いつ、閉じ込められたのか分からない。
何も無い
陽の光すらない場所で僕はずっと監禁されている
時間の感覚が狂ってきている
唯一自分を保っていられるのは、食事が届けられる時間が一定である事実があるから
暗いせいでなにを食べさせられているのかも分からない
それでも僕にとって、それだけが僕を生かしてくれるものだった
男
また、食事が届けられる
ミコト
男
ミコト
男
不毛な会話
何度きいても、相手は何も答えない
もう少なくとも20以上は繰り返した
ミコト
男
ミコト
男
僕はもう、限界だった
もう、終わらせたかったんだ
ミコト
ずっと、聞かなかった。聞けなかった
男
だって、分かっていたから
彼の声は感極まって震えているようだった
男
男
男
男
男
男
この声を、僕は知っている
この場所を僕は知っている
信じたくなかった
支離滅裂な言葉たちは
容赦なく現実を突きつける
男
男
男
すがるように、痛々しい声が扉越しに聞こえる
壁越しでもまだその姿が浮かぶ
ずっと見なれていた
ずっと背中を見ていた
だから、信じたくなかった
ミコト
ミコト
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続きが気になります