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続き楽しみに待ってます(っ ॑꒳ ॑c)
「 今日からここが お前の家だ 」
涼子サン
あの日 母にそう言われて
心底、嬉しかった
「 お前が俺の妹だから 」
ケースケ
あの日 兄にそう言われて
心底、誇らしかった
「 辞めろよ、嶺 ...! 」
春くん
今日この時 貴方にそう言われて
心底、離れたくなかった
大好きだよ 春くん
離れてたって 変わんないから
一時間前
梵天本部の 地下室
中にいるのは 自分と鶴蝶
── 否
一部訂正
自分と “ 倒れた ” 鶴蝶だ
カ ク チ ョ ー
瞼を閉じている鶴蝶
勿論 自分が気絶させた
レ イ
レ イ
罪悪感が ない事は無い
でも
使命感の方が 圧倒的に強かった
レ イ
幼馴染として
最期の使命 果たすから
鶴蝶のスマホで
鶴蝶のフリをして
春くんに連絡を送り
そのまま 地下室を後にした
タクシーを捕まえ乗る事
数十分
レ イ
目の前に建つ 輝くビル
“ 蒼月 ” のアジトに
足を止めた
レ イ
空高く広がるビル群に 少し目眩を覚えつつ
吐いた息を また飲み込み
レ イ
この “ 物語 ” を 終わらせるべく
貴方の人生の ニ エ 贄となるべく
夜の道へ 歩み急いだ
タ ッ タ ッ タ ッ タ ッ
レ イ
室内に入ること ものの五分
レ イ
レ イ
レ イ
レ イ
モブに見つかった
レ イ
拝啓、どこかの誰かさん
どうして自分は
初対面のモブと 漫才してるのでしょうか
レ イ
レ イ
...
誰だよここに お喋りモブ置いた奴
レ イ
閑話休題
レ イ
レ イ
真面目な顔をしながら モブが言う
どうやら お巫山戯タイムは終了らしい
レ イ
そんな相手を嗤いながら 少し口角を上げ
レ イ
レ イ
レ イ
お喋りモブも 声が出ない程
レ イ
レ イ
今の私は 見惚れる程に 綺麗らしい
レ イ
ボソッと言った お喋りモブの言葉に
何となく 従った
そうして自分は お喋りモブに連れられ
話し声の聞こえた部屋に 案内され
バン ッ
勢いよく開けた ドアの先
レ イ
レ イ
ハ ル チ ヨ
呆けた様に 口を開く君に
レ イ
ハ ル チ ヨ
レ イ
困ったように 微笑んで
レ イ
カ イ
レ イ
レ イ
目の前の実兄に 視線を合わせた
そうして 現在
レ イ
カ イ
カ イ
レ イ
カ イ
改めて 魁と対面する
レ イ
カ イ
カ イ
レ イ
軽口を叩き合いながら
心底忌々しいな、と
そう思った
少し跳ねた髪も
その眼の色も
纏う雰囲気も
貼り付けたような 不気味な笑みも
自分と魁は どこか似ている
そう確かに感じ そして
自分はそれに 嫌悪を抱いていた
レ イ
カ イ
そんな不快の対象と 自分が
結んだ “ 約束 ”
カ イ
カ イ
カ イ
どちらかと言えば 交換条件に近い約束
梵天への非接触と 自分の所持
所持されるつもりは 毛頭ないが
魁が言うなら 仕方がない
カ イ
カ イ
レ イ
春くんがこれに反対したのは もちろん知ってる
でも
レ イ
君の為に散るのなら 本望だ
私の全てを 捧げてあげるから
願わくば 幸せに成ってよ
ハ ツ コ イ 君
何処かの王子様が 掻っ攫ってくれないかな
なんて
そんな考えは 口に出さずに
心の奥底に仕舞った
♡ 2000