テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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ママ……こっち見て!

第1話 - ママ……こっち見て!

2020年10月11日

#怖い?

璃央

璃杏

う〜ん。ママ、おはよう。

璃杏

ねえねえ、明日は、なんの日か知ってる?

ママ

んー・・・あっ。そうだ。
洗濯しなくちゃ。

璃杏

う〜ん・・・変なの

璃杏

まぁ、いいか

知らない物?

ひっひっひ

璃杏

私も、お部屋で宿題してこよーっと。

知らない物?

面白いことが起こりそうだぁ!

璃杏

うーん。この問題は・・・と

璃杏

あれ?これ、どうやって解くんだっけ?

璃杏

ねぇ、ママー、勉強教えてー

璃杏

ママー。ママー

璃杏

あれ?おかしいなぁ?

璃杏

聞こえてないのかな?

璃杏

ねえ、ママー、ママってば!

璃杏

あっ。ママ。ここにいた。

璃杏

まったくもう

璃杏

いるなら返事してよ・・・

璃杏

・・・って、あれ?

ママ

くーくーくー

璃杏

ママ、何寝たふりしてるの?

璃杏

起きてるのバレてるよ?

璃杏

ねぇ、それよりも宿題見てほしいんだけど・・・

璃杏

あっ。ママ。なんで、どこかいっちゃうの?

璃杏

あっ。これ、わたしのテストの答案

璃杏

そういえば、あのとき、

璃杏

ひどい点数とっちゃったもんなぁ・・・

知らない物?

ケケケっ。お前、嫌われたな・・・

璃杏

嫌われた・・・って

璃杏

え？！

璃杏

きゃあああああああっ。
ゆ、幽霊だああああっ

知らない物?

にぶいガキだ。

知らない物?

ママの態度を見てわからないのか?

知らない物?

お前はママに嫌われたんだよ。

知らない物?

ケケケケケっ

璃杏

そんなぁ・・・

璃杏

嘘でしょ?

知らない物?

思い出してみろ。

知らない物?

お前は朝からずっとママに無視され続けているじゃないか

璃杏

あっ。そういえば・・・

璃杏

【ママー。おはよー】

ママ

・・・

璃杏

【ママー。宿題教えてー】

ママ

・・・

知らない物?

ケケケっ。
思い当たるフシがあるだろう。

璃杏

そんなぁ。

璃杏

・・・でも、そんなことないもん

知らない物?

ケケケっ。そう思ってるのは、お前だけだよ。

璃杏

違うもん、違うもんっ！

璃杏

ママ〜!

璃杏

ねぇ、ママ?わたしねあのね・・・

ママ

あっ。そうだ。

ママ

そろそろ、お買い物に行かなくちゃ・・・

知らない物?

ケケケっ。ほーら、見ろ。

知らない物?

やっぱり、お前はママに嫌われたんだ。

璃杏

そんなぁ・・・

璃杏

ねぇ、ママ

璃杏

お買い物行くなら、私も連れて行ってよー

ママ

え?なんで？

璃杏

だって、私もママとお買い物行きたいもん。

ママ

やだ！だめ！無理！

ママ

絶対ついてきちゃだめ!

璃杏

え?どうして?!

ママ

どうしても！

ママ

絶対だめよ!あなただけは、

ママ

ぜーったいに連れて行かないからね。

ママ

じゃあね!いってきます！

璃杏

え?待って、ママ・・・

璃杏

って、行っちゃった・・・

知らない物?

あははははっざまーみろ。

知らない物?

これで決定的だな。

知らない物?

おまえは完璧にママに嫌われてるんだよ。

璃杏

そんなぁ・・・

知らない物?

あははははっ。終わったな、おまえ。

知らない物?

おまえはこれから一生、

知らない物?

大好きなママに冷たくされて、生きていかなければならないのだ。

璃杏

(´Д｀)ﾊｧ…

璃杏

私、なにか嫌われるようなことしちゃったのかな?

璃杏

昨日までは、ママも普通だったのにな。

昨日

璃杏

ママー!私、くまちゃんほしー!

璃杏

ママー!私、ケーキ食べたい!

