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朝ごはんも食べ終わって、 時計を見れば登校時間まであと20分
でも——
若井滉斗
大森元貴
元貴はベッドの上に寝転がったまま、 ぬいぐるみみたいにクッションを抱えて、顔を埋めた。
若井滉斗
大森元貴
滉斗は笑って、元貴の頭をくしゃくしゃと撫でた。
若井滉斗
大森元貴
急に跳ね起きて、顔を真っ赤にする元貴。 でも、布団の中からは出てこない。
若井滉斗
大森元貴
それでも滉斗はふざけながら、 元貴の制服シャツを持って近づく。
若井滉斗
若井滉斗
大森元貴
逃げようとする元貴の手首をそっと掴んで、 滉斗が囁くように言う
若井滉斗
元貴は、すこしだけ視線をそらして、 ぽつりと小さな声で。
大森元貴
滉斗はやさしく笑って、 ベッドの上で元貴を後ろから抱きしめる。
若井滉斗
若井滉斗
大森元貴
制服を着てく時間さえ、ふたりにとっては甘い朝の延長だった。
制服をどうにか着せられて、 ベッドから渋々出た元貴。 でもそのまま、玄関でぴとっと滉斗にくっつく。
大森元貴
若井滉斗
大森元貴
ふたりの手は、制服の袖の下でそっと絡む。 人通りの少ない道、
ちょっと距離を縮めて歩きながら、 誰にも見られないように手のひらをしっかり重ねて。
若井滉斗
大森元貴
——そして学校に到着。 校門をくぐった瞬間。
若井滉斗
大森元貴
若井滉斗
周りの友達たちの前で、 一瞬で塩対応になる元貴。 滉斗はショックのあまり膝をつきそうになる。
友達A(軽音部
若井滉斗
でもその日の放課後—— 誰もいない音楽室でふたりきりになると。
大森元貴
若井滉斗
大森元貴
若井滉斗
そのまま、元貴がそっと滉斗の袖を引いて——
大森元貴
大森元貴
若井滉斗
大森元貴
大森元貴
若井滉斗
若井滉斗