テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
弦月藤士郎
剣持刀也
なんで
なんでこの人と2人きりで…!
葛葉
葛葉
葛葉
剣持刀也
ていうか、なんなの
甲斐田くんって 桜魔の人だったの?
剣持刀也
裏切られた
とは思わない
守ってくれたし アイツらに打たれてたから
だけど
剣持刀也
怖いものは怖い
弦月藤士郎
剣持刀也
弦月藤士郎
ギュッ…
剣持刀也
優しく震えた手を包んでくれる
トクトクと優しい鼓動を感じる
剣持刀也
剣持刀也
弦月藤士郎
弦月藤士郎
剣持刀也
意外だな
あの甲斐田君が
弦月藤士郎
剣持刀也
剣持刀也
弦月藤士郎
剣持刀也
チラリと弦月さんの方を見てみる
そういえば、手に包まれた時
この人の手も微かに震えてた
剣持刀也
剣持刀也
弦月藤士郎
弦月藤士郎
剣持刀也
剣持刀也
弦月藤士郎
1つ息を吸い込んで
肩をゆっくりと下ろして
言葉を並べはじめる
丁度10年前の話
桜魔では大規模な誘拐が起きていた
噂じゃ
神隠しだ 実験の為だ 魔に喰われたんだ なんて言われてた
実際
誘拐された人は 研究の為に連れ去られてた
僕もそのうちの一人
げんづき とうじろう
僕はその時16歳で、他の子は8.9歳の子が多かった
だけど1人だけ僕と同い年の子がいた
その子は不思議としっかりしてて
芯の通った事を言う子だった
げんづき とうじろう
その子が居るだけで痛い事だって耐えれた
勿論心が壊れそうになった事もある
だけど、耐えれた
げんづき とうじろう
ある時、1つの紙が配られた
いつもなら強制的な実験だったけど
だけどその日はこっちに決定権があった
そして1番下には文字があった
1人でも受ければ 他の子は逃がすことを約束しよう。
げんづき とうじろう
クソ野郎だと思った
人の心を弄ぶ奴らだって
改めて思った
思い通りになってたまるか
って思った
それに
もう限界だったから
だから、「×」を選んだ
だけど
彼は〇を選んだ
げんづき とうじろう
なんで
それを選んだら死ぬよ
そう言った
だけど彼は笑って簡単そうに言った
弦月君には沢山助けられたから
げんづき とうじろう
あれから彼とは会ってない
僕が
僕が殺したんだよ
彼を
僕のせいで
あの子は死んだんだ
剣持刀也
弦月藤士郎
どこか懐かんしだ様子でため息をついて
手を震わす
でも
僕の手の震えはもう無くなっていた
いつからだろう
彼に既視感を覚え
安心感を覚えたのは
剣持刀也
弦月藤士郎
じっ…と彼の目を見つめる
僕は
この瞳に見つめられた事がある気がする
死ぬよ
って言われた気がする
剣持刀也
弦月藤士郎
剣持刀也
コメント
3件
はぁ、良すぎるって…
ありがとうございます無事、墓に埋まれました