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さっきから少し過呼吸なんですけど、、どうしてくれるんですか!これ以上だと吐血しそうで…
待ってもしかして蘭は竜胆が好き?
蘭
蘭
聞き慣れた声と共に 向かってくる足音。
三途
俺はこの音に気付いて 『好き』という寸前で言葉を止めた。
リビングまで来た彼は 俺の事を見て 目を丸くしている。
蘭
蘭
竜胆
蘭
竜胆は俺と向かい合わせになる席から 立ち上がり
竜胆が座っていた場所に 蘭を座らせた。
必然的に 蘭と俺は 向かい合わせになる。
竜胆は……、というと 兄の後ろに突っ立っている。
蘭
蘭
先に話を切り出したのは 蘭だった。
三途
焦って、竜胆に助けを求めるように 視線を向けてみると
竜胆は ふっ、と笑みを浮かべていた。
自力で頑張れ…ってことだな…。
俺は 蘭の方に視線を戻す。
三途
俺の声に 蘭の肩が ぴくっ、と揺れた。
蘭
そういう彼は
俺の言いたいこと。 今から 言うこと…全部を
察しているような気がした。
ちゃんと 言わねぇと……。
……
でも そこから何も言えずにいる。
すると、蘭は 何を思ったのか
蘭
そう 唐突に口にした。
その波に乗るように 俺も声を出す。
三途
三途
嫌いなんかじゃなくて……
……
三途
そう伝えた途端
蘭は、口元を手で覆い隠し 徐々に 頬が赤くなってきていた。
蘭は俺から 目を逸らす。
その後ろにいる …竜胆の表情はよく見えなかった。
蘭
蘭
三途
……。
蘭
俺はここで 竜胆の言葉を思い出した。
『付き合ってください。』 はぜってぇ言わなきゃダメだから!
……これも 言わねぇと、だよな。
三途
三途
三途
三途
三途
……言え、た。
竜胆は " よく頑張ったな。" と 言わんばかりに
俺に グッドサインを向けた。
……後は 蘭の返事を待つだけ。
蘭
その一言に 俺も竜胆も固まる。
振られた………??
でも、そんな俺より 竜胆の方が驚いている様子だった。
三途
俺は 今にも砕け散りそうな心を なんとか保ちながら
必死に言葉を出した。
すると……
蘭
三途
蘭
蘭
蘭
蘭
俺は それだけで安堵感に包まれた。
『人の話を最後まで聞け。』 とはこういうことなのだろう。
三途
三途
蘭
蘭
そういう彼は 目を細め ふふ、と笑を零した。
三途
……
気まず……。
三途
三途
三途
蘭
蘭
三途
蘭
蘭
三途
そんな会話をすると
別れの挨拶をして、俺は この家から出た。
『竜胆と話したいことがある。』
か…。
まぁ、兄弟同士なんだし そりゃ話してぇよな
俺は アイツらの仲は邪魔したくない。
" 兄弟 " というものの良さを アイツら2人をみて
初めて知ったからだ。
竜胆にも、手伝ってくれた礼は ちゃんとしねぇとな…。
答えが先延ばしになったとはいえ 完全に振られると思ってたし
それだけで 俺にとっては 好都合なことだった。
蘭…早く帰ってくるといいな。
俺はそう思いながら 家に向かった。