主
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 暴力表現過多⚠️ 年齢操作注意⚠️ 兄弟パロ注意⚠️ 関東組虐められ注意⚠️
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第8話 揺れる朝と沈む夜
朝の通学路。
六人で並んで歩く姿は、少しだけぎこちないけれど、どこか穏やかだった。
昨日の晩に見せた笑顔がまだ残っているのか、らんの顔はほんのわずかに柔らかい。
なつとすちも、歩きながら小声でふざけ合っている。
こさめ
こさめがそう言うと、らんは小さく頷いた。
らん
ぶっきらぼうな返事に見えて、その声には確かに迷いが混じっていた。
だが、その穏やかさを気に入らない影はすぐに現れる。
昇降口を抜けた瞬間、らんの腕を掴んだ男子がいた。
いじめの主犯格だ。
声には嘲りが混じる。
背筋が冷たくなる。
あの屋上。
カッターで刻まれた傷の疼きが蘇る。
らんは一瞬、言葉を失った。
けれど次の瞬間、低い声が割って入る。
いるま
いるまだ。
らんの肩に手を置き、冷たい眼差しで相手を睨む。
いるま
その圧に、男子はわずかに顔を引きつらせた。
いるま
舌打ちを残し、相手は背を向けた。
屋上へと連れ出されることはなかった。
らんは無意識に息を吐く。
胸の奥に広がる安堵と、同時に込み上げる情けなさ。
らん
その頃、なつとすちの教室では。
二人の机に、油性ペンで大きく落書きがされていた。
「クズ兄弟」「消えろ」──黒い文字が無惨に並ぶ。
すち
すちは俯いたまま雑巾を取りに立ち上がる。
なつも小さく唇を噛んで、それに続いた。
慣れた動作だった。
こんなの、もう日常になっている。
だが、その背に声がかかる。
こさめ
みこと
振り返ると、こさめとみことが雑巾を手に持っていた。
こさめ
みこと
みこと
言葉と同時に、こさめは机を押さえ、みことが大きな円を描くように拭き取っていく。
なつとすちは一瞬戸惑った。
だけど、すぐに肩の力が抜けた。
──自分たちだけじゃない。
そう思えるだけで、胸の奥が少し軽くなる。
机の表面から黒い文字が消えていく。
なつ
その光景を見ながら、なつの目尻に小さな涙が浮かんだ。
放課後。
いるま
いるまが声をかける。
だが、らんは首を振った。
らん
らん
いるま
らん
有無を言わせぬ調子で言い切り、らんはいるまを振り切るように歩き出した。
背中に感じる視線が痛い。
けれど立ち止まるわけにはいかなかった。
らん
そう心で繰り返しながら、夕闇の中、足を速めた。
そして、家の扉を開けた瞬間だった。
怒号が飛ぶ。
父の顔は赤く歪み、酒の匂いが漂っていた。
次の瞬間、鈍い衝撃が頬を打つ。
視界が跳ねる。
腕を掴まれ、壁へと叩きつけられる。
らん
息が詰まる。
そのまま何度も何度も殴りつけられ、足がもつれる。
なつとすちの叫び声が耳に届く。
なつ
すち
小さな手が必死に父の腕を引こうとするが、振り払われて床に倒れる。
血の味が口に広がる。
視界が滲む。
らん
らんは立ち上がろうとした。
弟たちを庇うために。
けれど身体は言うことをきかない。
らん
掠れた声が喉から零れる。
だがその言葉は、殴りつけられる音にかき消されていった。
夜。
薄暗い部屋の布団に並んで横たわる三人。
なつとすちは震える声で「ごめん」と繰り返した。
なつ
すち
らんは何も言わず、二人の頭を撫でる。
痛みで視界は霞んでいたけれど、笑みを作った。
らん
らん
その声は、涙に濡れた弟たちの耳に届いたのかどうか。
ただ静かな夜だけが、三人を冷たく包み込んでいた。
第8話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡90
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コメント
4件
毎日投稿かな?凄い… やっと三人が行動した!

投稿早くて助かります!!!大好きですこの作品₍ᐢ..ᐢ₎♡