山奥にて…
山姥
おっ…あそこにこわいことこわくないこがいるぞ…
こわくないこ
あはは…こわいこと遊ぶの楽しいなぁ!
こわいこ
あはは。こわくないこと遊ぶの楽しいなあ!そういえばここ最近人がいなくなってるらしいぜ…大丈夫かなぁ…俺ら。
すると…
山姥
こわいことこわくないこミーツケタ。
こわくないこ
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!!!!?や…やま…山姥だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!?
こわいこ
にっ…にげ、逃げるぞ!!!?!?
山姥
待て…こわいこ…ォ!こわくないこぉォォォ!!!!!!
山姥
やっと追いついた…
こわくないこ
な…こいつ…追いついてきやがった!?
こわいこ
…………!?行き止まりだ!
そこにはただの壁があるだけだった。
山姥
さてさて…こわいことこわくないこはどう喰ってやろうか…。
すると…こわいことこわくないこの視界は山姥の開けた口に遮られて何も見えなくなった。そして2人は気絶した。
山姥
これで気絶したのぅ…どちらから喰うてやろうかのう……クックック…。
こわいことこわくないこが目を開けた時には床に横たわっていた。
しかも手首と足首に御丁寧に鎖まで着けられていた。
こわくないこ
ここは……?それに手首と足首に御丁寧に鎖まで…
こわいこ
俺ら…山姥に喰われたかと思った…だが一体この建物は……?鎖は置いとくぞ…
こわくないこ
あぁ…この建物はもしかすると…山姥の棲処だったり?
山姥
……そうだのぉ…ここは儂の住処じゃよ…。
山姥
そして、お前らを喰う為にここに連れてきたという訳だ……。
こわくないこ
そんな…おっとうとおっかぁに…もう会えぬというのか…。
こわいこ
そんなのは嫌だァァ!!!おっとう!!!おっかぁ!!!
山姥
ここは山奥にあるからの…届きはせんよ。すぐに喰うてやるから安心せい…。
こわくないこ
ギャァァァ!?!!!
山姥
まずは…こわいこからじゃ…。
ガブッ…ゴリッ…グチャ…ゴリ…グチュガブ…ゴリゴリ…
こわいこ
グッ!ギャ…ァァァ!おっかぁ…に…あい…た…た…。…ぅ…。
こわくないこ
こわいこぉぉぉぉ!?!ぎやぁぁあ!今度は……番じゃ……ァ!だ…誰か…て………。
山姥
こわいこは美味だのぅ…こわくないこは…離してやろうかのぅ…。美味くないからの…。
ガチャガチャ…ガランガランカチャ…。
こわくないこ
開放……された…………?
こわくないこ
気絶していた…。こわいこは……喰われたのか…。
山姥
お前は美味でないから…離してやろう……。
その代わりここにはもう二度と来るなよ…。
背中から山姥の不気味な笑いが追っかけてくるような恐ろしさを感じながら小屋からこわくないこは逃げた。恐怖と友人を喰われた悲しさで泣き叫びながら…。
こわくないこ
ただいま…おっとう…おっかぁ。
おっかぁ
こわくないこ…大丈夫…?お友達は…?
こわくないこ
こわいこは喰われた…。
こわくないこ
山姥に…クソっ!!!良い奴だったのに…!
おっとう
悔しがるな…こわくないこ…。こればっかりは仕方ない。…お友達のこわいこくんの事は過ぎたことだ……。