TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

コツコツ

コツコツ

我々国の軍本部その裏口近くの廃れた道

そこを迷いなく進むレパロウの姿があった

レパロウ

全く……厄介なことになった

レパロウ

ただでさえ、面倒臭い幹部に近付けたと思ったら、殆どの情報を奪われただけなんて……

レパロウ

(とりあえず、あの方にお会いしないと……)

レパロウ

(俺が昔、簡単に軍から退団しなければこんな面倒にはならなかった)

廃れた道の側面に何個かの古びた扉が ある

その存在を知るのは、古参兵ぐらい

レパロウは新兵としても、元幹部側近

その部屋の存在を知ってる

レパロウ

(あの方も、危険な橋をお渡りなる……)

レパロウ

(全盛期の力を失った俺を、傭兵として雇っただけではなく、計画の手助けをしてくれるとは)

レパロウ

早く行かないとな……

レパロウ

あの方は、とてもせっかちだ

そうして、レパロウはひとつの扉を前に止まる

古びた木の扉

ギィィという音を立てて扉を開けた

部屋の中は薄暗かった

それでも、部屋中心に輝く 謎の紋章だけが目に入る

レパロウ

(相変わらず……ここは気味が悪い)

そこで、レパロウは人の姿を見つけた

黒いフードを被った年老いた老人を

レパロウ

お待たせしてしまい申し訳ございません

レパロウ

オシタニア・へーベルト様

オシタニア

嗚呼、かなり待ったよ

オシタニア

随分と掛かったみたいだな?「雷帕洛」

レパロウ

申し訳ございません

雷帕洛 読みはそのまま「レパロウ」

しかしこの表記は、レパロウの孤児時代のモノ

彼の出身は中華人民共和国

現在は、巨匠「赤髪」が治める国

そんな大国の孤児であった

オシタニア

讓我們說這種語言
(この言葉で話そう)

オシタニア

如果它是一個舊詞,你不必擔心它會被人知道
(昔の言葉だと、知られる心配もないだろう)

レパロウ

(この人は変わっている……)

レパロウ

(今は使われない、故国語を何種類もお使いになる)

レパロウ

(俺が分かるのは、出身の言葉だけ)

レパロウ

(この人は……貴族だったと言うがそこまで高貴だったのか?)

レパロウ

明白了
(畏まりました)

オシタニア

那麼,你有發現什麼嗎?
(それで、なにかわかったか?)

レパロウ

高層似乎仍然憎恨他們的前任
(変わらず、幹部は先代が嫌いのようです)

レパロウ

他們的仇恨不會輕易消失
(彼らの憎しみは簡単に消えるモノではありません)

レパロウ

她對我很重要,我無法控制
(彼女が大切で、仕方がない)

オシタニア

我知道
(そんな事は知っている)

オシタニア

他們有在談論詛咒嗎?
(彼らは【呪い】の話はしたか?)

レパロウ

一點都不
(いいえ、全く)

オシタニア

真的
(そうか)

オシタニア

(ひた隠しているのか、まだ伝わっていないのか……何方だ?)

オシタニア

我姐姐要去哪裡?
(私の妹は何処に行っている?)

レパロウ

我還是不知道它要去哪裡
(未だに行方はわかっておりません)

レパロウ

這樣的情況已經持續了大約6個小時
(その状態が既に6時間過ぎています)

オシタニア

(長いな……彼らなら数時間もあれば見つけると思っていたが)

オシタニア

(やはり、彼らの気持ちは偽りであったのか?)

レパロウ

看來你一路走到南方了
(わざわざ南部に行かれたそうですね)

レパロウ

出於什麼目的?
(一体、なんのために?)