今

璃杏

昨日、私がわがままいっぱい言ったからかなぁ?

知らない物?

ケケケっ。お前、最悪だな。

知らない物?

そんなことしたのか

知らない物?

それなら、もう絶対にママは許してくれないだろうなぁ・・・

璃杏

ううっ・・・うわぁぁぁぁぁん

知らない物?

おっ。どこへ行くんだ?

知らない物?

あの世か?手伝ってやろうか?

知らない物?

もう生きているのが、辛いもんなぁー!

璃杏

違うよ!お手洗いだもん。

璃杏

あっ。ママ・・・

ママ

え？？

璃杏

そんなぁ・・・

璃杏

いつもは帰ってきたら、ただいまぁー!って声かえてくれるのにぃ！

璃杏

(´Д｀)ﾊｧ…

璃杏

ご飯のとき、色々聞いてみよっと。

璃杏

え？！

璃杏

今日のご飯、これだけ?

璃杏

昨日までは普通だったのに・・・

知らない物?

ケケケケケッ

知らない物?

あーあー。ひどいなぁー！

知らない物?

テストもひどかったし、わがままもひどかったから、こんな食事になったんだろうな。

璃杏

そ、そんなぁ・・・

知らない物?

ケケケケケッ、愉快ゆかい

璃杏

もう。なんで、そんなことばっかりいうの!

ママ

ちょっと！

ママ

あなたは、いったい誰と話してるの!?

ママ

早くご飯食べちゃいなさい!

璃杏

あ、うん。あのね、ママ。

璃杏

昨日ね。私ね。学校で友達にこれもらったの。

ママ

ご飯のときに、関係ないものは出さないの!

ママ

いいから早く食べて、眠ってね。

璃杏

う・・・ごめんなさい

知らない物?

ケケケっ、愉快だなぁ！

璃杏

最悪だよぉ・・・

璃杏

ママ、私のことなんか、本当にどうでもいいのかな。ううっ、ふふぇぇ

女の子

あれ?

女の子

なんで、カレンダーに○がついてるのー?

璃杏

うわっ!

璃杏

びっくりしたなぁ。

璃杏

誰?あなた

女の子

私？

女の子

私はピェロちゃん！

ピェロ

ねえねえ、なんで泣いてるの?

璃杏

だってね、ママがね、

璃杏

お、お話してくれないんだもん

璃杏

明日は私の・・・

璃杏

・・・って、なんであなたにそんなことはなさなきゃいけないのよぉ！

璃杏

あの幽霊といい、あなたといい、
どっからはいってきたのよ?!

ピェロ

あ、あははは

ピェロ

でもね、ママはママだよー！

ピェロ

じゃあねー！

璃杏

何なのよ!あの子……それにしても……

ピェロ

【なんで、カレンダーに○ついてるのー?】

璃杏

(´Д｀)ﾊｧ…

璃杏

ママ、明日のこと忘れちゃってるのかなぁ?

夜中の12時

璃杏

うーん………ママのバカ………(寝言)

ギィィィ

ママ

ふふふっ、眠ってる眠ってる……

璃杏

う、うーん。あれ？

璃杏

ママ……って、うわぁ！

璃杏

ママ、その手に持っているのは何?

ママ

これ?これはね、

ナイフよ!

璃杏

ちょっと待ってよ。ねぇ、ママ。

璃杏

そ、そ、そ、それでなにするの？

ママ

ふふふ……決まってるじゃない。

璃杏

ねぇ、ママ。

璃杏

ちょっと落ち着いてよぉ！

璃杏

明日…じゃない!

璃杏

もう、今日だよ？

璃杏

今日がなんの日か、ママわかってる？

ママ

あぁ、わかってるよ

ママ

それは……………

あなたの命日よ！！

ママ

死ねねねねねねねねね!

璃杏

ひい！！

ママじゃないかも…?

ケケケっ!

ママじゃないかも…?

うまく避けたようだな!

ママじゃないかも…?

だが……次はそうは行かない！

璃杏

ママ。やめて、やめて、

璃杏

やめてえええええええええ！

璃杏

……って、はっ！

ピェロ

【ママねぇ、ママなんだよー！】

璃杏

そうだ…!

