ぱんけーき
ぱんけーき
ぱんけーき
ぱんけーき
ぱんけーき
ぱんけーき
kn
完全に盲点だった
チョコを作ってきたまでは よかった
せっかくのバレンタイン そりゃああげたいとか思って しまうわけで
なんてったってなかむは 大の甘党
ガムシロップをそのまま 飲んでしまえるほどの、だ
作ったら、、よ、よろこんで、 くれる、、、かなって、、
自分なりに頑張ってみた、
包装だってこれでもかってくらい 丁寧にやった
しかしいざ学校にきてみると、、、
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なかむは既に大量のチョコらしき ものを貰っていた
紙袋がはち切れんばかりに 入っている
考えてみればそうだ
なかむはまぁ陽キャの部類に 入るくらいに人と話すのが 上手いし、すぐ仲良くなる
顔もまぁ同性の俺から見ても 整った可愛い顔立ちをしている
そしてなかむが大の甘党だということ はなかむ自身も言っているし、 なかむを知っている人なら 誰でも知っていると言っても 過言では無い情報だ
そりゃあ本命も義理も沢山 貰うわけで、、、
俺となかむはそもそもクラスが違う から休み時間にしか渡しに来れない
しかし、教室をのぞくたびに 誰かからチョコを貰っている
運悪く昼は委員会のシフトが 入っていて渡しにいけず、、、
なんで今日なんだ、、、、
なんてあーだこーだ考えている うちに最後のチャイムが聞こえてくる
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バレンタインは女子が男子に あげるイベントだ
別に俺が上げる必要なんて 全くないし、なかむも別にそんなの 期待してないかもしれない
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なかむほどではないが俺も何人か からチョコは貰った
まぁほとんど義理だと思うし 本命だとしても関係はないけど
なかむと付き合ってるんだし
今でもちゃんもなかむが好きだ
まぁチョコを貰うのが嫌だという 事でもないし
美味しいチョコに罪は無い
当分は甘いものに困らなそうだ
お返しも考えないとだな
一応なかむの教室をのぞいてみるが チョコを渡す女子にも 冷やかしの男子にも囲まれてて、、、
なんだか、、、
楽しそうだった
別にだから何って言うわけでもないし、 そもそも俺になにか言う権利は無い
俺はなかむに「今日バイト入っちゃったから先に帰るね」と連絡を入れる
既読が着く前に携帯を制服のズボン のポッケにおやすみモードにして 滑り込ませる
そしていつもより早足で 学校の廊下を歩いた
kn
自転車を漕ぐ余力も無く、 前のカゴに渡すはずだったチョコを 入れて手で押して歩く
こんなんでいろいろ考えて落ち込む 自分に腹が立つ
別にぱっと渡せばすぐ済むのに
手で押しているといつも通る公園に さしかかる
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ここで告白されて付き合ったんだっけ
自然と足が公園へと向かう
誰もいない公園
そのベンチに1人腰かける
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ひとりだとこんなに寂しいもんなんだ
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手に持ったなかむに作ったはずの チョコの袋が少し濡れる
そしてそのチョコの入った袋を
そばにあったゴミ箱へと放り投げた
、、、はずだった
すんでのところで投げたはずの チョコの袋が拾われる
そして続いて聞きなれた声が 聞こえてくる
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顔を見なくても分かる
でもそんなこと関係ない
顔を向けずにはいられない
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そういう彼の額には少し汗が滲んでいる
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なかむはキャッチした袋の封を 開ける
中から少し潰れた形の ドーナッツが出てくる
ドーナツにかけたチョコも少し溶け、 上に乗せた飾りのようなものも ほとんど落ちてしまい、少しボロボロ にもなっている
酷い有様だ
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俺の言葉を無視して ドーナツを頬張る
kn
もうもとの原型もとどめてないと いったら過言だが、同じものだとは 言えないくらいになっている
お世辞にも美味しそうだとは 言えない見た目だった
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頭になかむの手のぬくもりを感じる
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なかむは俺を立ち上がらせて 自転車にまたがる
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なかむはいつものように眩しい 笑顔を俺に向ける
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なかむのいつもの調子に 今まで考えてたことが全部 馬鹿らしくなってきた
おもわず顔がほころぶ
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俺は
こんななかむだから
好きになったんだろう
kn
気がつくと俺も自転車にまたがって なかむの背中を追いかける
そしていつものように
ダメだとわかっているけれど 狭い道を2人で横に並んで 自転車を漕いで、いつもの クレープ屋に向かった
ぱんけーき
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ぱんけーき
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