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太宰

ふぁぁ。お早う敦くん

お早よう御座います

今日は疾かったですね

太宰

一寸薬局に…

朝身支度をするとき全身打撲痕だらけになっていた。白装束の云う通り…憎い…

あのっ…太宰さん

頭から血が…

敦くんが私の頭を指差すと生温い液体が頬を伝って床にぽたりと…

太宰

あ…

すると突然酷い目眩に襲われ、視界が霞み、其の儘意識を失ってしまった。

太宰

(此処で倒れたら…又夢の処に…)

太宰

っ…やっぱり。

意識を飛ばした(寝た)。思った通りまた白装束の処に飛ばされてしまった。

然し、以前と景色が全く違う。中也の檻も無くなっていた。中也はベットに横たわっている。

ふかふかのベットに横たわる中也の頬に手を当てると微かに熱が感じる。

太宰

中也…

生き返るということは本当だっみたい。

でも私は昨日中也を救っていない。なのに何故。

白装束

お早よう。太宰くん。

白装束

それにしても疾いねぇ。

白装束

内装良くしたの!いいでしょ?いいでしょ?

太宰

ねえ。其れより聞きたいこと或るんだけど。

白装束

でも私そんな気分じゃあないなぁ。

白装束の男はさっさとパラレルに行って来いと云うような顔をした。

白装束

一つだけいいよ。

太宰

パラレルに飛ばされるとき目的地は選べる?

白装束

目的地って?

太宰

時間。

白装束

うん。出来るよ。

時間。過去に飛ばしてもらい情報を集められたら其れは銃よりも短刀よりも強い武器になる。

だから作戦の十二時間前まで飛ばしてもらいたい所だ。

白装束

何処迄?

太宰

中也が死ぬ十二時間前まで。

白装束

へぇ。いいよ。

白装束

武器は要らないの?

太宰

銃だけ。

白装束

そう。

この白装束の男の話し方、思考回路に既視感(?)があった。

白装束

じゃあ飛ばすよー

白装束

いってらっしゃーい

白装束の男が指を鳴らすとの又あの不思議な浮遊感に襲われた。

森さん

ということで、太宰くんと、中也くん

森さん

黒蜥蜴の皆は爆発物の監視及び撤去・破壊を宜しく

森さんが手元の資料を捲りながら淡々と配置と、役割を決める。

太宰

森さん。

森さん

何?

太宰

中也の役割替えて

森さん

何故?

もしここで中也の配置を変えることが出来たのなら一番安全だ。

私は森さんにそう頼むが森さんは首を振った。

森さん

中也くんはこの位置に居たほうが合理的だ。

森さん

彼の判断力、異能、行動力。

森さん

前線の指揮と突入を任せる。

太宰

…判りました。

森さんの指示は絶対。 私はその場で中也を守らなければ行けない。

どうすれば中也を死なせずに済む。どうすれば爆弾を安全に壊せる。

私は一つ思いついた。

とても単純で簡単。子供でも思い付くような方法だ。

デマの情報を森さんに流せばいい。爆弾は今のうちに何とかする。

私はパソコンを開き森さんのパソコンのハッキングを試みた。

太宰

(バレたら殺されるだろうな。)

太宰

(パラレルで殺されたらリアルでも死ぬのかな?)

でももし、此の後ハッキングがバレて、この世界の私が死んだとしても私は別の世界の太宰治。

今の私が殺される前に元の世界線に戻れば多分大丈夫なはず。

まぁこの世界の太宰治は死ぬけどね。

太宰

よし…終わり。

太宰

爆弾の処に…

森さん

太宰君?

森さん

何処に行くのかね?

背後から声をかけられた。声の主は森さん。大丈夫。パソコンの中身は見られてない。

太宰

えぇ。少し情報収集に

森さん

そう、気をつけて

そして森さんは私の肩に手を起き耳元でこう囁いた。 「中也君を宜しく」 っと

太宰

森っ…さん

振り返ると其処に森さんは居なかった。

太宰

いいや。今そんなことはどうでもいい

太宰

疾く爆弾を…

私は中也が突入した部屋に恐る恐る足を踏み入れた。

然し、其処に爆弾は、無かったのだ。

太宰

疾すぎたか…

太宰

否、其れとも展開が変わってしまった?

昨日の時点で私がパラレルに送られたのは中也が死ぬ数十分前。

今回スタート地点を早めてもらったお陰で、昨日とは違う筋書きになってる可能性は大きい。

もし中也が死ぬ場所が此処じゃなく、違う場所になっているとしたら?

逆に本当にただ早くきすぎて、爆弾が置かれて居ないだけだとしたら?

