ある日、いつも通り働いていると
いつも通り後ろから女性の声が聞こえる
女性
女性
yan
女性
女性
yan
女性
et
…や、赤木くんは悪くない
いや、お客さんが悪いって思ってるわけでもないんだけど、…!
…でも、なんか…
yan
et
いつの間にか隣に来ていた赤木くんが
私の顔をのぞき込む
yan
yan
et
そうだ、そういえば机の上の片付けしてたんだった
yan
et
yan
yan
yan
私の言葉を遮って
不安そうな目を揺らしてそう尋ねてくる
et
なにそれ
なんでそんな顔するの
そんなの、本当に私のこと好きみたいじゃん
yan
でも…確かに
赤木くんのこと、考えていたのかもしれない
et
yan
et
et
et
yan
咄嗟についてしまった言い訳
それでも、赤木くんは…
yan
et
yan
et
楽しそうに笑うから、なんだか複雑な気持ちになる
yan
et
yan
et
優しい
…でも、こんな優しい態度私だけだったらなって
et
どういう…
ピンポーン
et
あれ…、私
今何思ってた、…?
閉店後
いつも通りバックヤードで2人で残る
yan
et
yan
et
yan
yan
隣の椅子の背もたれにもたれながら赤木くんから見上げられる
et
et
yan
椅子にもたれながらも
しっかりと私の目と合わせてくる
et
yan
yan
et
確かに、いつもの赤木くんに対する女性の態度を見ると
これだけでイチコロ…という人も少なくないと思う
et
yan
et
勝手に口が動く
本当はこんなこと思ってない…のに
et
…あぁ…違う
不安だったんだ
私のこと、本当は好きじゃなくて
ただ、弄ばれてるだけなんだって
無意識に自分に言い聞かせていただけかもしれない
yan
et
赤木くんへ目を向けると
もたれていた身体が姿勢を直し、私の方へ向いていて
真剣な目で、私を見つめる
et
yan
yan
yan
yan
yan
yan
yan
et
et
なんだか『好き』という言葉の重みに
気づいた気がする
yan
et
yan
yan
et
両手で頬に触れると
確かにのぼせたかのように熱い
et
yan
et
顔を隠すために机に顔を伏せると
隣から優しい声が聞こえる
yan
そっと手首に触れられて
のそっと顔を上げると
赤木くんの目と視線が絡み合う
yan
yan
et
赤木くんが顔を私からそらす
et
yan
yan
yan
et
心臓が締め付けられる
et
yan
yan
et
すらすらとそう言葉が出てきて
そのたびに顔が熱くなっていく
そのことは気のせい…だと思いたい
赤木くんが私のことが好きなのも
何かの思い違いで
きっと、気のせい、…で
いつか私のことなんてどうでもよくなってしまって
yan
yan
et
yan
嘘だ
って、思っていたけど
赤木くんの耳が真っ赤なことに気づいてしまって
et
これ以上何も言えなかった
無言の空間に
ただ、耳元に心臓の音が響く
その音がどっちの音かだなんて
2人の音かだなんて
気づきたくなかった
コメント
21件
etさんが好きな気持ちを認めたくない理由があるのかも。過去に男に酷いことされて恋愛しなくなった、とか
下手なわけがない!! 悪い所が見当たらない、むしろいい所がどんどん見つかっていきます!! 2人の関係性がどんどん深まって行く感じがたまらなく好きです🤭