彼しか頭にない

涼町ブルーライナーズ

旭 真斗(11)は、親を失望させない為だけに勉強をする毎日。自分の意志を押し殺して過ごしてきたが、小学5年生になったばかりの頃に偶然少年野球チーム「涼町ブルーライナーズ」の練習を見てから、旭の閉じ込めていた意志が初めて動き始める！涼町ブルーライナーズのキャプテン萌月 蓮など、出会った仲間達やライバルと共に目指せ全国優勝！今しかない、かけがえの無い毎日が始まる。

ベランダの2人

2人の友達の家に囲まれたところに引っ越した

煩悩フルスイング！！！　～男女混合の甲子園を最強ハーレムで駆け上がれ～

「ふんっ！　あんたみたいなザコが決勝に残るなんてね！！」

　相手チームのキャプテンがこちらを睨みつける。
　彼女こそ、春の大会を制した『スターライト学園』のキャプテンであるハルカだ。

「今日こそはお前を倒す。信頼できる仲間たちと共にな」

　俺はそう言って、スコアボードに表示された名前を見た。
　そこにはこう書かれている。

先攻・桃色青春高校

1番左・セツナ
2番二・マ　キ
3番投・龍之介
4番一・ミ　オ
5番三・チハル
6番右・サ　ユ
7番遊・アイリ
8番捕・ユ　イ
9番中・ノゾミ

　俺以外は全員が女性だ。
　ここ数十年で、スポーツ医学も随分と発達した。
　男女の差は小さい。
　何より、俺たち野球にかける想いは誰にも負けないはずだ！！

「ふーん……、面白いじゃん」

　俺の言葉を聞いたハルカは不敵な笑みを浮かべる。
　確かに、彼女は強い。
　だが、だからといって諦めるほど、俺たちの高校野球生活は甘くはない。

「いくぞ！　みんな！！」

「「「おぉ～！」」」

　こうして、桃色青春高校の最後の試合が始まった。
　思い返してみると、このチームに入ってからいろんなことがあった。
　まず――

野球あるある？

キャッチボール中に野球ボールをなくしてしまったそのせいで仲間の1人にキレられた。帰ってしまった。そしてみんなでボール探しをする