザシュッ
その時、アキュラが巻きついていた触手を切り裂く
ドラン
モンスターの状態をもう一度確認する
狙い所はやはりイリヤがつけた大きな傷だが 2人の居場所も考えて反対側に目をつける
ドラン
2人が立ち上がったのを見て声をかける
イリヤ
イリヤ
ドラン
イリヤ
振り向くとモンスターが暴れバキバキに割れた地面に 岩やら倒れた木が堆積している
イリヤ
イリヤ
ドラン
2人が走り出したのを確認し モンスターの近くへと飛んでいく
ドラン
ドラン
ドンッッ
モンスターのすぐ近くで爆発が起こる
茹でダコのいい匂いが拡がる
ドラン
ドンッッドンッッ
アキュラ
アキュラ
どうにかボコボコと隆起した地面を よじ登りながら逃げる2人
イリヤ
状況を見て逃げる方向を変える
ドラン
ドラン
リュウが固めて再生を止めていた足が 1本、また1本と復活してきている
ドラン
ドラン
ドォン!!
ただひたすらにモンスターの胴体を爆発させる
確実に身体を吹き飛ばしてはいるが やはり熱、または魔力に耐性があるようた
ドラン
ドラン
モンスターの胴の右側にまたもや 脈打つ臓器が露出する
アキュラ
ドラン
ドォン!!
ぶしゅっ
ドラン
それを潰すとまたもや青い液体が吹き出す
ドラン
イリヤ
アキュラ
アキュラ
アキュラ
ドラン
液体に気を取られ、大量の触手が一斉に ドランを包み込む
ドラン
ジュゥゥゥ
ドランの攻撃で熱され、物凄い高温の触手になっていた
ドラン
アキュラ
イリヤ
アキュラ
イリヤ
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
テオドール
各々が焦る中……
イリヤ
逃げた先で立ち上がる影が1つ
ダァン!!!
パキパキパキッッ
ドラン
一瞬のうちにモンスターが地面に沈みこみ ドランを覆う触手が石化して砕けた
リュウ
テオドール
テオドール
リュウ
魔力の消耗で鼻や口から血が吹き出す
リュウ
リュウ
テオドール
オリヴィア
リュウ
リュウ
リュウ
徐々に身体を覆っていた鱗が元に戻っていく
テオドール
リュウ
リュウ
ドサッ
そう言って地面に倒れる
イリヤ
ドラン
イリヤ
リュウに駆け寄りながらドランの方を見る
炎を纏い黒煙を口から吹き出しながら 妖艶に微笑んでいた
ドラン
ドラン
イリヤ
イリヤ
テオドール
アキュラ
放置されたドランの携帯端末から声がする
テオドール
ビデオ通話になっており、お互いの顔が映り合う
テオドール
オリヴィア
アキュラ
イリヤ
イリヤ
カメラにドランの姿が映し出される
"黒く焼き焦げたもの"の上で 笑顔で伸びをしていた
黒煙が空へと昇ってゆく
モンスターの状態を確認する
アキュラ
アキュラ
ドラン
イリヤ
アキュラ
明らかにドランの声が喉を潰したように変わっている
イリヤ
イリヤ
アキュラ
アキュラ
オリヴィア
オリヴィア
テオドール
テオドール
オリヴィア
オリヴィア
テオドール
テオドール
オリヴィア
テオドール
オリヴィア
オリヴィア
テオドール
ドラン
ドラン
リュウ
寝たまま苦しそうな唸り声を出す
イリヤ
ドラン
リュウ
ドラン
リュウ
イリヤ
イリヤ
もう食べ物は何もない
ドラン
ドラン
ドラン
ドラン
ドラン
イリヤ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
ドラン
ドラン
イリヤ
ドラン
ドラン
ドラン
リュウ
フラフラだが、ゆっくりと起き上がる
ドラン
イリヤ
アキュラ
ドラン
家へ、帰ろう
いつもの家に到着
ドラン
オリヴィア
オリヴィア
玄関のドアを開けるやいなや2人に抱きつく 戦闘の消耗で、なんなら以前よりも痩せている
リュウ
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
ドラン
オリヴィア
オリヴィア
玄関であれやこれやと2人の状態を確認する
リュウ
リュウ
オリヴィア
テオドール
ドラン
ドラン
ドラン
テオドール
オリヴィア
オリヴィア
ドラン
テオドール
ドラン
テオドール
終始手を動かしているが 内心、2人の帰りに安堵する
オリヴィア
ドラン
リュウ
ドラン
オリヴィア
リュウ
黙ったままそっぽを向いてしまった
テオドール
ドラン
オリヴィア
ドラン
違う
食事をする4人……
ドラン
ドラン
ステーキを頬張りながら戦闘の様子を話す
オリヴィア
オリヴィア
リュウ
1人だけ先に黙々とケーキを口に運ぶリュウ
テオドール
リュウ
テオドール
心做しか表情が強ばっており いつもなら味を褒めちぎられるので、反応が気になる
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
いつも以上に残りの減りが早い
テオドール
テオドール
リュウ
オリヴィア
お茶を飲んで一息つくオリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
ドラン
ドラン
ドラン
ステーキをガタガタに切りながら鼻を鳴らす
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
リュウ
テオドール
ドラン
ドラン
この家は魔法科学者であるオリヴィアの父から貰った 移動可能の特別製住居である
ここ数ヶ月はこの地にずっと滞在していた
ドラン
テオドール
ドラン
出会った時のことを説明する
テオドール
ドラン
ドラン
オリヴィア
背丈が190cmあるリュウを見る
リュウ
ドラン
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
オリヴィア
ドラン
オリヴィア
ドラン
テオドール
ドラン
ドラン
テオドール
テオドール
オリヴィア
ドラン
オリヴィア
オリヴィア
少し興味ありげな顔をする
ドラン
テオドール
気がついたら焼いたステーキがほとんど無くなっていた
オリヴィア
リュウの方を見る
リュウ
逆にこっちはほとんどケーキが無くなっていた
テオドール
和やかな空気が流れる
一方その頃……
イリヤ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
机いっぱいに食べ物が広がっている
アキュラ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
アキュラに寄りかかるイリヤ
とはいえ身長差が激しいので ただくっついているだけにも見える
イリヤ
アキュラ
アキュラ
イリヤ
ピースをして見せる
イリヤ
イリヤ
アキュラ
アキュラ
顔が赤くなる
イリヤ
イリヤ
アキュラ
アキュラ
アキュラ
イリヤ
イリヤ
イリヤ
アキュラ
ジャンクフードの匂いさえも打ち消すほどの 甘い雰囲気が2人を包む
誰にも邪魔されることのない 2人だけの空間
おまけ四コマ↓