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水橋さん、ご感想ありがとうございます! 私は恋愛ものを考える際に美男美女という設定はなるべく抜いています、ストーリーそのものを喜んでいただき非常に嬉しいです(*^^*)
不意討ち.....!! 段々涙腺が緩んで....ギリギリ泣きませんでした。 どうしたらこんな感動する映画みたいな物語作れるんですか?
泣いた…
私はスマホを2つ持っている
ピンクのカバーのは私の
いつも引き出しに仕舞っている青いカバーのスマホは…
海
海
母親
父親
海
海
海
母親
父親
海
海
海
母親
父親
父親
母親
海
目が覚めたばかりの私は事故の経緯をだいたい聞いた
隣町の遊園地に遊びに行く途中、
バスが通ってた山道が地震で土砂崩れにあったそうだ
そこで私はなんとか助かったらしく、
今ここに至る
海
自分の身体は確かに擦り傷や包帯で傷だらけだった
前後の記憶がないせいか、余計実感が湧かない
暫く入院する事になり、母がいろいろ持ってきた
暇なのでその中のスマホを取る
スマホはたまたま家に忘れたらしく無事だった
海
友達A
友達A
友達A
友達B
友達B
友達B
友達C
友達C
友達C
海
海
海
隼斗
海
隼斗は私の彼氏だ。
付き合ってかなり経っていて、仲も円満だ
隼斗
隼斗
隼斗
海
別に怒ってはいない、部活なら仕方ないし
でもやはりちょっぴり寂しかった
海
海
海
海
隼斗
隼斗
海
海
ピンク色のカバーのスマホを置く
このカバーは隼斗と水族館に行った時に買ったもので
隅にイルカの刺繍がある
隼斗は色違いの青いカバーだ
見る度に水族館の思い出が蘇るようで
このカバーはお気に入りだ
それから数日
海
隼斗
海
海
海
隼斗
海
入院してる間は暇で仕方なく、
いつも隼人に話しかけていた
隼斗は文句一つ言わず話してくれて
飽きる事はなかった
海
隼斗
海
海
隼斗
海
海
海
隼斗
海
海
海
隼斗
隼斗
海
海
隼斗
海
隼斗とは1日のほとんど話していた
隼斗は部活の合間を縫って話してくれてるらしく、
とても有難かった
海
隼斗
隼斗
海
海
隼斗
海
海
隼斗
隼斗
海
海
海
隼斗
海
海
退院する日を毎日楽しみにしていた
目が覚めてから1週間から2週間程度
友達からメールがきた
友達A
海
友達B
友達C
海
海
海
海
その日の夜
海
隼斗
隼斗
隼斗
海
海
隼斗
隼斗
海
この日はそれで話を終わらせて
私は眠りについた
次の日
友達A
友達B
友達C
海
海
その後、学校での話やテレビの話
久しぶりに会った為たくさん話した
友達A
友達B
友達C
海
友達A
海
海
友達B
友達C
海
そのうち夕方頃友達は帰って行った
しかし友達が帰ってからもお土産を眺めたりお菓子を食べたり
熱は冷めないままだった
だから隼斗のメールには
その日は気づかなかった
次の日
海
海
慌ててスマホを取って着信を見る
海
海
隼斗
隼斗
隼斗
海
海
隼斗
隼斗
海
海
隼斗
隼斗
それから数日後
海
母親
海
海
母親
母親
母親
海
海
微妙な反応の母に訝しく思うも、
彼氏の話など話しにくかっただけかもしれない
そう思って深く考えはしなかった
再び数日後
海
友達A
海
友達B
友達C
海
友達A
友達A
友達B
友達C
海
友達も母にのように隼斗の事になると急に言葉を濁した
海
その日の夜
海
隼斗
隼斗
海
海
海
海
メールを送り終わったあと、
こんなこと隼斗に聞いてもわかんないかと気づく
海
海
隼斗
隼斗
海
隼斗
海
海
訳が分からなくて停止してしまう
しかしすぐ我に返って返信した
海
海
隼斗
隼斗
隼斗
海
海
海
海
海
隼斗
隼斗
海
海
海
海
隼斗
海
海
海
夜、私は暫くスマホを持ったまま呆然としていた
次の日
海
海
海
海
海
海
海
いくらメールを送っても彼から返信はなかった
それから数日間
海
海
海
海
海
また別の日
海
海
海
海
海
また別の日
海
隼斗にメールをたくさん送ったものの
返事どころか既読すらつかなかった
わけがわからなかった
前まであんな仲が良かったのに
まさかそれすら
自分だけしかそう感じていなかったのだろうか
海
ピロリン
海
スマホを慌てて取る
海
隼斗からだった
どんな内容にせよ、返事が来てとても嬉しかった
隼斗
隼斗
隼斗
海
隼斗
隼斗
隼斗
海
海
海
隼斗
隼斗
隼斗
海
海
隼斗
隼斗
隼斗
海
海
海
隼斗
隼斗
海
隼斗とまた愛を確かめられて本当にホッとした
やっぱりちゃんと理由があったんだ
海
海
