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期限付きの恋心 part1
ふと目を開けると見慣れた白い天井が見える。 頭がぼんやりとして病室だということを認識するのには時間がかかった。
だんだんと聞き慣れた『ピッピ…』という機械の音も聞こえる。 その音がどうも耳障りだ。
そんなことを思っていると『ガラガラ』とドアが開いた音が病室に響く
看護士
白い服を着た看護士が僕の顔を覗き込む。 こんな場面も僕からしたら何回目だろう…
🌷
いつも通りそう答える。
看護士
看護士さんは柔らかに微笑んだあとすぐに部屋を出た。 僕はすぐにため息をはく。またつまらない入院生活が始まるのかと思うと気分が沈んだ。
ふと窓の方に寝返りをうつと眩しい太陽が僕の目を指した。 瞬きを何回かしてもう一度外を見る。
病院の構造はA搭とB搭が向かい合っていて窓を見ると誰かの病室が見える。 いつもは何事もなく数秒向かいの病室を見つめて目を閉じるが今日はその病室に釘付けになった
🌷
向かい側の病室のカーテンの隙間からまるでガーベラのような綺麗なオレンジ色の髪が一瞬だけ見えた。 そして次の瞬間強い風がふいて…
🌷
綺麗な横顔が見えた。あまりにも綺麗で言葉を失った。 ほんの数秒のことだったが僕の頭にしっかりとその光景が刻まれた。
風が収まった後、彼女の横顔が頭の中で何度も思い返される。
一瞬の出来事が僕にはまるで時間がゆっくりと過ぎていくような感覚におちいった
コメント
2件
最近コメント出来てなくて ごめんなさい ! !🙏🏻´- 出会い方がロマンチックすぎる、、 続き楽しみにしてますっ ! !