この世界の中也の死因すら変わっていたら。

太宰

考えを増やすだけでは駄目だ。

太宰

纏めなければ。

太宰

(そもそも何故中也は殺されなければならない。)

太宰

(私怨?それとも向こう側の作戦か)

マフィアに挑戦状のような物を叩きつける時点で私怨は考えられない。 作戦だ。

ならば中也の異能が厄介なのか…

太宰

相手は何がしたい。今回負け戦

どすっ

何かが「刺さった」

何かが「抜かれた」瞬間身に覚えのある激痛に襲われた。

太宰

あ゛っ…

〇〇

只の私怨だよ。

〇〇

ポートマフィア幹部太宰治さん?

其の女は手に短刀を持っていた。銀色の刃には赤い血がべったり。

足の力が抜け膝から崩れ落ち、横たわった。

コンクリートは次第に暗い色の血液に染められる。

〇〇

私、中原に夫を殺されたの。

〇〇

だから中原に大切な人を殺された人達を集めて

〇〇

組織を作ったの。私怨だけで作られた組織

女は短刀に付いた血液を拭き取りながら私に話しかける。

〇〇

中原を殺す為にね

太宰

そんなっ…お粗末な組織に…

太宰

マフィアのっ上層部の人間をっ…

太宰

殺っせるとでも?

〇〇

ええ。お粗末でいい。死んでもいい

〇〇

何があっても私達は彼を殺したい。

〇〇

其れだけ。

女は何処か寂しそうな顔を浮かべ私に背を向けて立ち去ろうとした。

其処で一つ思いついた。否思いつくまでもない。

私は銃を取り出し女に向けて引き金を引いた。

銃声が鳴り響く。

私はゆっくりと立ち上がり、女の処に向かった。

太宰

なんせっ幹部なものでねぇ…

〇〇

私達は中原に大切な人を殺された

〇〇

貴方達、世間から見て悪人だとしても

〇〇

彼等は私達の大事な人よ

女はそう言い遺し息を引き取った。

太宰

私だって大切な人を殺されたさ

刺された傷を見ると血が止まらなく流れている。

黒いコートに染みた血がポタポタと床に落ちる。

太宰

中也のこと助けられたかな。

太宰

どんなに強い組織でも上が死ねば終わる

太宰

きっとこの世界の中也は生き延びる

私は其の儘目を瞑り体の力を抜いた。

パチパチパチ。誰かが手を叩く音が聞こえた。

白装束

お見事!

白装束

太宰君は死んでないよ

白装束

さっきの世界の太宰治は死んだけどね

白装束

いやぁ。ぎりぎりだったねぇ。

瞑った目を開くと白装束の男が目の前に座っており茶を嗜んでいた。

白装束

あと九回やれるかな?

太宰

やるさ。

太宰

でも寝るたびに此れは少しばかりきつい

白装束

それは次回どうにかするさ。多分だけど

白装束の男は面倒くさそうに云うと何処からか敦くんの声が。

白装束

さぁ。早く戻り給え。

白装束

私だってゆっくりしたいのさ

太宰

そう。それじゃあまた。

白装束

ばいばーい。

男が私に手を振ると意識を強制的に切られたような感覚に陥り、目が覚めた。

太宰

っ…

エタノールの匂いがツンと鼻を突く。

太宰

病院…

太宰さん!!

はぁ良かったァ…

敦くんの隣には国木田君が。

国木田

貴様。何故怪我を隠した。

太宰

怪我?

国木田

与謝野女医が診るに全身打撲に、刺創

国木田

どういうことだ。

国木田君は難しい顔をしていた。

パラレルで負った傷はリアルにも反映される。此の儘だと日に日に傷が増して、隠せなくなってしまう。

太宰

近所の酔っ払いに襲われるのさ

国木田

刺されているだろ!

国木田

そうなれば立派な傷害事件だ!

国木田

それとも自分で刺したとでも云うのか?

国木田君は私に怒鳴りつける。きっと心配してくれたんだろう。でもいいんだ。

太宰

国木田君。私は大丈夫だ。

太宰

だから任務に励み給え。

国木田

っ…貴様に云われなくとも…

国木田君は其の儘黙って病室を出ていった。

太宰さん。明日迎えに来ますね

太宰

うん。ありがとう。

あんまり無茶したら駄目ですよ

敦くんは与謝野女医に報告するために探偵社にもどり、

私は気晴らしに院内を散歩することにした。

〇〇

使い回しー

〇〇

展開が早いー

〇〇

どうしよう~

パラレルの中也を助けたらリアルで中也が生き返るらしい

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コメント

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続きめっちゃ楽しみですッッ!!!

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