隼斗の言い方からしてあまり時間が無さそうだ
私も一刻も早く隼斗に会って理由を聞きたい
海
海
海
そこからの私は早かった
母が持ってきた私のカバンに財布がある事を確認して中にスマホを入れる
着替えも外に出ても違和感がないものに着替えた
海
患者だとバレないようこっそり病院を出て私は
バス停に駆け出した
海
しかし隼斗から返事はない
少し心配だったが今はそれどころではない
バス停の時間ギリギリに着いて、バスに乗り込む
昼間だから人は疎らだった
海
そのうちいくつかのバス停を経てバスが止まった
しかしまだ目的地の山道まで着いていない
人も私しかいなくなっていた
海
運転士
海
運転士
海
結局近くで降りて、歩きで行くことにした
ほぼ治りかけといえど久しぶりの過度な運動で私は疲れきっていた
坂道を歩きながら事故の起こった日のことを思い出す
海
海
隣町はいろんなお店があるため友達や家族としょっちゅう行っていた
しかし何故事故の日は一人で行ったのだろう
違和感が過ぎるも私の思考は次の記憶に移っていた
海
海
海
海
ニュースを見た時も思い出した女の子の記憶
しかしやはり所々記憶はあやふやだった
海
海
海
海
海
頭の中にあの日の景色を思い浮かべるもやはり違和感が湧く
何か大切なことを忘れているような…
気づくと私は事故の時の記憶まで遡っていた
山道から見える景色で記憶が刺激されたのだろうか
私はあらゆることを思い出していた
海
海
周りのざわめく音
運転士さんの焦った声
揺れるバス
海
私はいつの間にかあの土砂崩れのあった場所の前に立っていた
土まみれのテープで道は塞がれ、
その先は土や岩などで完全に道は途絶えていた
海
私は吸い寄せられるようにテープをくぐって
土煙の中に入った
何かに導かれるように進んで行く
崩れない足場をわかっているかのように土を踏みしめて
その内土砂の中に小さな光を見つけた
その光に近づくにつれ私は心の中で確信していた
光の正体は
木漏れ日に反射した
青いスマホだった
見覚えのあるそれによろよろと歩み寄り
そっと土の中から拾う
海
海
海
私は全てを思い出した
記憶があの日に遡る
海
隼斗
隼斗
海
隼斗
海
海
隼斗
海
隼斗
隣の席で隼斗が微笑んでいた
女の子
海
隼斗
海
隼斗
隼斗
隼斗
海
隼斗が後ろの席にそっと立った
隼斗
女の子
隼斗
女の子
女の子の母親
隼斗
隼斗
女の子
女の子
隼斗
女の子の母親
女の子は泣き止んで
私は思わず関心してしまったんだ
そうだ、女の子を泣き止ませたのは隼斗だ
隼斗
隼斗
海
海
隼斗
隼斗
海
隼斗
やたら私があの日楽しみだったのは
隼斗がいたからだ
全部全部
私は一人じゃなくて
私の隣には隼斗がいた
海
隼斗
隼斗
隼斗
海
海
隼斗
ドドドドドっ
海
大きな揺れに思わず叫ぶ
周りもざわめいていて
運転士さんは何やら焦った声で連絡している
海
隼斗
隼斗
すると突然
膨大な質量の何かが地響きを立てて迫ってきた
隼斗
海
隼斗
海
隼斗
言われるまま窓際に連れてかれる
海
隼斗
隼斗
ドン
海
隼斗が離れて行く
窓から突き落とされたのだ
隼斗は泣きそうだったけど微笑んでいた
地面に身体を打ち付けられる
身体中灼熱の痛みに襲われて意識が薄れていく
海
海
掠れゆく視界が捉えたのは
離れて行くバス
バスは落ちてくる岩や土の土砂の中に
あっという間に消えていった
海
海
海
海
海
海
スマホを抱えて膝をつく
海
海
海
海
海
海
海
海
海
海
海
海
海
海
涙がボロボロ次から次へと溢れて頬を伝っていった
それから散々泣いたあと、私は泥だらけで病院に帰った
両親は私の姿を見て気絶しそうなほど驚いていた
隼斗のスマホを見せると更に驚愕していた
どうやら事故にあったばかりの私に隼斗の死が切り出せず
みんなで隠していたそうだ
結局両親にはめちゃくちゃ怒られた
疲れきっていたし、汚れてもいたけど
怪我はなかったから明日の退院は変更されなかった
あれか隼斗からメールは来なかった
私に全て伝えられて満足したのかもしれない
そもそも隼斗のスマホはとっくに壊れていた
しかし今更そんなことに驚きはしない
スマホは壊れてたけど私はスマホを捨てなかった
ある日
引き出しを開けて薄汚れた青いカバーのスマホを確認する
そのあと充電器のささった自分のピンクのカバーのスマホを取る
準備を終えて部屋を出る時
海
海
パタン
だから私はスマホを2つ持っている
持っていれば心配性な隼斗が
見守ってくれている気がして
END
作者です
今回も恋愛ものですが
少し指向を変えてみました
楽しんでいただけると嬉しいです
表紙画像・画像メーカーより『キミの世界メーカー』