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桜が散る頃までに 4

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桜が散る頃までに 4

1 - 桜が散る頃までに 4

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2019年04月09日

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きっかけなんて、些細なことだったんだ

そんな些細なことだけで・・・

私はその日、とても機嫌が悪かった。

春休みの登校日。

忘れ物を取りに、教室へ戻る。

扉を開けようとすると・・・

女子A

女子A

・・・奈桜ってさ、

女子A

正直ぶりっ子じゃない?

女子B

わかるわ~w

女子B

ずっと梨桜姉ちゃん、梨桜姉ちゃんってw

女子A

でもさ、最近、死んだんでしょ?

女子A

その梨桜姉ちゃんって人

女子B

マジ!?いい気味だわーw

女子A

ほんとだよねw

女子A

ぶりっ子は1回そういう目にあっとかないとね~

女子B

梨桜姉ちゃんナイス~w

奈桜

・・・・・・

東家

奈桜

・・・・・・

幾斗

おかえり、奈桜

奈桜

・・・・・・

幾斗

・・・どうした?

奈桜

・・・うるさい

幾斗

・・・・・・

奈桜

(來斗兄ちゃんは寝てるのか)

奈桜

(ホント、ここで寝るの癖だよね・・・)

幾斗

・・・奈桜

奈桜

なに!?うるさいってば!

幾斗

幾斗

そういう言い方はないだろ

奈桜

・・・は?

その時の私は幾斗兄ちゃんのその一言だけでイラッとなった。

奈桜

・・・そっちだってうるさいって言ってるんだから黙ったらどうなの

幾斗

だからその言い方は

奈桜

だから

奈桜

黙れって言ってんでしょ!

幾斗

幾斗

お前が黙れよ!

幾斗

なんなんだよさっきから!

幾斗

ふざけんなよ!

初めて兄に怒鳴ってしまった。

でも、そんなことはどうでもよかった。

奈桜

幾斗

ん・・・

幾斗

どうしたお前ら・・・

奈桜

あ・・・

奈桜

奈桜

別に!

幾斗

ごめん來斗兄、起こしちゃった?

幾斗

もう大丈夫だから・・・

幾斗兄ちゃんの態度の変化も頭にきた。

だから・・・

奈桜

・・・幾斗兄ちゃんはいつも來斗兄ちゃんに媚び売ってるよね

幾斗

おい、奈桜、そういう言い方は・・・

奈桜

・・・私のこと、どうでもいいんじゃないの?

幾斗

おい、奈桜!

來斗

まあまあ2人とも・・・

來斗

なんでそうなってんのか知らないし、

來斗

ヤキモチは嬉しいけど・・・

頭に血が上っていた私は、來斗兄ちゃんにも・・・

奈桜

・・・來斗兄ちゃんはそういう時ばっかり長男面して、ウザイよね

幾斗

おい、奈桜!お前いい加減にしろよ!

來斗

と、とにかく・・・

そう言いながら近づいてくる來斗兄ちゃんの顔を見て、私は怖くなった。

來斗兄ちゃんは、とても悲しそうな顔をしていたのだ。

その、顔を見て。

私は、來斗兄ちゃんにまで怒鳴られるかと思い、怖くなったのだ。

その怖さと、怒りが混ざり、

奈桜

奈桜

近寄らないで!

來斗兄ちゃんを突き飛ばした。

來斗

あ・・・

奈桜

・・・え?

激しい音がなり、來斗兄ちゃんは棚に頭をぶつけた。

奈桜

ご、ごめん來斗兄ちゃん

奈桜

こんなつもりじゃなくて・・・

來斗

來斗

奈桜・・・俺は大丈夫だから

來斗

心配する・・・な・・・

その言葉と、悲しそうな笑みを浮かべながら、

倒れた。

奈桜

奈桜

え・・・來斗兄ちゃん?

奈桜

・・・ねぇ、ウソでしょ?

奈桜

私達を驚かそうと・・・

奈桜

幾斗

奈桜!

幾斗

俺は救急車を呼ぶから、

幾斗

お父さんとお母さんに連絡しろ!

奈桜

え・・・

幾斗

いいから早く!

奈桜

う・・・うんっ・・・

奈桜

・・・來斗兄ちゃん・・・

奈桜

・・・もう絶対、嫌われた

奈桜

ごめんね、ごめんね・・・

病室のベットで寝ている來斗兄ちゃんの横で、

私はずっと泣いていた・・・

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