[完]女子高生は子どもですか？

だが「困った」などと 思っては、ならない

自分は『教師』で

相手は『生徒』 なのだから…

ピンポーン

ガチャッ

木崎ユアは高３の夏から 不登校になった

今日来たのは、留年確定の報告のため…

長い前髪で顔を隠した女性

この人が… 木崎ユアだろうか？

木崎ユアは、いじめに合っていたらしい

帰宅途中 思わずため息がもれる

結局、木崎は「学校に行く」と言わなかった

翌日

生徒達に挨拶をする

その中に 木崎ユアの姿はない

そう考えていると

今、目の前に居るのは

短い前髪の女子生徒

『不登校の生徒』

そう聞いて、気の弱い子をイメージしていた

だが、木崎ユアは…

他の生徒よりも少し 大人びていた

職員室

社会人になれば分かる

高校生が いかに子どもかを

教室

木崎は一番奥の席で

みんなを遠巻きに 見つめている

「転校生かな？」

「こんな時期に？」

「あの子、どっかで見たような…」

木崎はクラスメイトに向かって叫ぶと

教室を飛び出した

騒ぎ立てる生徒に

説明している時間はない

今さら後悔しても遅い

俺は木崎を探し 校舎を走った

１０分ほど校舎を 探し回ったころ

木崎を見つけた