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消せない想い 3話

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消せない想い 3話

1 - 消せない想い 3話

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2021年04月03日

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その数日後

下校の時間、私が靴を履こうとしていると、誰かが走ってくる足音が聞こえてきた

涼介

江美!

江美

涼介くん

涼介

なぁ、今度の日曜日さ、図書館行ってテスト勉強しない?

江美

え!?

涼介

あ、もちろん、シズカも誘って3人で…

涼介くんが少し顔を赤くして、アタフタしながら言う

江美

あ、そうだよね……

江美

(涼介くんの好きな人はシズカだもんね)

涼介

うん

江美

分かった。シズカに聞いとく

涼介

サンキュー、じゃあまた明日!

涼介くんはホッとしたような笑みを浮かべて走っていった

江美

(シズカと一緒に勉強できることが、そんなに嬉しいのかな…)

江美

(好きな人だもん、嬉しいよね)

私は小さくため息をついて、涼介くんの靴箱を見つめた

シズカ

江美がこんなにひどい女だって思わなかった〜

江美

シズカ!

シズカ

親友の私が好きな男の子とそんなに仲良くしちゃってさー

江美

そんなこと……

シズカ

実は、江美も涼介くんのこと好きになったとか?

シズカは私の顔を覗き込んでくる

その目は全く笑ってない

江美

違うって!

シズカ

…じゃあ、涼介くんと何を話してたの?

江美

今度の日曜日、図書館でテスト勉強しようって。もっ、もちろんシズカも誘って3人でだよ

シズカ

ふ〜ん。じゃあ、江美は行けないよね

江美

シズカ

だって、見たでしょ?涼介くんの消しゴム

江美

……うん

江美

(分かってる。分かってるけど……)

シズカ

あと……もう涼介くんに近づかないでよね

シズカ

だって……私たち

すると、天使のようににっこり笑って

シズカ

親友でしょ?

江美

(そうだよね。)

江美

(親友を裏切るなんて、絶対にしちゃいけない)

江美

……うん

あの、図書館で勉強しようって約束した翌日の月曜日……

涼介

江美、昨日、急に都合悪くなったって聞いたけど…

江美

ああ、うん、ごめんね

と、曖昧に誤魔化して、すぐに目をそらした

それからは、涼介くんも話しかけてこない

私は、涼介くんがだんだんと遠い人になっていくのを感じた

その日の帰り、委員会に出席していた私は、1人で自転車置き場に向かっていた

もう外は結構暗くなっている

すると、鞄の中の携帯が震えた

江美

(遅くなっちゃったからお母さんが心配してかけてきたのかな?)

急いで出てみると…

シズカ

もしもし、江美?

江美

あ、シズカ?

シズカ

江美にお願いがあるんだけど

江美

何…?

シズカ

明日、私、涼介くんに告ろうと思って

シズカ

だから…1人じゃ不安だから、江美、一緒についてきてくれない?

江美

え……

シズカ

お願い。私たち親友でしょ?

江美

うん…分かった

シズカ

じゃあまた明日ね

私はため息をつきながら電話を切って 鞄にしまう

江美

(ついに恐れていた日がやってきたんだ……)

江美

(明日、シズカが告白したら、2人は両思いになっちゃうんだ……)

そう思うと、つらくてたまらなかった

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