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ーー光を宿したのは、祝福では無かった。
産声は静かだった。
赤子にしては珍しいほど、泣き声が短い。
まるでーー周囲を観察するように。
母親がそっと抱き上げる。
父親が覗き込む。
そして、その背後から身を乗り出した少年が
僅かに息を呑んだ。
五条 悟(幼少期)
白い睫毛の隙間から覗いた瞳は、透き通るような蒼。
空よりも深く、氷よりも澄んだ光。
少年ーー五条 悟は、すぐに理解した。
理解してしまった。
五条 悟(幼少期)
乾いた笑いが漏れる。
五条 悟(幼少期)
両親は言葉を失っていた。
祝福の言葉を探しているのに、声にならない。
その沈黙が、全てを物語っていた。
六眼。
それは、五条家において奇跡でありーー
同時に、災厄でもある。
しかも。
五条 悟(幼少期)
五条は小さく呟いた。
知らせは驚くほど早く広がった。
上層部は"確認"という名目て人を寄越し、
そしてすぐに"判断"を下そうとした。
ーー六眼は一人でいい。
理由は単純だった。
均衡が崩れる。
権力が制御できなくなる。
何より、"二人目"は前例がない。
存在そのものが、危険だった。
部屋の空気は、冷え切っていた。
上層部
淡々と告げられた言葉に、母親の腕が震える。
父親は拳を握りしめた。
そして。
五条 悟(幼少期)
五条が、笑った。
その声は、幼いはずなのに、やけに低かった。
五条 悟(幼少期)
視線だけで、部屋の温度が落ちる。
五条 悟(幼少期)
沈黙が落ちた。
五条は赤子の顔を覗き込む。
小さな指が、無意識に彼の袖を掴んだ。
五条 悟(幼少期)
五条は静かに言った。
五条 悟(幼少期)