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【参加型】残響のアンノーン

第4話 - 【1-2】帰還

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2025年05月12日

#おバカなIQ3

#参加型

IQ3@参加型してます

如月幸斗

——ただいまっと

薄く光る境界線を通り抜けた瞬間、ぴたりと空気が変わった。

冷えた外気は一瞬で薄れ、あたたかく乾いた室内の空気が頬を撫でる。

木の香り、微かに混じる洗剤の匂い、足元のじゅうたんの柔らかさ……

どれもが、日常の“帰り道”を思い出させた。

如月幸斗

は〜〜、やっぱ我が家だな……

幸斗が背中のギターケースを背負い直しながら、深く息を吐く

蝙蝠のような羽はすでに光の粒となって消えていた

能力を使っていた名残がまだ少し体に残っているのか、指先が軽く震えている

後ろから続いた不稲が、ぱん、と手を合わせるようにして扉の縁を撫でた

如月不稲

おかえり、わたし

彼女は小さく笑って、長い袖を揺らしながら玄関マットに足を乗せる

足元にあった小型のセンサーがぴ、と鳴って、室内の照明が柔らかく灯った

そのときだった

？

——おかえり、チビ共

くぐもった声が、どこからともなく聞こえた

如月幸斗

……って、うわっ！？

幸斗が反射的に半歩下がる

不稲は目をぱちくりさせて、声のした方向へ振り向いた。

玄関脇の壁、その少し暗がりになったスペースに、見上げるほどの男がいた

.....如月蓮夜

タバコを片手に、だらしなく片足を壁につけて寄りかかっている

まるでいつからそこにいたのかわからない、気配すら感じさせない佇まいだった

如月幸斗

お前なぁ……そこ立ってたのかよ……

幸斗が顔をしかめて額に手を当てた

如月幸斗

誰かと思って本気で撃つとこだったぞ

如月幸斗

やめろ、そういうの

如月蓮夜

撃たれてたら避けてたよ。反射神経だけは誰にも負けねぇからな

如月蓮夜

で、どうだった？任務

如月幸斗

問題なく終了。
お前は……どうせサボってたんだろ？

如月蓮夜

おう、当然

開き直ったように連夜は答えた

如月蓮夜

けどさぁ、チビ……

と、ぐっと顔を寄せてくる

如月蓮夜

お前、最近羽の出し方、なんか様になってきたよな？

如月蓮夜

最初はバランス取れてなかったのに、今じゃ完璧じゃん。背中に生えてんのに姿勢崩れねぇし

如月幸斗

……な、なんだよ急に。褒めんな気持ち悪ぃ

如月蓮夜

はっ、図星か

如月蓮夜

お前、今ちょっとだけ嬉しそうだったろ

如月幸斗

んな訳ねぇだろ！

如月幸斗

……やめろってば、近い近い！

幸斗が手で連夜の顔を押しやるが、押しても押しても全然動かない

逆ににやにやと楽しそうにしている

如月幸斗

おーい、不稲！　こいつマジで邪魔だって！

如月不稲

え？あ、うん……でも、楽しそうだよ？

如月幸斗

楽しくねぇよ！　遊ばれてんだよこっちは！

そんな騒がしい二人の横で、不稲は脱いだ上着をハンガーにかけながら微笑む

この光景も、もう何度目だろう

任務の後は大体こんなふうに、幸斗と連夜が言い合い、彼女はその間で聞き役になる

如月不稲

……あ、でも連夜くん。
今ちょっとだけお兄ちゃんっぽかったよ

如月蓮夜

おい。誰が兄貴だ。俺たちはそういうんじゃねぇ

如月不稲

冗談だよ、冗談

くすくすと笑いながら、不稲は髪を結び直す

如月不稲

隊長、待ってるんでしょ？行こ

如月不稲

あんまり遅れると、今度こそ説教だよ

如月蓮夜

うっ……マジか

連夜が渋い顔をした

如月幸斗

は？お前説教されんの怖いんかよ

如月蓮夜

俺だって説教は嫌いなんだよ。……特にあの人のはな

如月幸斗

意外すぎて笑うんだけど

如月蓮夜

チビ、マジで殴るぞ？

如月幸斗

はいはい、あとで受けて立つわ

如月幸斗

……不稲、行こ

如月不稲

うん

三人は並んで玄関ホールを抜け、廊下を歩いていった

如月蓮夜（きさらぎれんや）年齢：16歳／性別：男／身長：196cm 所属：第四部隊能力：鬼化（身体能力・治癒力が爆発的に上昇／持続は1日程度）武器：機械仕掛けの太刀、自身の手足（黒く硬化し刃のようになる）性格：ぶっきらぼうで乱暴、不器用な皮肉屋。だが仲間には時折優しさも。特徴：圧倒的な身体能力と裏格闘場で鍛えた戦闘力を持つ。好き：肉、小さい人（特に幸斗をいじるのが趣味）、タバコ嫌い：細かい作業、料理、気弱な奴備考：超イケメンでモテるが性格がゴミすぎて長続きしない。サボり癖あり。