キスの味

9年前

私は

初めて「キス」という物をした

不安だった

怖かった

でも嬉しかった

そんな君は真っ赤な顔で私を見る

その目は真っ赤な色で染め付けられている

その目！

大好きよ

あなたは忘れたの？

あの時のキスの味を

覚えてないの？

9年後

うっすらと思い出した記憶

れおんだっ！

あまりの嬉しさに抱きしめた

そう、

れおんは昔より大人になった

目は真っ赤のまんまでキリッとして

真っ直ぐな顔で見てくれる

それに背も高くなって

昔から変わらない赤いその目とその唇とその優しさ昔から本当に変わらない

ある言葉を口にしてしまった私

れおんは驚いていた

そして見事な言葉を口にした。

私は嬉しくてうなずいた。

自信があるかのように

ほらその瞳と唇とその昔したキスの味が昔から

全然変わってない