璃杏

ママは、私のママは………

璃杏

こんなことしない!!

璃杏

だって、おとといまで仲良しだったんだもん

璃杏

そりゃぁ、今日は様子が変だったけど……

璃杏

それでも、ママはママだよ！

璃杏

私はママが大好き。

璃杏

だから、大好きなママを信じるの!

ママじゃないかも…?

ううっ………

ママじゃないかも…?

身体が動かない!

璃杏

え?……何?……どうしたの?

ママじゃないかも…?

くそう。

ママじゃないかも…?

おまえはなぜ信じる!

ママじゃないかも…?

疑う心が俺の力の源なのに………！

ママじゃないかも…?

そんな純粋に信じられてしまっては…

ママじゃないかも…?

俺は、なにもできない……

ママじゃないかも…?

う、う、うわぁぁぁぁぁぁ！

璃杏

え?

璃杏

あなたは私に取り憑いていた幽霊!

幽霊

やめろ……………………！

幽霊

俺をそんなキラキラした目で見るんじゃないー!

璃杏

やめないもん……！

璃杏

だって、私はママが大好きだもん！

璃杏

だから、あんたの言うことなんて、

璃杏

聞かないもん!

璃杏

ママはママだもん！

幽霊

くっそぉぉぉ！

幽霊

だがな!

幽霊

勘違いすんなよ？！

幽霊

俺を倒しても、

幽霊

ママがもとに戻るわけじゃないぞ?

幽霊

ママは俺が操っていたわけではないからな!

幽霊

あはははは！

璃杏

おばけは消えたげど…

璃杏

ママは、もとにもどらないのぉぉぉぉぉぉぉ！

璃杏

夜中の2時

璃杏

うーん……………むにゃむにゃ

ギィィィィ

ママ

ふふふ…よく眠ってるわね

次の日

璃杏

はっ！

璃杏

あれ？

璃杏

昨日のことは……ゆめ?

璃杏

じゃない！

璃杏

じゃあ、幽霊の言っていたことは本当で、まだ、ママはもとに戻ってないのかな？

幽霊

【俺は、おまえのママを操っていたわけでわないからなー！】

璃杏

じゃあ、どうしてママは冷たかったんだろう

璃杏

……って、あれ？

璃杏

これ、なんだろう………あっ！

璃杏

ねぇ、ママ、ママ、ママー！

璃杏

え？

お誕生日おめでとうー!

璃杏

え?ママ、覚えててくれたの?

ママ

もうっ!

ママ

あたりまえでしょ！

ママ

忘れるわけないじゃない!

ママ

昨日から、食材かったり

ママ

おもちゃを買いに行ったりして、

ママ

ママずっと一人で準備してたのよ？

璃杏

でも、昨日一日、

璃杏

ずっと私のこと無視してたり、

璃杏

冷たかったよ?

ママ

ごめんね

ママ

ママ、おっちょこちょいだから、

ママ

あなたとしゃべると

ママ

誕生日の準備してるのが、ばれちゃいそうで…

ママ

ずっと、黙ってたの

璃杏

え？！

璃杏

じゃあ、わたしのテストを見て、おこってたのは？

ママ

あー、それは

ママ

むずかしい問題だなって思って

ママ

ママも解き方を考えていたのよ

璃杏

よかったあ！

璃杏

やっぱりママは、私のことが大好きなんだね！！

ママ

そんなのあたりまでしょ！

ママ

ママはあなたのことが大好きよ

ママ

はい。

ママ

これは、あなたが欲しがってたくまちゃんのぬいぐるみよ

ママ

昨日は隠そうと思ったところに

ママ

あなたが帰ってきたから、

ママ

びっくりしてにげちゃったわよ！

璃杏

マーマー！

ママ

もう。泣かないの?!

ママ

誕生日おめでとう！

ママ

生まれてきてくれて、ありがとうね！

ママ

さぁ！

ママ

一緒にケーキをたべましょう！

璃杏

うん!!!!

手紙には……

お誕生日おめでとうママより

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璃央

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