オシタニア

這是為了打動他們的動向
(彼らの動向を伺う為だ)

レパロウ

我的工作就是檢查趨勢
(動向を伺うのは、俺の仕事です)

レパロウ

我不想讓你獨自行動
(勝手に動かないで頂きたい)

オシタニア

你在跟誰說話?
(誰に向かってものを言っている)

オシタニア

我是在你跌倒時僱用你的人
(落ちぶれたお前は雇った主は私だ)

オシタニア

如果你是僱傭兵,就不要攻擊主人
(傭兵ならば、主に楯突くな)

レパロウ

對不起
(申し訳ございません)

オシタニア

(やれやれ、役に立たない奴だ)

オシタニア

如果您找到您心愛的妹妹,請立即與我聯繫
(最愛の妹が見つかったらすぐに連絡しろ)

オシタニア

她是我的
(彼女は私のモノだ)

オシタニア

我不能再讓你跟那些骯髒的混蛋在一起了
(穢れた野郎共のところに、もう置いておけない)

レパロウ

你打算無視我的計畫嗎?
(俺の計画は無視するおつもりで?)

オシタニア

只要你把妹妹帶回來,你就可以做任何你想做的事
(妹を連れ戻し次第、お前の好きにしろ)

オシタニア

我不會參與那麼多
(そこまで関与はしない)

レパロウ

明白了
(畏まりました)

そうしてオシタニアは部屋を出ていった

部屋の明るさはそのままに

中心に輝く紋章が更に光を増す

レパロウ

……

レパロウ

(古城に遺される古の陣)

レパロウ

(扱える人間はそうそういないが、オシタニア様が使えるとなると、今後脅威になる)

レパロウ

対策を施さらないとな

レパロウ

彼女は……お前のモノなんかじゃねぇよ

レパロウ

お前の手の方が……

「よっぽど穢れてるだろうが」

レパロウ

やめよう……何処で聞かれているか溜まったものじゃない

レパロウ

(別に、俺は彼女が自由であればそれでいい)

レパロウ

(自分の嫁にしようとも、独占しようとも思わない)

レパロウ

(ただ……彼奴らの忘れ形見を彼奴ら自身が傷つけたのが気に食わなかっただけ)

レパロウ

今の幹部にも、あの野郎にも、渡す気はねぇ

レパロウ

俺が救って、彼女が自由になる

レパロウ

彼女には……その権利があるんだから

そうして、部屋を出た

部屋を出ると地下牢の場所にいた

先に出たオシタニアが何かを仕掛け、自動的に地下牢へ移動したのだろう

レパロウ

(ここは寛大なんだな……)

レパロウ

さぁ……部屋に戻れと言われたが

名無し

こんにちは、レパロウ教徒

姿はない

しかし声は確実に聞こえた

レパロウ

(・ω・ = ・ω・)

名無し

あたしは見えませんよ

レパロウ

何者や

レパロウ

一体何処から入った

レパロウ

天下の軍事国家やぞ

名無し

あたしはオシタニア様の使いとして参上致しました

レパロウ

……

レパロウ

(監視役ということか)

名無し

あたしは【名無し】と申します

レパロウ

名無し?それが名前ですか?

名無し

えぇ、ふさわしい名前でしょ?

名無し

姿が見えないから、名無し

名無し

それがオシタニア様の感性

名無し

オシタニア様があたしに与えて下さった名前は何とも響きがいい!

レパロウ

(これが巷で有名な、オシタニア信仰)

レパロウ

(西部の街を中心に、平民貴族へーベルト家を信仰し崇める現象)

名無し

あたしは、オシタニア様から貴方を導けと言うお司令を頂きました

名無し

そのお司令の元、あたしの言葉で動きて頂きます

名無し

あたしの言葉はオシタニア様と同等……まぁ代理とでも思っていて下さい

名無し

構いませんね?レパロウ教徒

レパロウ

(逃れられない……面倒臭い籠に入ってしまったなぁ)

レパロウ

わかりました

レパロウ

しかし、やり方には口を出さないで下さいね

レパロウ

俺には俺のやり方がある

名無し

ええ!それはもちろん!

名無し

オシタニア様には、貴方を見ていろとしか言われておりませんから

レパロウ

……

レパロウ

なら、着いてこい

レパロウ

姿が見えないのなら、堂々と本部内を歩いても大丈夫だな?

名無し

ええ!

そうしてレパロウは歩き出す

足音すらもひとつしか響かなかった

【名無し】と名乗った人間は……

果たして本当に人間なのだろうか

名無し

(あぁ最愛のオシタニア様……あたしが貴方様の最愛様を救い出して見せます)

この狂信は

どう影響するのだろうか

ただ願っただけなのに

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

11

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