コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
主
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 暴力表現過多⚠️ 年齢操作注意⚠️ 兄弟パロ注意⚠️ 関東組虐められ注意⚠️
主
主
主
第9話 首筋に触れる刃と、怒りの声
翌朝。
教室に姿を見せたらんを見て、息を呑んだのはいるまだった。
頬には新しい赤みが残り、制服の袖口から覗く手首には擦れたような痕が幾つも見える。
いるま
席に着こうとするらんを呼び止める。
らん
いるま
低く押さえた声に、周囲のざわめきがかすかに止んだ。
らん
返ってきた言葉は、これまでと同じだった。
わかっていた。
だが、それでも心臓を握り潰されるような思いがした。
いるま
それ以上声を荒げないように必死に押さえ込みながら、いるまは続ける。
いるま
いるま
らん
遮るようにらんは顔を逸らした。
その瞳は揺れていたが、結局、一歩も踏み込ませてはくれなかった。
──また、壁を作られた。
その背中を追うこともできず、いるまは拳を握り締めた。
昼休みを少し過ぎた頃。
らんの姿が教室から消えているのに気付いたのはみことだった。
こさめ
みこと
窓際に立ち、校庭を見下ろす。
だが影はどこにもない。
みこと
いるま
いるまが椅子を乱暴に引いて立ち上がった。
その声音に、こさめもすぐさま顔を上げる。
こさめ
みこと
三人は言葉を交わすことなく、階段を駆け上がった。
みこと
屋上の扉を押し開けた瞬間、胸を締め付ける光景が目に飛び込んできた。
らん
らん
らんが震える声で泣きながら懇願していた。
制服の胸元を掴まれ、喉元には鋭い刃が突きつけられている。
主犯格の男子がニヤリと笑い、カッターを握る手をわずかに動かした。
刃先が一気に振り下ろされる、その瞬間。
いるま
いるまが駆け出し、相手の手首を掴んだ。
金属音が甲高く響き、刃は床に落ちてカランと転がった。
いるま
睨み合う二人。
いるまの目は氷のように冷たく、怒りに燃えていた。
いるま
押し殺した声が、かえって重く響く。
いるま
その静かな怒りに、主犯格は怯んで一歩後退した。
残っていた取り巻きも顔を見合わせ、結局、何も言わずに走り去っていく。
屋上には、震える呼吸の音だけが残った。
らん
らんは膝から崩れ落ち、しゃくり上げながら涙を溢れさせた。
震える手で顔を覆い、嗚咽が零れる。
らん
搾り出すような声。
らん
らん
その言葉を聞いた瞬間、いるまの胸の奥が爆ぜた。
堪えていた怒りが、鋭い声となって飛び出す。
いるま
らん
こさめ
屋上の空気が震える。
泣きじゃくるらんの肩を掴み、いるまは低く、しかし強く言葉を叩きつけた。
いるま
泣きじゃくるらんの肩を掴み、いるまは低く、しかし強く言葉を叩きつけた。
いるまの声には、怒りだけじゃなく、必死の願いが込められていた。
いるま
いるま
いるま
らん
涙で言葉が途切れる。
いるま
いるまは拳を震わせながら、続けた。
いるま
らん
泣き声は、次第に嗚咽に変わっていった。
らんはしゃくり上げながらも、ぎゅっと目を閉じ、震える指先で顔を覆ったまま崩れ落ちていた。
その背に、みこととこさめもゆっくり膝をつく。
みことは黙って手を置き、こさめは小さく
こさめ
と呟いた。
屋上を渡る風が冷たく頬を撫でる。
けれど、その風の中で、らんの心の奥にほんの僅かな熱が芽吹き始めていた。
第9話・了
主
主
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡100
主
主