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主
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教室に戻る途中、聞き覚えのある声に 呼び止められた
しにがみくんは尋問を避けたかったのか すぐ帰ってしまった
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
振り返ると山積みのノートを抱えた 金豚きょーこと、きょーさんがいた
手伝えってことか…
金豚きょー
きょーさんはらっだぁの仲のいい友達で 実況部の書記だ 1個年上だけど話しやすくてたまに タメ口で話してしまう
金豚きょー
ぺいんと
金豚きょー
ぺいんと
金豚きょー
金豚きょー
おもむろに不思議な話題を出す きょーさん
ぺいんと
金豚きょー
時間を行き来するとかそういう事ね?
金豚きょー
自殺ってことは、自分の命を 絶つ…そういう事、だよな
ぺいんと
金豚きょー
煽られたからなんだよな〜 言ったらどうせきょーさんも 暴れそうだし、黙っとくか…
きょーさんは俺の気持ちも 知らずに呑気に言う
金豚きょー
俺の耳には、もうそれは 聞こえてなかった
視線は10メートル先の階段を 捉えた
不良っぽい人達と頬に傷を 作ったしにがみくん
こぞって上に登っていく
まさか、あいつら
ぺいんと
ノートをきょーさんに返す バランスを崩したきょーさんは ノートを落としてしまった
…1番ひ弱な1年を人質にして クロノアさんを呼び出そうってことか
いつもだったら、よかったよ?
まぁ、喧嘩強いし? テキトーに殴って、しにがみくん助けて
でもさ、なんで今日なの?
そっちは屋上だよ?
息を切らしながら屋上のドアを 蹴り飛ばした
屋上ってだけでもいやなのに あの夢で見た時と同じで、 強い風が吹いてる
そこには奴ら、不良達としにがみくんがいた
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
しにがみくんの顔を見ると 何故か真っ青になっていた なんで?助けに来たよ?
しにがみ
そうしにがみくんは呟いたしにがみくんの呟きは強風によってかき消された
モブ
そう言って奴らはしにがみくんを 更に追い詰めた
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
そう呼びかけてもこっちを 見向きもしない
ぺいんと
俺もフェンスを飛び越える
しにがみくんに詰め寄る奴ら4、5人を 殴りフェンスにより掛けさせる
いきなり体を動かせたからか 寝不足のせいか
視界がぐらっとなり バランスを崩しそうになる
その時、強風が吹いた
やつらの中の一人が「あ」と間抜けな 声を漏らした
風に煽られて完全に足を踏み外した
ぺいんと
そう思ったのも事実だが 俺はすぐに違うことを考えた
俺の後ろにいたしにがみくんは?
そう思った時、背中に衝撃が走る
それに押されて俺は地に足を 付けることが出来た
ぁ、俺を押してくれたのは しにがみくんだ
ぺいんと
時が止まった、気がした
その細い体で、自分も風に煽られたくせに、なんで、なんで
俺の背中を押したんだよ?
予想してたんだろ? 自分が死ぬかもしれないってこと
わかってたくせに
俺は必死に方向転換をして しにがみくんの手を掴もうとする
しにがみくんも俺の手を 掴もうとする
お互いの手は虚しく空を切った
やめろ、行くなって!
俺の顔は絶望に変わる
なのに、しにがみくんは何かを悟ったように笑顔を顔に浮かべた
しにがみくんの体は真っ逆さまになる
変なことをいいならがどっかに行く連中
役目を終えた様に風はぴたりと止んだ
へなへなと座り込む
暫くして下から甲高い女子の 悲鳴が聞こえる
俺は下を見ることが出来なかった
気がつくと俺は保健室のベッドにいた
夢か…?
保健室の先生が駆け寄ってきた
先生
…夢ではないようだ
奴らと殴りあった感覚は残ってないのに
何故かしにがみくんに押された
背中の感覚が、残ってる
ぺいんと
先生
ぺいんと
その言葉を聞いて先生は 困ったように俯いた
もう、その反応だけで充分わかった
先生
もう親友の死なんて 味わいたくないけどさ
もう一度、過去に戻れる方法がある
もう、目的地は1つだ
この学校には1つの都市伝説があります 学校の理事長が大事に育ててるバラの花 そのバラの花びらを口に含み 自分の後悔が残ってるところで自ら命を絶つと 自分が望む時に戻れます 但しその時は、強い意志と勇気が必要になる
パタンとトラゾーは重い本を閉じる
金豚きょー
金豚きょー
黄色のパーカーを来てる男の子は 泣きそうになりながら 声をだす
クロノア
トラゾー
トラゾー
トラゾー
トラゾー
中庭に着くと既に先客が居た
それも、予想外の
ぺいんと
声をかけられたそいつは 大きく驚いた
モブ
そう言いながら俺を見て 呆然としてる
ぺいんと
…さっき俺が殴ったやつだ
ぺいんと
モブ
モブ
その人は続ける
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
なるほど、全ての謎が解けた
アイツの不可解な行動と 俺の悪夢
全てが繋がった
俺はバラの花弁を引きちぎる
モブ
花びらを1枚口に含む
なんて声をかけようか
俺に任せろ?
一生苦しめ?
それとも、意気地無し?
嗚呼、違うこうだろ
ぺいんと
俺は走り出した
主
主
主
主