隣は生き別れ

ｽﾞｷｽﾞｷ

ｽﾞｷｽﾞｷ

✨🎤✨🎺✨🎤✨🎺

壁越しに大音量の音楽が聞こえる

隣は毎晩パーティーをしている学生

上は小さい子供がいる大家族

昼間は子供が走る音がうるさく、夜になると学生たちがパーティーを始める

おかげでこっちは頭痛が酷く、不眠症だ

私は仕事も上手くいっていたのでお金には困らなかった

だが高級マンションの暮らしは落ち着かないと思いこのボロアパートで暮らし始めた

私は明日引越しをする

この煩いアパートともお別れなのだ

そう呟き

今日も眠れない夜を過ごした

ｽﾞｷｽﾞｷｽﾞｷｽﾞｷ

眠れないし頭痛はするしうるさいし

ストレスも溜まりまくりだった

でもそれは今日までだと思うと少し明るくなれる気もする

色々終わってお引越し☆☆

片付けを済ましとうとう引っ越すタワーマンションへやってきた

私は心のどこかでこの人を見たことがあるとかないとか← 思いながら階段を登って行った

私も苗字はあまり好きではなかったがこの人はさすがに失礼だと思った

じっと案内人の方を見つめていると少し顔を赤らめてそっぽを向いた

少し可愛いと思ってしまった私末期？((

部屋を見渡すと不自然に広くない、一人暮らしにはピッタリの広さだった

綺麗なのに日はあまり当たっておらず、インドア派の私からすれば丁度良かった

ﾊﾞﾀﾝ

時計を見ると夜の11時を過ぎていた

寝れていなかったためもう既に睡魔が襲ってきていた。

私は快眠を試みてベッドに足をいそいだ

ﾎﾞﾌｯ

久しぶりに快適なベッドで過ごした

そして私は段々と眠りにおち

……なかった。

ｶﾞｺﾝｯ!!

……シーン……

寝れなくてストレスが溜まっていた私は思いっきり隣人の方の壁を蹴った

効果は抜群であり、見事に物音1つ聞こえなくなった

……我ながらやり方は奥手だが、これで快眠を得られるだろう

私は今すごく不機嫌である

何故かって？

隣人のｴｯﾃｨな声はあの後も続いた

しかも寝れない理由がもうひとつ出来たこと。

そう。周りの環境以前に自分をまず治さなければならないこと。

ストレスが半端なかった

そう思いつつも簡単な料理をすませ、作り置きしていく

仕事の連絡が先程入ったため、今日は朝から働く

誰もいない寂しそうな部屋に丁寧に挨拶をし、家から出た

ガチャ

部屋を出て1度目にあったのは隣人だった

私は怒りを抑えられなかった……が、

驚きの方が勝ったからどうにか怒りは収まった

ﾊﾞﾀﾝと扉が重く閉まる

その場で立ち尽くしていた私を見て、彼は目を丸くした

蘭は空いた口を閉じない。 そりゃ驚く

だって私たち

「生き別れだから」

ﾊﾟｼｯ