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kty

とある春の話。

とある4月…

この満開の桜全てが

姿を消す時

君の姿はありますか?

1年前… kty side

僕たちがもうすぐ 中3になる3月のある日。

いつも誰よりも早く登校する 君の姿が無かった。

kty

あっちゃん
遅いなぁ…

彼は授業が始まっても、 学校には来なかった。

そのまま帰宅時間になり、 彼が学校に来ることは無かった。

普通に休みだと思うが、 僕にはそう思えなかった。

何かただの風邪でもないような、 ただの用事でもないような。

何も根拠は無いが、 僕にはそう思えた。

僕は、彼以外に友達が居ないので

独りで帰ることにした。

彼といつも帰ってる道でも、 彼が居ないと 何もかもが変わって見えた。

kty

夕焼けも
あっちゃんと一緒に見れば
綺麗なのにな…

独りで帰ることに、 こんなに寂しさや刹那さを感じるとは 思ってもなかった。

家に帰ると、 いつもは遅く帰ってくるお母さんが 先に帰宅していた。

「ただいま」という前に、 お母さんから、 信じたくない真実を告げられた

「あっとくんが入院した。」 と。

お母さんは、 続けて何か話していたが

昼間の学校での嫌な予感。

唯一の友の居ない これからの生活への恐怖。

自分は元気でいる事の罪悪感。

色んな感情が入り交じって、

頭が真っ白になった。

数日後、僕は唯一の友… あっちゃんことあっと君へ お見舞いに行った。

at

あ、けちゃ
久しぶり…

kty

うん、久しぶり。

彼は、 元気そうで少し安心した。

だが、 彼が次に発した事実で、 僕の心の痛みは限界に達した。

at

俺、
もう1年生きれるか
分からないって。

kty

…えッ、?

そう、彼は余命宣告されてたのだ。

kty

…んで……

at

…え?

kty

なんでッ…!
あっちゃんが
何かしたのッ…?!((ポロポロ

この世界は本当に最低で 理不尽で残酷で不平等だ。

kty

なんでッ…!
嫌だよッ…、!
だってッ…、
たった1人の友達だよッ…((ポロポロ

at

け、ちゃ…、?

kty

たった1人の大親友だよッ…、!
嫌だよ…、!((ポロポロ

嘘つきが得をし 正直者が損をする

生きたい人が死んでしまい 死にたい人が生きてしまう

この世界は本当に意味が分からない。

今だってきっとそうだ

本当に泣きたいのはあっちゃんで 泣いたのは僕

at

けちゃ…

at

俺はけちゃと
最後まで笑ってたいなッ…((ポロポロ

泣きながらあっちゃんは 涙でぐちゃぐちゃな顔で やさしく微笑んだ

kty

…((ポロポロ

僕は何も言えずに泣いていた。

でも、そんな僕に 彼はこう言った

at

けちゃは優しいね。
こんな俺でも
大親友って言ってくれる。
人が辛い時、一緒に辛さを
感じてくれる。
けちゃは誰よりも
優しい人でいてね

優しい人…

僕は優しくなんてない

それでも、 褒めてくれたから それを否定する訳には行かない。

なので、とりあえず、

kty

分かった…、

と、だけ返しておいた。

今年の5月…

あっちゃんは余命宣告通り、 今年の3月に亡くなった。

5月になり、 桜の木のピンクは無くなり、 新たな緑が生まれてきた。

ただ、そんな中

たったひとつだけ、 桜の花が残っていた。

そして、その花を見て

あの日のことを思い出した。

つづく…

らいあ

1話だけじゃ
終わらなかったわw

kty

おい!

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