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カオル
カオル
小さな船で横になっていた薫
誰かが船を漕いでいる
カオル
来那
カオル
来那
カオル
来那
私が死んだからだよ(16話参照)
カオル
そっか あの日から復讐心が強くなったのは
来那が…
カオル
#78 rinaria
恵まれない人生だった
お父さんは物心が付く前に自殺
お母さんは重度のうつ病
休んでって言ってるのに 言うことを聞いてくれはしない
借金も多かったし
妹も居たし
お母さんの最終決断は 家に店を開くことになった
でもそれが売れなくて 赤字
給料制だったスパイの仕事で お母さんにお金を渡していた
それしか手伝うことは出来なかった
でもスパイの報告書をお母さんに見られた日
それがまぁ大変で 家のハムスターと犬が お母さんに殴られて死んだ
学校には 行かなくなった
店を辞めて お母さんは寝たきり
私が失踪した日は必死で心配してくれていたけど
何より あの人に会えなくなったのが 辛かった
あの人とは 3年前のことになる
スパイの仕事をしていた頃 好きな人ができた
名前は カラス 変な名前だけど好きだった
自分の気持ちを伝えたかったけど恥ずかしくて 情けないと思って
伝えることが出来なかった
でも
分かってほしくて 守ってほしくて 傍にいてほしくて 笑っていてほしくて
アピールしたのに
カラスは 突然いなくなってしまうんだ
さらに遡る 6年前
私が異能力を知った日
感情が爆発した体験があった 抑えられない怒り
男子が私の親友をいじめてたんだ
それで私はキレて キレてキレてキレてキレてキレてキレてキレてキレてキレてキレてキレてキレてキレてキレてキレてキレて
ゆるせなくて
気がついたら 男の子を殺してしまっていた
その日 確信した
私はバケモノだ って
その親友には当然縁を切られた まぁそうなるよね
でも納得できないんだ
守りたかっただけなのに殺してしまうんだ
その日からもう 自分の正しい行動が分からなくなる
3年前も
また人殺しになると思って怖かった
-私が死んだ場所-
私が死ぬ前 カラスはこう言ってくれた
「いつか戦うことになると思って怖かった」
って
私と似ていた
知りたい事はこれだったかなって その時思った
あの日 塔で“再開”した時から
思い出してほしかったな
…なんて
自分勝手だよね
来那
来那
カオル